魔女の発言に突っ込み所しかないんですか…
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「あー、ちょっとこっちに来て?」
取り敢えず、アマミちゃんの耳元に小声で分析したことを話す。理解できるか出来ないかは置いておいて、今回はアマミちゃんに頑張ってもらわないと解決しそうにないからしょうがない。
「アマミちゃん?この方たちはアマミちゃんの魔法を天罰だと思っちゃってる。だから誤解を解いて欲しいんだけど…だけど、雰囲気的に趣味の延長上だと正直に言われると困るというか…うん。」
アマミちゃんは、目を瞑って聞いている。久し振りの真剣な表情である。普段からこうだと有りがたいなあ…あー、それはそれでつまらないかな?
「はい!よく分からないんです!正直に話すんです!」
止めて!絶対荒れるから止めてそれだけは!
「魔女の天罰って何ですか!天罰って美味しいんですか!」
天罰を食べ物にしないで!
「第一、こんなことされること事態が嫌なんです!それこそ断罪なんです!」
ちょっと、回りがびくついて顔をあげたからそんなこと言わないで!
「どうしてこんな特別扱い受けなきゃいけなんですか!私は最強魔女を名乗っているだけなんです!絶賛かわいさアピール中なんです!崇めろとか言っていないんです!」
可愛さアピールしなくてよろしい!魅了効果でカオスになっているの知ってる?!
「し、しかし…実際、魔法で天気を変えられてしまっていらっしゃるではありませんか。」
誰かがそんなことを言う件。
「天気なんて変えていないんです!ミズハさんがダイヤモンドダストって教えてくれたんです!とてもきれいなんです!町にあっているんです!」
「アマミ?とはいっても、急に魔法を打たれるとビックリするぞ?」
「むー、マジーラさんが意地悪なんです!」
膨れるアマミちゃんがやっぱりかわいい件。しっかし、収集つくかなこれ。
「酷いんです!友達100万人計画なんです!友達が欲しいんです!こう言うのは要らないんです!せっかく楽しみに来たのに台無しなんです!」
あ、良いこと思い付いた!
「アマミちゃん?この町に来てどう思った?ほら、マジーラさんとワープしてこの町に来てからのこと。詳しく話してくれないかな?」
「この町のことですか?!」
「そうそう、魔女とか関係無くて感想で良いよ?」
「分かったんです!まず、蛇に襲われたんです!」
それは戻りすぎだよ!
「蛇ですかぇ?」
「魔物の毒蛇だ。まあ、自分が駆除したが。ミズハもアマミも特になんともなかったな。本来であればあれもCクラス級の魔物なんだがな。」
「ちゃんと埋葬したんです。殺しちゃいけないんです!」
こっち見ながら言わないでよ!大体、あの蛇には僕は手を出していないよ!
「町に来たら色々あったんです!お店さんもお家さんも沢山だったんです!森のなかとは思えなかったんです!」
まあ、確かにそうだよね。ワープせず初見で探すのは骨のような気がする。
「色んな人と話したんです!色々走り回ったんです!皆さん丁寧に教えてくれたんです!」
この町に入ってから、僕とマジーラさんが適当に話しているとき大抵アマミちゃんはどっかに行って色んな魔法使いと話していた件。で、気分で戻ってくる有り様である。
実質、王都もそんな感じだったし、初めは止めているし気づいたら止めるけど制御不能である。まあ、マジーラさんみたいに他の人と話しているとどうしても見てられないこともあるし、アマミちゃん自身コミュ力が高すぎるので勝手に話にいっちゃうんだよね。
アマミちゃんの力は完全に把握しているので、アマミちゃん単体で迷子になることはまずないから、放置してはいけない場合を除いてそこまで束縛していないのが現状である。まあ現状、どう見ても狙われる服を着ているので今後もその方針でいくかはグレーだけどね!
「バナナ屋さんにも行ったんです!ミズハさんが10本買ってくれなかったんです!酷いんです!」
買わないよ!僕を悪役にするな!なお、土下座している魔法使いも遠くでこの現場を横目で見ている魔法使いも何故かアマミちゃんの話をちゃんと聞いている件。魔女の力だろうか?
「服も買ったんです!こんな素敵な服があったんです!嬉しかったんです!毎日着るんです!」
服を買ったんだからローテーションしようね?!うん。アマミちゃん、自慢してそこで一回転しなくてよろしい。魅了効果で俯いたり目を反らしたりしている人が結構いるよ!あと、ミニスカートなんだから勢いよく回ると遠心力でめくれて中身が見えるよ!
「午前中だけでも楽しかったんです!午後からはここで、色々買うんです!楽しみなんです!
だから、この町にお礼をしたいんです!マジーラさんにバナナ増殖魔法を言ったら怒られたんです!バナナ美味しいんです!皆さんに配れば友達計画なんです!マジーラさん酷いんです!」
今度は、マジーラさんがとばっちりを食らいました。他の目線がマジーラさんに飛んでいるけどマジーラさんはアマミちゃんを見続けている件。アマミちゃんに視線が戻っていく。
「だから、面白い魔法を放ってみたんです!町に感謝を込めて魔法を打ったんです!そしたらこうなったんです!」
外を指すアマミちゃん。ダイヤモンドダストはまだ続いている件。いつ終わるのかな?
「町が荒れていたり、治安がよくなければこんなに綺麗にならないんです!あくまで見かけ倒しです!だけど、この魔法がここまで綺麗になったのは皆さんがよい町にしてくれたからなんです!
なのに…どうしてみんな断罪・断罪なんですか!皆さんどうして非難しかしないんですか!そんなに皆さん自分の町が嫌いなんですか!どうなんですか!」
一気に、場の空気が凍った。途中まで色々荒れていたのに…いや、アマミちゃん自身が荒らしていたのに急激にかなり怒ったアマミちゃんを見て、大人たち全員が凍っていく。
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