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魅了効果は反則だろ!

「ミズハ…すまない。色々いかん。すまないが、アマミが来ている服の説明書きを見せてくれないか?」

「え、まあ構いませんが。襟元についているワッペンみたいなやつですよね?」

「そうそれだ。あー、有難うすまない。」


 アマミちゃんが脱いでいた1着の服を渡してみる。マジーラさんは未だアマミちゃんを見ず、その服の説明書きを読んでいる。


「やはりそうか…あー、また面倒くさい服を選んだものだ。」

「面倒くさい服ですか?」

「師匠も見るんです!お姉ちゃんが許可を出したのであとは師匠だけなんです!」


 許可は出してないかなー。いや、似合っているとは言ったけどね。


「この服の付随効果だ。魔力1.1倍兼魅了1.1倍ときた。この魅了効果が強すぎないか?1.1倍でこれか?」


 魅了効果?どこかで聞いたけど、相手を惑わせると言うやつかな?アマミちゃんはもともと可愛いので素質が高いのかもしれない。それを1.1倍したのでカオスになったとか?うーん、僕の力判定では魅了なんて言うものは基本測ることが出来ないのでよく分かりません。


 ただ、魔力はもともと人間の1000000倍はあるので1.1倍何て言ったらまたよくわからないことになる。まあ、平均人間の100000倍の魔力がアマミちゃんに加算されたとしてもカオス値という意味ではたいして変わらないでしょ!


「と言うより、ミズハはアマミを見て平気なのか?魅力効果は男女関係ないんだが。まあ、同性には効きにくくなるが…あれを見る限り女性にも影響しているようなんだが。」

 

 マジーラさんが向いた方向を見ると、数人の魔法使いが未だアマミちゃんを見たまま硬直している。女性も例外なく引っ掛かっているようである。ただ、年配の女性は何とか目をそらそうと抵抗しているようではある。


 うーん、これはなんだかとんでも衣装を買うことになりそうだなあ。


「僕はそれほどですかね。まあ、天使のお姫様が現れたとは思っていますが、自制はできています。多分アマミちゃんと長年一緒にいるので慣れているとか。」


 魅了効果は、相手の不意を掴むと刺さりやすいらしい。逆に慣れすぎていると影響を受けにくいとか。ほら、白血球が細菌を殺しても身内の赤血球を攻撃しないのと同じである。


「うーむ、確かにそれはあるか…アマミ?自分の魅了効果を制御できないか?それこそ魔法か何かで。」


 魔法使いが、魔女に魔法をお願いする有り様である。なんか若干シュール。


「制御ってなんですか!魔力の出力は好きに出来るんです!魅了なんてわからないんです!」


 まあ、確かにそれはそうだよね。


「マジーラさん?ある意味見続ければ慣れて影響が小さくなるとか無いんですか?ほら、先程まで見ていた魔法使いたちも動き始めました。」


 さっきまで硬直していた魔法使いたちは男女踏まえて全員復帰しているようである。まだ、チラチラ見ている若い男性魔法使いを除いて既にいなくなっている。


「そうか。慣れれば良いのか…う…慣れるまでどれぐらい時間がかかるんだ?」

「師匠顔真っ赤なんです!風邪ですか!魔法で治療するんです!

 どうして治らないんですか!」


 それは治らないでしょ!あれ?


「アマミちゃん?マジーラさんに魅了解除的な魔法かけれない?」

「魅了がよくわからないんです!」

「うーん、マジーラさんにはアマミちゃんの可愛さが若干弱めに見える魔法とか?」

「わからないんです!誰が不細工ですか!酷いんです!このキノコを食べるんです!」


 だから殺す気か!不細工なんて言っていないよ!アマミちゃんは天使のお姫様だよ!


「ミズハ…大丈夫だ。大分慣れてきた。それにしても、ここまで魅了効果がマッチしているとなるとアマミも色々大変だぞ?魔女は目立つなと言いたいんだが、むしろ悪化する。」

「マジーラさん?最終手段で逆手にとるのはどうですか?」

「逆手とは?」

「所謂裏をとる形で。ここまで、お姫様で目立てば逆に誰も魔女とは思わないんじゃないですか?」

「それはそうだが…違う意味で大丈夫かそれは?」


 結局、そんな話で結構時間を食う嵌めになってしまった件。結局のところアマミちゃんはその天使のお姫様になれる服を2着共買いました。僕が2着持ってきて既存と回すといったらじゃあそれで良くねと言った形である。


 なお、服の他にアマミちゃんはピンク色のリボンも買うことにしたみたい。なんでも、今つけている魔女帽子が黒に近い緑色だけの殺風景であり、服を変えるんだから帽子も多少可愛くしたいとのことである、


 僕も一応試着をすることになったけど…まあ、普通の青年である。普通の青年が半ズボンを履くかどうかは知りません!


「ミズハ、一応いっておくが、男子の足はもっと毛深いぞ?半ズボンで足だけ見ると本当に男子か疑いたくなる。」


 そこをリアルに発言してはいけません!別に男装しているだけであって男子になりたいわけではありません!え、違いがわからない?分からなくて結構です!そう言う物なの!


「で、付与効果は…防御と俊敏性1.1倍か。うーむ、見ただけではわからんな。」


 いやいや、普通そうじゃない?アマミちゃんがおかしいだけです!


「ミズハさんは皆さんから力をお借りしてるんです!防御とか分かんないですけど、意味無い気がするんです!」


 防御の意味が分かっていなくて意味無いって分かるの逆にすごくない?!アマミちゃんの言う通り僕の能力値は固定ではなく奪った量に依存する。要は潜在能力を好きにいじれるので、ステータス値が補正されるアイテムを身に付けたところで、結局力を奪えばよくね?になってしまうのである。うん、意味無いね!


「まあ、あるにこしたことはないだろ。じゃあそれで決まりだな。買いにいくぞ?」


 と言うことで、服だけで3万G程度飛んでいきました。まずい、金欠でくらくら来る。貧血じゃないよ?


 貧血と言えば月経が邪魔くさい。男装で月経が起きるので結局僕ってなんだっけってよく思う件。どうでもいいか。

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