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飛行訓練を実施します

「アマミちゃん。飛行訓練しよう。」

「飛行機訓練ですか!飛行機になるんです!」


 飛行機訓練ってなに?!パイロットならわかるけどそれは飛行機そのものを訓練しちゃってるよ!修復してもしょうがないよ!


「飛ぶための訓練。アマミちゃんは強いんだから力一杯箒を使ったら本当にさっきみたいに家に突っ込んだり雲の上行っちゃうよ!それに、勢いよく飛んだら風圧とかあって逆に吹っ飛んじゃうよ?!今回はそうならなかったみたいだけど。」

「吹っ飛ぶんですか?!怖いんです!箒にしがみついて良かったんです!」


 察するに、相当な風圧は受けていた模様。ただ、しがみついていたため無事だったらしい。帽子は置いてけぼりだったけどね。予測だけど強化魔法かなにかでしがみついていたのかもしれない。うーん、安全運転から程遠すぎる!


「よし。まあ、まずは加速から練習しよう。ゆっくり前に進むように心がけて?」

「分かったんです!…うーん、こうですか!」


 うん!それは遅すぎる!スーパースローモーションだよ!


「もう少し早くかな?」

「行くんです!…キャーー!」


 いきなり飛ばしたよ!ON, OFFが極端すぎるよ!取り敢えず、追っかけて止めにかかる。現状上空なので前に降っとんでも障害物はないから問題なし…だよね?!


「そんなに飛ばしたらまた突っ込んじゃうよ?!ちょっとずつとか出来ないかな?」

「むー、もう一回やるんです!ミズハさんをガーと言わせるまでやるんです!」


 ガーって何?ギャフンなら分かるけど。とか思いながら練習していくと、段々と良くなっていった。ゆっくり加速も急加速も少なくとも発生直後即死見たいにはならなくなった。


「ウンウンうまいうまい。」

「お姉ちゃんに美味しく食べれるご飯って言われたんです!でも私は食べれないんです!うーん、腕はどうですか!」


 何いってるのこの子?あと、なんで腕を僕の顔につき出してくるの?!よく分からないのでスルーします。


「じゃあ次は上下だね。同じようにやってみて?」

「雲よりも高く飛ぶんです!」


 いやいやそれは酸欠や凍傷になるからやめて!因みに前後を上下に変更しただけなのであっという間に習得。同様に右迂回や左迂回も…この子って上達早いよね。


「お姉ちゃん!どうですか!」


 もはや、ぐるっと回転したりまさしく自由に飛び回っている。コントロールは平気かな。じゃあ、ついでにいくつかお願いしてみよう。


「完璧だよ。じゃあ次は2人乗りっていける?」

「2人乗りってなんですか!あ、分かったんです!私とお姉ちゃんにノリを塗ってくっつけるんです!」


 違うわ!てかそれやったらもう離れないよね!グロいよね!ヤンデレかな?!


「そ、そうじゃなくって…1回止まって?」


 アマミちゃんが止まったので僕はアマミちゃんの後ろに横座りする。アマミちゃんの体型に対してこの箒は長めなので、アマミちゃんが前に積めてくれれば二人ぐらいは乗れる。


 なお、アマミちゃん見たいに跨ぐんじゃなくって横座りなのは…跨ぐと手の位置が自ずとアマミちゃんを抱きつく形になりそうじゃん!


「これで飛んでみよう。」

「お姉ちゃんと一緒なんです!頑張るんです!ゴーです!」


 そしてアマミちゃんが急加速をしたので…僕は置いてけぼりになりました。座っていたらいきなり椅子が消えた気分です。


「あー…アマミちゃん?そんなに早く飛ばしたら一人なら問題ないけど二人だときついかな?」


 既にアマミちゃんは遠くにいるので聞こえていないけど一応呟いてみた。僕は転落中だけど…このままでは普通に転落するので姿勢を整えて飛び直す…っと。


「お姉ちゃんが消えたんです!怪奇現象です!作り直すんです!」


 作り直すってどう言うこと?!勝手にゴーレム作りそうで怖いので、とっとと向かいます。


「アマミちゃん?勢いよく飛びすぎたら乗ってる僕が吹っ飛んじゃうよ?僕が飛べなかったら死んでるよ?」

「お姉ちゃん出来たんです!」


 待てい!僕を指差しながら言うな!僕は本物だよ!


「あー、アマミちゃんって人工的に生命体作れるの?」

「よくわかんないです!やってみた方がいいですか?!」

「うーん、また今度にしようか。ただ、仮にできても勝手に作るのはやめてね。何が起きるかわからないから。」

「もう一度お姉ちゃんと飛ぶんです!」


 スルーしないで!主旨を明後日に持っていって勝手に戻されるとこっちが混乱するよ!


 と言うことでもう一度やり直す。横座りで僕は両手で箒をしっかり握る。まあ、慣性の法則である。お尻だけの摩擦じゃおそらくアマミちゃんの箒には乗れない気がするので。


「じゃあ行くんです!」


 今度はちゃんと一緒に飛ぶことができました。


「凄い凄い!じゃあ、次が最後だね。」

「今度は3人乗りですか!目標は友達100万人と乗るんです!」


 無理だろ!この大きさでギュウギュウに積めても100万は不可能だよ!5人も無理だよ!と言うより100万も乗れる乗り物なんてそもそも論ないよ!


「えーっと、そうじゃなくってもっと速く飛んだりもっと高く飛べるようにしようと思って。」

「速く高くですか?!雲より高く飛びたいです!」

「うん。ただ現状だと、風圧が凄くて超高速は不可能だし、高度が高すぎると気温と酸欠で無理。だから、箒の回りにそれに対応できる結界とか貼れればいけると思うんだけど。」

「よくわかんないです!」

「あー、えーっと…うん。僕らを守ってくれる結界を貼って空を飛ぶ。これでどう?抜けてたら僕が追加に説明する。」

「よくわからないですけど分かったんです!ここから半径数メートルで結界を貼るんです!安全地帯なんです!出来たんです!」


 早いな!分からないで分かったように何かしら起こせるのってなんか凄くない?

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