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魔法使い横丁が壊れそうなのですが…

「あ、確認するのを忘れていたんです!」

「確認?なんの確認だ?」

「強力な魔法を使ってもこの服であれば問題ないことを確かめるんです!試し打ちをするんです!」


 そう言えばそんなこと言っていたような気がする。個人的に、今の服装で回りの通行人に大ダメージを与える方を何とかして欲しいんだけどね!


「うーん、そうです!このバナナを空中に投げて増殖させるとかどうですか!バナナがたくさん降ってくるんです!」


 想像してみる。うん、諦めることにする。意味わからん!


「アマミ?こんな街中でそんなことやられたら町全体がバナナまみれになって大変なことになるんだが?」


 マジーラさん。突っ込みどころがなんか違う気がします。因みに今いる場所は丁度食堂から外に出た直ぐのところです。見事に町のど真ん中です。


 取り敢えず、アマミちゃんがまた何かやらかしそうなので横目で関係ないオーラを醸し出しながら買ってきた牛乳を飲むことにする。最近飲むヨーグルトって言うのも見たんだけど、あれも美味しいのかな?


「うーん、じゃあそれは今度師匠が料理をしていているところでこっそりやることにするんです!」


 いやいや、そもそも論それは止めよう?料理中に急にバナナが大量に降ってきたらそれこそ心臓に悪いよ?!


「じゃあ、もう少しまともなものをやるんです!」


 って、結局やるのかよ!


「あ、アマミちゃん?ここ町の中だよ?アマミちゃんが大きめの魔法出したら皆ビックリしちゃうよ?」

「大丈夫なんです!そもそもそのつもりなんです!」


 確信犯かよ!


 アマミちゃんが右手の人差し指をつき出して頭の横でくるくる回し始めた件。


「ミズハ?この魔女は何をしているんだ?」

「全くです。こうなったらもう止めれません。この町の無事を祈ることにします。」

「すまない。魔法使い横丁は魔法使い達の中でも数少ない大きな都市だ。自分の故郷でもある。万一があったらたまったものじゃないんだが?」

「御愁傷様です。」

「なんとかできないか?アマミの魔法は規格外過ぎて制御出来る自信がない。」

「御愁傷様です。」

「準備が出来たんです!」


 まあ、アマミちゃんのことだし町を更地に変えることはしないと思うので信じることにする。町に魔法を放つ前提になってるのが何かおかしい気はするけどね!


 当のアマミちゃんは真っ白に輝いている件。厳密には顔の十字の帯と露出した肩の帯、後は雰囲気的に輝いているであろう左太股の帯が真っ白である。


 勿論帯は肩から足に繋がっているのでおへそ回りを通る帯も服を透してめっちゃ輝いている。アマミちゃんは薄着なので、中から強く光れば透けてしまうのである。


「これは大丈夫か?」


 逃げた方が良いと思います。僕は安全のため自分自身に結界を貼り付けています。これぐらいの馬鹿げた威力でも回りから魔力を存分に回収すれば対応できる素晴らしさ。え、町を守れって?まあ、アマミちゃんならどうせ壊さないでしょ。


 道行く回りの魔法使いもアマミちゃんを見て完全に硬直してしまってる。中には杖を突き付け戦闘体制とっているのもいるよ!完全にアマミちゃんは有名人である。これでいいんだっけ?


「いくんです!」


 アマミちゃんがくるくる回していた右手を空中につき出す。つき出した人差し指に直径10cmくらいの魔方陣が展開してそこから白い光が飛んでいった。


 それと同時に、アマミちゃんに向かってとか、飛んでいった光に向かってとかに数個の魔法が飛んでくる。おそらく民間人の迎撃だね。


「マジーラさん?町中の方がこちらに色々向けていますが大丈夫でしょうか?」

「大丈夫なわけあるか。完全に警戒されてるぞ?まあ、現状はそれほど問題ないようだが。」


 飛んでくる魔法はとっさに僕が結界を貼ってアマミちゃんを守っている。流石にこんなところで死んでもらっては困るからね!


 結界の威力は十分、これぞ魔力の暴力である。アマミちゃん自身は自分の魔法に集中しているため身の回りを一切見ていません。


 空飛ぶ光線に魔法が当たってもびくともしない件。魔力の暴力である。


 少しすると、野次馬は茫然とし始めていた。完全に諦めたようである。人によっては逃げ出すのも現れたが、大抵はアマミちゃんと飛んでったものを見ている。


「これぐらい魔力を込めても暑苦しくないんです!この服を気に入ったんです!」


 その前に回りの状況見よう?!


「おい!何をしたんだ!」


 野次馬がクレームを言ってきた。まあ言うよね。


「見てのお楽しみなんです!」

「待ってられるか!あれが落ちてきたらどうなる?」

「落ちてこないんです!落とせるものなら落としてみろです!今日は冴えているんです!」


 ここに小悪魔が君臨しました。魔女帽子を被ったお姫様が勝手に膨れています。


「何を?!」


 とか言いながら、空中をどんどん上昇していく光に攻撃しようとする魔法使い。しかし、そこに止めるものが。


「止めろ。君の力じゃそれこそ迎撃した魔法が落ちてくる。さっきとは違ってあの光に消滅されられることはないんだから逆に危険だ。」

「なんだ?同じ魔法使いとしてこの状況を見過ごすって…貴方は…」


 うん?マジーラさんの反論に急に反論を止めたクレーマである。どういうこと?


「3・2・1・ゴーです!」

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