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勇者がブタですが何か文句でもあるか?  作者: ブラックキャット
スピンオフ エリーの日記
43/131

エリーの日記2日目

「翌朝」

世界の全てさえもあたしは、知らない

狭い空間でしか生きた事しかないからだ。

少なくともスパーク様といた頃は、

そうだった。昔の自分と

今の自分は、違うだろうか・・・。

救ってもらった恩返しは、

ちゃんと出来ているんだろうか

それが常に頭に過ぎる。


お前は、物事を難しく

考えすぎる、昔から言ってるだろ

恩返しは、いいって

お前の人生を歩めって

スパーク様の声が聞こえ、目が覚めた。


周りを見渡すとカーテンの隙間から

日差し差し込み、眩しい・・。


ドアの向こうから声がした。

ガイ「エリー起きてるのか?

ロビーで待ってるから、準備

終わったら来いよ」

エリー「起きてますよ、分かりました」

まだ体には、倦怠感が

重たくのしかかる。

無理やり体を起こし、身支度を済ませた。


「宿屋 ロビー」

エリー「お待たせしました。」

ガイ「エリー、早速行くか」

エリー「どこに行くんですか?」

ガイ「さぁな、近くに精霊は、

居るか?」エリー「またそのパターンですか

イリス国ですかね、ここからなら1番

近いって言ったら、2番目は、

カーサンですけどね」


ガイ「イリスに行くか、なんの精霊が

いるんだ?」

エリー「樹の精霊エント様

会ったことがないんで、詳しい

事は、知りませんが」

ガイ「そうか、行かなきゃ分かんないって事か」

エリー「ガイさんは、ないんですか?

不安とかは?」


ガイ「俺にだってあるよ、当たり前だろ

でも不安って足枷なんだよ

ひたすら必死に走り続けたら

枷なんて気にならない、そういう事だ。」

エリー「分からないです、

走りにくいし、しんどくないですか?」

ガイ「頭が硬いな、エリーは、

俺なりの考え方だし、よぉーし、

イリスに行くか!」


私を置いて、彼は、走り出す

追いかけるのに必死で、何も考えなんて

いなかった。エリー「ちょっと待ってくださいよ!」

駅に向かってたみたいで

機関車に乗り、「イリス国」に着いた。


ガイ「ここがイリス国か、あんまり、

活気が感じないなぁ」

エリー「そうですか?あたしは、

イリスは、迷路の森しか知らないですしね」

ガイ「俺もそれしか知らねぇよ

近くが市場なのに、なんか静かだよな」

エリー「言われて見ればそうですね」


至近距離にいる街人の噂が耳に入る

「首相が来るんだってよ、見回りに」

「って言っても、オボちゃんだろ、

そういう風にしか見えねぇよな」


エリー「だから緊張感漂ってたんですね」

ガイ「俺一応、故郷の隣国だったから

知ってるけど、ここは、独裁国家だし

長らく世襲制が続いてる、

現状は、よく知らないがどうなんだろうなぁ」


エリー「ガイさんがそんな事を言うなんて

意外ですね」「俺だって、それ位は、知ってるさ

でも、思ったんだけど、おかしくないか?」

見渡して、怪訝な顔をしてみせる。

エリー「何がですか?」

ガイ「よく、王国の市場に

王様とお忍びで一緒に行った時、すぐにバレたけど

こんなピリピリした空気じゃなくて

皆、王様に駆け寄って、楽しそうにしてた。」


エリー「それは、王様が好かれているから

じゃないですか?ここは、どうなんでしょうね」

ガイ「さぁな、もうすぐ来そうだぜ」

エリー「皆さん、跪いてますね、あたし達も

そうした方がいいじゃないですか?」


ガイ「そうだよな」2人は、跪き、

すぐさま、イリスの首相が通りかかった。

「君達は、ドラゴン退治した王御一行の1人か」

エリー「そうですが、何か?」

イリスの首相「若造の王め、俺が気に食わないから

って小娘と野郎を送り込んで何を企んでいる」


ガイ「王様は、そんな卑怯な事は、しない

俺達は、ちゃんとここの入国審査受けたし

怪しい者じゃない」

イリスの首相「ふーんそうか、まぁいいが

すこしでもおかしい真似をしたら

首を跳ねるぞ」威圧的にそう言い放ち

アタシ達の前を通り過ぎる。


ガイ「なんだよ、あいつ腹立つなぁ

何もしてないのに、王様がお前に

何したっていうんだ」

エリー「知りませんよ、でも王様の事だから

こういう独裁国家は、忌み嫌うじゃないですか?

国民をないがしろにする事を

王様は、何よりも嫌ってますから」


ガイ「そうだろうな、王様は、そういう人だもんな

独裁国家でも、国民が幸せならそれでいいが

そうじゃなきゃ、容赦なく

粛清させてもらうって言いそうだな」

王様の顔真似をしているが

全然似ていなくて、笑いが零れる。


エリー「そうですね、世襲制も

あの方で終わるようなそんな気がします」


ガイ「女の勘か?」

エリー「そうかもしれませんね」


ガイ「偉いさんに目つけられたし、

あまり、長居出来ないかもしれないなぁ」


エリー「そうですね、早くエント様の

所に行ったほうが良さそうですね」

ガイ「そうだな、行くか」


**************

「樹海」ガイ「広い樹海だな、ここに

ほんとにいるのか?エリー」

エリー「居るのは、いるんですが

樹海の奥に洞窟があって、そこに

いるんですよね」


ガイ「はぁ、潜らなきゃいけないのかよ」

エリー「まぁそうですね」

ガイ「よし、潜るか、じゃない無理だもんな」

服を脱ぎ捨て、上半身裸になり、

湖に飛び込む・・・・。


****************

「なんか騒がしいよね、滅多に人間なんて

来ないのに、久しぶりに

イタズラしちゃおかな!!」

子供ような容姿をした男が椅子に佇んでいた。


彼の名は、樹の精霊エント

退屈を凌ぐために、人間をイタズラ

して楽しんでるクズ野郎だ。


「なんか今、クズ野郎って聞こえたんだけど!

クズじゃないもん!だってみんな

面白い反応するもん!面白くて仕方ないだよね」

うわぁ・・・。ほんとにガチな方でクズなやつだ。


「もう!クズってうるさいな!!」

ガイ「なんか、独り言聞こえねぇか?」

エリー「いい加減服着てくださいよ

寒くないんですか?」


ガイ「あぁ、そうだな、着るわ」

エリーから服を受け取り、着ていた。


ガイ「それにしても、洞窟入ったのは、

いいけど、どこも同じにしか見えないなぁ」


エントは、石陰に隠れ、身を潜める。

エリー「なんか、目印でもつけた方が

いいかもしれませんね」

ガイ「そうだな、パンの欠片を

目印にするか・・・・。」

エリー「そうですね、でもモンスターとか

が食べたりしませんか?」

ガイ「それもあるな、あれだあれ

この辺は、石がいっぱいあるしこれを目印するか」



エリー「まぁそうですね、ここの石は、

なんかカラフルですね、分かりやすいですし

いいじゃないですか?」地面にしゃがみ

周辺の石を集め、歩く度に

ばらまいていた。


ガイ「ここのモンスターは、大人しいな

襲ってこないし、可愛いしな」

言われてみれば確かに、目が合っても

襲ってくる様子は、無いし

素通りされる程度だし、何もない

助かるだけどいつもと違って、

なんか落ち着かない・・・・。


それにしてもなんか、足音が聞こえる。

コツンコツン・・。

ガイさんじゃない・・・、誰だろう


エリー「ガイさん、なんか誰かが

後ついて来てません?」

ガイ「ん?さぁな、気のせいだろ」

エリー「そうですかね・・・・・。」


奥に進むつれ、景色は、変わらなく

進んでるという感じは、まったくしない

エリー「結構、歩きましたね」

ガイ「ちょっと休むか」

ふと、ガイが後ろを振り返り、

ジッーと見ていた。


エリー「どうしたんですか?ガイさん?」

振り向くと、少年のような容姿をした

男があたしがばらまいた石を

回収していた。


ガイ「お前誰だよ!!せっかく

迷わないようにしたのに!」

「僕は、エントだ!!ここの精霊だ!

ざまぁだなぁ!!迷って慌てふためく

姿が目に浮かぶぞ!!」

高らかに笑い、石をボロボロと落とす。


ガイ「こいつ、馬鹿だよな、絶対」

エリー「さぁ、同意をしにくいので

やめましょう・・。」

エント「お前ら!!!ササッと帰れ!

人間どもが易々と入っていい所じゃないだぞ!」


ガイ「それにしてもあれだよな、

ここは、珍しい鉱石とか多いし、

高く売れるな」

エリー「そうなのですか?詳しくないんで

分からないですね」

ガイは、しゃがみこみ、鉱石を探していた。

エントのことなど相手にしていない。


エント「人の話を聞け!!人間ども」

ガイ「これくらい採れたらいいだろ

旅の資金にもなるしな、これで

しばらくは、安心だな」

鞄に鉱石を沢山入れ、立ち上がる。

エント「だから!!人の話を聞けって言ってんだろ!」


ガイ「ごめん、鉱石探すのに夢中で

聞いてなかったわ、なんか用があるのか?」


エント「用?それは、無いぞ!けどな

ここは、俺の縄張りなんだ!!

早く帰ってくれないか!」

ガイ「お前のせいで帰れない」

エント「えっ?」

目を丸くして驚愕している。


エリー「エント様があたしがばらまいた

石を回収したので、それを目印して

帰ろうと思ったので・・・

迷ってしまってとっても帰れる状態じゃないです」

エント「えっ?僕のせいなの?」

ガイ「間違いなくな」


エント「えぇぇぇー!!僕は、

お前らが困る姿を見たかっただけなのに

一生の不覚!?」頭を抱え

慌てふためいている。

エリー\ガイ(この人馬鹿ですね\だな)


ガイ「それは、いいとして、俺と

契約してくれないか?」

エント「ふーん、その為にこんな所まで

来たのか?」キリッとした表情に戻り

得意げにガイを見上げる。


なんだろう・・・。全然、威厳を感じない・・。

子供が意地張って、大人に喧嘩売ってる

ようにしか見えない。

エント「良いけど、僕と戦え!勝ったら

契約させてやるよ」


ガイ「受けて立つ」エント「じゃあ早速始めるか」

背後に木の太い枝が何本も分かれ

蠢いていた・・・。


ガイ「気をつけた方がいいかもな、

あの枝に捕えられたら、身動きが取れなくなって

ボコボコにされる」

エリー「そうですね、あの枝を動けなく

した方が早くないですか?」

ガイ「そうだけど、どうやって止めるだよ」


エリー「そんなの、あたしが得意な

矢なら朝飯前ですよ」

ガイ「随分、自信満々じゃねぇか

そういうことなら、いけるな」


エントに真っ向から向かっていく。

「雷の精霊よ、我に鍵を与えよ

雷光門を我が開けよう!!

雷光門龍!!」頭上から鍵が落とされ

開けると、門から雷を纏った神々しい

龍が現れ、真正面からエントに

突進していく・・・。


エント「中々面白いね!でも無駄だよ

僕の枝に縛られて身動き取れなくなって

終わりだよ!!」

何本ものの枝が龍に向かう。


エリー「そうは、させません!!

インフォニティーアーチェリー!!」

1本の矢から何本も矢が分かれ

枝が撃ち抜かられる。


エント「ず、ずるくないか!!1対2なんか

聞いてないぞ!!」

ガイ「別にダメっていうルールは、

ないだろ?それとも精霊様は、

二人も満足に相手できない程、弱いのか?」

エント「そんな事ある訳ないだろ!!

人間ごときに僕が怖気付くとかありえない!」


再び、枝が生えだし、猛スピードで

どこに向かって動いてるか

見えなくて、あたしが縛り上げられる。


エント「これでお前は、僕に攻撃出来ないだろ!」


エリー「ガイさん!あたしの事は、気にしないで

下さいね!今のあなたなら

エント様に勝ってますから!だから

あたしの事は、お気にならさず・・」

ガイ「気にしてなんかいねぇよ、今スグ

助けるからな!王様が教えてもらった

技があるから大丈夫だ!」


「魔法だけじゃ、不利になる時が

必ずある、魔法と剣を使った技だ

ガイ、お前なら出来る・・・」

王様に言われた言葉が呼び起こされる。


短剣を数本、取り出す。

ガイ「スパイダー!!」魔法陣から

糸が無数に放出され、短剣に絡みつく。

ガイ「龍よ!あいつに1発かましてやれ!

さっきお預けされたお返しだ!」


エリーを縛り上げていた枝を

短剣で切り刻み、解放され、



そして、エントは、「えっ?えっ?待って!!」

龍に突進され、下敷きになる。


エント「僕の負けだ、だからこいつを

何とかしてくれ」

ガイ「それが人に頼む態度か?エント様よ」

エリー「意地悪ですよ、ガイさん」

エント「人間ごときが・・、ガイさん

これをどうにかしてください、お願いします」

屈辱感を味わい、苦渋の顔を浮かべていた。


ガイは、ドヤ顔で「いいだろ」と言うが

少々、調子に乗りすぎていないだろうか?

気のせいかな??


ガイ「龍よ、静まれ、戻っていいぞ」

そう言うと、龍は、消え、エント様は、

苦しそうに立ち上がる。


エント「さて、契約の儀式をするか

指を差し出せ!」

ガイ「はいはい」俺は、戦いを終え

樹の精霊のエンブレムが刻み込まれた

指輪を手に入れ、湖を後にした。



続く・・・・。

2日目(日記)

イリスの首相に目をつけられたおかげで

宿無しで野宿です、(ヽ´ω`)トホホ・・

王様の差し金でもないのに勝手な勘違いして

傲慢なお偉いさんでほんと困ります


何もしてないのにほんと疲れてるのに

偉い目に遭わされています(;´Д`)

本当は、イリスには、まだ残っていたかったですけど

居心地が悪いし、隣国のカーサン国に

行ったほうがマシですね、

迷路の森に精霊がいるらしいので

そこに行ってから、イリスを出ます。


国民は、いい人ばっかりなんですが

政府に問題があるので居づらくて

仕方ない(;-ω-)ウーン

でもなんか、嬉しい予感がします

王様に会えそうな・・・!


カレンにも会えたらもっと嬉しいですヽ(*´∀`)ノ



じゃあ今日は、おやすみなさい

良い朝を迎えることを祈ってますm(*_ _)m

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