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勇者がブタですが何か文句でもあるか?  作者: ブラックキャット
スピンオフ 王様戦記
64/131

カーサン国 反乱編1章

夢を見た。未来の俺が

手を差し出し、強く握る。

耳元で囁かれるが

よく聞こえなくて、そこで目が覚めてしまう。

べニラ「いつまで、寝てるんですか?

起きてください!」

肩を揺さぶられ、起き上がり、

周りを見渡す。


ここは、カーサン国のヒュース村の森だ。

ベル「おはよう、ルハク」

ルハク「おはよう、ベル

ここは、のどかだな」

ベル「そうね、幸いな事に

ここには、まだ戦火が及んでないの

でも村民を巻き込みたくないから

あまり長居は、出来ないわ」

ルハク「そうだよな

父さんたちは、どこに行ったんだ?」


べニラ「さぁ??誰かと近くで

合流とすると言ってだけなんて

詳しくは、聞いていませんよ」

ルハク「そうか・・・・。」

俺達は、帝国を離れて、

3日が経っていた。

移動だけでもそれだけの

時間がかかるし、


カーサン国に入国審査だけでも

騎士団と気づかれないように

紋章も制服も家に置いてきた。


着ているのは、普段着の

シャツとズボンだけだ。

もっともパジャマなんだが・・。

ベル「早く、装備しなさいよ

じゃないとリーガル騎士長

怒られるわよ」


ルハク「それは、分かってるさ」

木影に隠れ、鎧を着ていた。


べニラ「それにしてもあれですね

なんで、カーサン国に

武力介入しようと思ったんですかね」

ベル「あたしに聞かないでよ

こっちこそ聞きたいよ

まぁルシウス王のお陰じゃないの」


べニラ「そうなんですかね・・。

軍が勝ったこところで

幸せになれるほど、この国は、

単純とは、思えないですが・・。」

ベル「そういう物じゃないの? 」

べニラ「なんであそこまで

酷くなったと思いますか?」


ベル「何が言いたいの?

政府のせいでしょ?」

べニラ「全部、国有地にして

新しい国家でも作るのか

それとも征服したいのか

俺には、訳分からないですが・・。」


ベル「あたしなんて、

何もかも分かんないわよ」

ルハク「別に分かろうとしなくていいだろ

今に分かるじゃないか、真実は、」

着替え終わったルハクは、

べニラの横に座った。


ベル「そうかもね、ルハク・・。」

ベゼル「戻ってきましたよ

皆さん・・・・。」

にこやかにあたし達を見下ろす。

横には、父さんがいて

険しい顔している。

何でだろう、それに後ろに

人影が見え、こちらを睨みつける。


リーガル「いきなりだが紹介したい人がいる」

横に並び、会釈をした。

??「ダズル国のルイーダ首相じゃ

君達のお供をすることになった

よろしくな・・・。」


この圧倒される、オーラと貫禄と

こっちを見られただけで震えあがる恐怖

何がそうさせるのだろう・・。

ベル「何ボッー座ってるのよ!

ルイーダ首相に挨拶しなさい!!」

肩を強く叩かれ、立ち上がった。

ルハク「分かってるよ、叩かなくていいだろ

ルイーダ首相、ルハクですよろしくお願いします。」


ルイーダ「君がリーガルの息子か・・。

よろしくな」優しく微笑み、手を差し出し、

握りしめ、笑顔で返した。

ルイーダ「長話になるだろうから

皆、座ってくれ・・。」

全員、地面に座り、一気に静かになり

風の音だけが鳴り響く。


ルイーダ「この作戦は、ダズル国と

帝国の共同作戦だ。って言っても俺と

少数の部下共だけだが・・。」

べニラ「話の邪魔をして悪いのですが

なぜ、少数なのですか?

多い方が早くに終わり、より有利だと

思うのですが・・・。」

ルイーダ「いい質問だな、騒がれない為だ。

迅速にやつらに悟られる前に

この国をぶっ壊す、それしか道がない。」


ルハク「奴らとは、誰ですか?」

ルイーダ「それは、わしが知りたい

これは、推測だが、村や街の土地にも

興味なかった政府の奴らが急に

土地を剥奪し始めた。


おかしいと思わんか?

裏に何かがある。この国は、

簡単に壊せない厄介な理由があるじゃ

それなりの覚悟は、した方がいいぞ」


ベル「カーサン軍の人達は、それに

気づいているですか?」

ルイーダ「さぁな、それは、知らん、

推測じゃと言ったじゃろう

それとも、そこまで考えて

軍のヤツらが動いてると思っとるのか?」

ベル「だってそこまでの確信がないと

勝ってないじゃないですか?」


ルイーダ「戦いに確信もなどない

敵に大しては、疑心暗鬼になれ

情報に囚われるな、己の目で見た真実だけ

信じろ、それが戦場での心得だ。


あいつらだってそれぐらい分かってるが

国がこれじゃ、一筋縄じゃ行かんじゃろう

すこしは、お父さんを信じてあげたら

どうだ?」


ベル「あたしは、信じてます!」

ルイーダ「そうか、話は、終わりじゃ

明日は、カーサン国の都市部に

向かうから気を引き締めるように・・。」


話が終わり、横にいたリーガル騎士長と

雑談をしていた。

ベル「相変わらず、すごい人ね」

べニラ「そうですね、随分の前のことですが

ルイーダ首相は、まだこの世界

五つに分かれてない時、

国々が対立して、戦争に発展し

その中で優秀な戦績を収め、豪傑とも

謳われてる人ですよ」


ベル「分かってるわよ、戦場のプロと

でも言いたいでしょう、

この国は、そこまで単純じゃないのかしら

裏に何かがある、それって何なの・・。」

ルハクは、ベルの頭に手を置く。

ベル「何するの?ルハク・・。」

ルハク「それをこれから確かめに行くんだよ

目的を見失うなよ」


ベル「1番言われたくない人に言われちゃったわね」

ルハク「どういう事だよ」

ベルは、苦笑いして、さっきの

不安が混じった顔は、どこかに消え去った。


****************

「夜」ルハク達は、すっかり眠り

ルイーダと騎士長と副騎士長が

雑談をしていた。


ルイーダ「お前の息子は、とっても

イイ目をしている、あれは、将来

化けるぞ・・。」

リーガル「それは、褒め言葉ですか?」

ルイーダ「そうに決まってるじゃろ

ワシがあんな戦争を乗り切って

世界がひとつになったというのに

まだ平和にならんもんじゃな」


リーガル「そんなに単純じゃない、

こんなにもめちゃくちゃじゃ

平和どころの話じゃない・・・・。」


ルイーダ「お前の言う通りだがそれは、甘えだ。

父になっても、まだ若造じゃな

お前は、違うが、ダメな国を

どこまで立直せるかが政治家の腕の見せどころじゃ」

ベゼル「そうですか、じゃあ

それを今回は、見せてくれるですよね」

ルイーダ「勿論と言いたいが、

そうは、いかん、絶対に裏に何かがある

用心しないと偉い目に遭うぞ・・。」

水を全部、飲み干し、周りを睨みつけた。



****************

「カーサン国 首相官邸」

ロンス「この国は、平和じゃのう

これも全部、俺様のおかげだ。

こんな恐怖政治の中に

逆らうヤツなんてもういないだろ」

横に官房長官がいて、2人で酒を酌み交わしていた。


「いたら、そいつらは、命知らずなんでしょうね

あの人様のおかげで国民も

反政府の奴らも逆らうものは、いなくなりました。

この国は、安泰ですよ・・。

後は、逆らった裏切り者達の後始末

だけですし・・・。」

ロンス「大丈夫だろう、あんな虫けら共など

握りつぶせるわ・・・。」


*****************

「翌日」

耳元で聞き覚えのある声で囁かれ、

それがすごく大事な事で


でも寝てて、何言ってるかが分からない。

ルハク「起きろよ、ベル

大変だ!!昨日の夜、軍が

政府軍の基地を襲撃したらしい・・。」


ベル「えっ?父さんたちが・・。」

ルハク「そうだよ!!早く行くぞ

詳しく説明してる暇がないんだ!」

ルハクに無理やり、馬に乗せられ、

全員でカーサン国の都市部に向かった。


リーガル「事態は、一刻を争う。

とりあえず、軍側との安否と合流だ

やった事は、勇気あることだが

無謀にも程がある、無事か

どうかが疑わしい・・・。」

ルハク「騎士長、ベルをそこまで

不安がることを言わなくても・・。」


リーガル「戦場で、個人の事で

いちいち、気を使わなきゃいけないのか?

話にならんぞ・・・。」

ルハク「そんな言い方は、ないだろ」

ベルは、ルハクの袖を握った。

「いいの、ある程度の事は、覚悟してる。

でも信じてるから大丈夫だから

ルハク・・・・。」


ルハク「ベルがそう言うのならいい」

ルイーダ「残念ながら、リーガルの言う通りじゃ

君もあいつの息子なら知ってるだろ、

どうしようもない堅物で

融通が聞かないやつじゃ、

ベル、君は、強い子みたいたが

お父さんもそれなりの覚悟して

こういう事をしたんだ。


誇りを持ちなさい、信じるばかりじゃなく」

ベル「なんで、父は、危ない橋を

渡ったのですか?」

ルイーダ「娘の未来を守りたいと思うのが

父親じゃ、理解できないかもしれんが

君が子を持った時きっと分かる・・・。」


ベルは俯いて、黙り込んでしまった。

なんで俺は、こうも情けないのだろう。

言葉すらもかけられないなんて


一人の友人を救えないで

世界を救えるだろうか?


その不安がココ最近、頭に何度も

過ぎってしまう・・・。



続く

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