強すぎるのは良くないと思います
「これぐらい簡単なんです!見るんです!」
「こ、これは…」
「な、なくなったぞぇ?!」
店屋の中でもう一度一振りすると店屋の品物が全部消えてしまった。お客さんさえもビックリ仰天でキョロキョロ見たり騒ぎ始めている。
「じゃあ、他のところにもいくんです!もっといれるんです!」
うん?ちょっと待って?!それって万引きじゃない?!
「あ、アマミちゃん?買っていないのに物を外に持ち出したら犯罪だよ?」
「そうなんですか?!異空間にいれているので持ち出していないから無罪です!」
何癖いれ始めたぞこの小悪魔!
「アマミ?ミズハの言う通りだ。それより出すときは同じ場所に戻せるんだよな?」
「…忘れちゃいました!」
目の前にあらゆる武器が出現しました。ガッシャーンって崩れるよね…山積みだもん。
「はぁ…もう少し後先考えろ。ミズハ?アマミ?片付けるぞ?店長?これはどこにあったのだ?」
「あー、それはだねぇ…。」
店長さんが半ば放心していたけど何とか気を戻して案内を始めました。で、片付けが終わりました。大変だったんだからね!
「うーむ…蓄えるかぇ…魔女様?店の物を移動したとき限界だったかぇ?まだ平気そうだったかぇ?」
「むー!証明するんです!あれだけじゃ全然証明出来ていないんです!」
「どう言うことかぇ?証明かぇ?」
「アマミちゃん語を翻訳するとまだまだ余裕で入るから問題ないとのことです。」
「ミズハ、お前すごいな。次からアマミ翻訳家として生きてみたらどうだ?」
「流石お姉ちゃんなんです!見込んだ甲斐があるんです!…って、アマミちゃん語って何ですか!美味しいんですか!馬鹿にしてるんです!マジーラさんも修行が足りないんです!」
アマミ翻訳家って何ですか?!僕はそんなわけわからない職業にはなりません。どう見てもアマミちゃんのパシリじゃん!…あれ、でもアマミちゃんだったら別にいいかも…じゃなくって、と言うよりアマミちゃんはボケたいのか突っ込みたいのかはっきりしてください。
「えーっと、店長さん?アマミちゃんの魔力はどうとらえますか?」
「何の話じゃったかぇ?」
ここでボケるな!面倒くさい!
「店長。アマミの魔力が空を飛ぶに適しているかどうかと言うものだが。」
「おぅ、そうだったねぇ。すっかり忘れていたねぇ。…マジーラ殿よ。良く魔女様と一緒にいて無事だねぇ。わしなら当に驚きすぎて心臓が止まっているねぇ。」
「ギャー!心臓止めちゃいけないんです!今すぐ出すんです!治すんです!」
だから体から心臓を出してはいけません!死んでしまいます!まあ、心臓マッサージと言うことで胸開いて強引にという手段もあるようだけどそういうのは専門家に任せましょう。と言うより、アマミちゃんの場合魔法で一瞬治療じゃないの?!…死んでなければワンチャンあるんじゃないの?!
「心臓止めている余裕があるならその前に結果を報告して欲しいのだが?」
「相変わらず冷たいねぇ…あれだけの量を保管できるなら十分だねぇ。まあ、ワシの場合…カウンター魔法と比較してどこまで蓄積出来るか見ていただけだけどねぇ。
この店にある全品物を魔力換算すれば優にマジーラ殿のカウンター魔法なんて凌駕してしまっているねぇ。まさかマジーラ殿より膨大な魔力を持つものがいるなんてねぇ。」
「…念のため確認するが、やはりアマミは自分より強いと思うか?」
「強弱は分からないねぇ。マジーラ殿も魔法使いと魔女は違うと言っているからねぇ、比較は難しいねぇ。じゃが、マジーラ殿とは比べ物にならない魔力を持っていることは間違いないねぇ。」
「そうか…分かった。ミズハ?確かその剣を見るに辺り君は自分の50倍の魔力を使ったと言ったな。」
「言いましたよ?と言うよりマジーラさん、顔色が悪いようですが大丈夫ですか?」
「…平気だ。なぁ、ミズハはアマミの強さを知っているのか?」
「僕ですか?」
「私は最強魔女です!…皆に見つめられたので最弱魔女にするんです!あー、だけど最弱は嫌なんです!キュートな魔女にするんです!…キュートは魔女っぽくないんです!可愛い魔女にするんです!可愛いって何ですか!」
何か一人芝居が始まったよ!素通りするよ!
「…結論から言えば知っています。まあ、魔女がこんなに強いのかは知りませんけど。マジーラさん曰く魔法使いと同等レベルの魔力と聞いていますし。」
「ああ、それは間違いない。数回魔女にあったことがあるが、見た限り自分を越えたものは見たことない。あくまで魔法を発動するときの気配的にはだが。」
うーん、個人的まだ検証は必要かもしれないけど…魔女の強さの定義は再検証する必要があるかもしれない。魔法使いはこの町に来てある程度分かった。確かに魔法使いはマジーラさんが言った通り人間の魔術師の10倍位の魔力を持っている。
だけど、魔女はマジーラさん統計にしても遭遇回数が5回すらない状態で判断は不可能だと思う。僕みたいにそれこそ測定できれば別だけど…相手の魔法を見ての威力予測では本気を出していない可能性もあるし。
「ミズハ。自分はアマミの師匠だ。アマミを指導するに辺りアマミがどれぐらい強いか把握する必要がある。」
「ワシも気になるのぉ。先程の異空間魔法じゃったかのぉ。あんなものは聞いたことないのぉ。取り分け、それにこの店の物を入れれるだけの規模と来たんだねぇ。」
言うべきか言わないべきか。隠していた理由はただ1つ。アマミちゃんに僕と同じ運命を歩んでほしくない。特別な力は肉体だけでなく精神的にも滅ぼしかねない。第三者の脅威の目だけでである。