圧倒的な戦略
レン「なんか僕達、ターゲットに
されてるだけど・・・・・」
リン「動いてるのを狙ったって
当たらないのわかってるのかな!」
2人とも獣の上に乗り、
猛スピードで駆け抜ける。
ルイーダ「来たな」弓を引き、
無数の矢を放つ。
レン「こんなもの大した事ないね」
リン「そうだね、つまんないの!」
次々と矢を避けて、ルイーダの
所に確実に近づいていく。
ルイーダ「さて次だ、キング
アーチェリー!!」
地面に刺さってる矢が
巨大化して、大きな壁なり、
二人をこれ以上通れないように遮られる。
リン「えぇーこれじゃ通れないよ
飛び越えられないし、
壊すしかないね・・・
サイダーブレス!!」
魔法陣から雷がクロスされた
状態で矢の壁に落下する。
ルイーダ「作戦通りだ。
兵士長、こいつを頼む」
イリス国の首相を指さす。
兵士長「さっき言ったとおり、
殺せばいいですか?」
ルイーダ「兵士長、お前の
勝手にしろ、俺の命令に
別に従わなくてもいい
もうちょと泳がすのも
面白いじゃろ」
ルイーダは、双子に近づき、
様子を見ていた。
兵士長「悪いお人ですね、さぁて
何か言いたい事は、ありますか?」
イリス国の首相「俺を殺すとあいつらに
殺されるぞ!わかってるのか?」
兵士長「貴方が殺さなくてもどっちみち
彼らは、我らを殺しに来ますよ
だから同じです。言いたい事は、
それだけですか?」
イリス国の首相「お前は、何もわかってない!
子供だと舐めていたら偉い目に遭うぞ」
兵士長「分かっていますよ、あなたじゃ
あるまいし、それにルイーダ様の策に勝ってる
相手などいませんよ、状況を
見たらどうですか?」
イリス国の首相は、双子の所に視線を向ける
双子は、弓の壁に阻まれ、攻撃しても
壊れない壁に困惑していた。
そこから、ルイーダは、見守るばかりだった
イリス国の首相「ルイーダは、
まだ何も手を出していないじゃないか?
怖くてなんにも出来ないだけでは?・・」
兵士長「何も手を出さないのは、
出す必要が無いからですよ、さぁて
そろそろですかね」
ルイーダ「そろそろいいな、アーチェリー発射!!」
壁となっていた、弓から矢が大量に
放たれ、2人は、必死に避ける。
ルイーダ「ほう、直接戦うのもいいかもしれんな、
さぁて、生き残ってるいるかだな」
周辺は、矢が無数に地面に刺さり
殺伐としている。
双子の死体など見当たらない。
ルイーダ「そこにいるのは、分かってるぞ
ガキども・・・・」
気配を感じ、予想通り、
俺の背後に居た。
レン「バレちゃったね、おじさん
は、僕を楽しませてくれる?」
血に塗られた剣を向ける
ルイーダ「戦いを快楽とするか・・・。
じゃあ聞くが、君達は、楽しませてくれるのか?」
リン「おじちゃんは、馬鹿なの?
そんなの知らないよ、おじちゃんが
楽しいとか楽しくないとか、どうでもいいよ」
ルイーダ「まぁそうだよな、
戦う方が面白いじゃろ、やるか・・・・。」
背中に掛けていた大剣を取り出す。
刃が光り、何が起こっているか
見えなかった。目の間には、
ダズル国の首相、ルイーダが
レンの目の前に現れ、
腸を切り裂いた・・・・。
レン「い、痛い痛い」怯え、崩れ落ちて
お腹を押さえてる手は、血だらけだ。
ルイーダ「それぐらいで痛がるなよ
イリス国の兵士は、もっと辛い思いをした。
さぁ、償ってもらおうかな?」
リン「何を償うの?戦争だから仕方ないよね?
てか、負ける弱い奴が悪いだよ」
ルイーダ「そうかもしれないなぁ、
でも君が人殺しなのは、、まちがいないだろ
戦争でも何が何でも、ダメなもんは、
だめだ・・・・・・・・・・。」
レン「知らないよ、そんなの・・・。
おじちゃん」リンとアイコンタクトをして
何かの合図を送っている。
リンは、指を2本咥え、音を鳴らす
ピッーーーーーーー!!
ルイーダ「こんなにも計画通りに
進むと嬉しくてたまらないなぁ」
いつまで経っても、仲間である
魔物は、来ず、何度音を鳴らすが
なんの気配もしない。
レン「なんで来ないの?あれだけの数が
死んだの?そんなはずが無い」
リン「でもそれしか考えられないよ、
もうあたし達だけで、倒そうよ」
それもそのはずで魔法兵が仕掛けた
魔法の罠は、仲間である魔物達がハマり
気絶している。音なんて聞こえない。
レン「そうだね、こんなおじちゃん
僕達で大丈夫だよ、何を心配してたんだろう」
ルイーダ「話し合いは、終わったか?
ガキども・・・・。」
リン「やるよ!殺戮タイーム!!
ソードレイン!!」空中から
無数の剣が振り落とされる・・・。
ルイーダ「ふーん、えげつない事を
やるじゃな、でも無駄、無駄、
全部、消しちまうからな」
大剣をかざし、膨大な光が放たれ
攻撃ごと消し飛んだ。
レンは、腸に治癒魔法を施す。
リン「嘘でしょ!なんで消えるの?」
目を丸くして驚く。
ルイーダ「剣を光の力で燃やしてやった。
あんなの、一気に焼却したら済む話じゃ
さて、そんなに殺戮が楽しいか?」
リン「楽しいよ、苦しだり、泣いたり
喚いたり、快感を感じるよ」
ルイーダ「狂気だな、お前は、他人から
苦痛を与えられた事は、あるか?」
リン「ないよ、だって僕は、強いから
そんなの知らないよ・・・・。」
ルイーダ「やっぱりじゃな、根拠ない自信程
怖いものは、ない・・・・・。
自分の弱さを身に染みて分からせてやるわ」
大剣を振り回し、激しい風が吹き荒れる。
リン「こんなの大したことないよ、
おじちゃん、僕は、弱くなんかない
強者なんだよ!!サンダーランス!」
雷の槍が上空から落とされる。
ルイーダ「何回言ったら分かるじゃ
当たらなければ、こんなものどうとでもない!」
風を纏い、雷の槍を避け、地面に刺さる。
ルイーダ「トルネードブーメラン!」
風がいくつにも別れ、小さな竜巻が
数個、リンに一気に襲いかかう。
レン「何!?ボッーとしてるだよ!リン
ミラーバリアー!!」ルイーダの背後から
現れ、透明な壁でリンを守ろうとしていた。
ルイーダ「懸命じゃな、おかげで
俺の攻撃が無駄になったな」
レン「おじちゃん、さっきは、
良くもやってくれたね、今度は、
グチャグチャにしてあげるよ!」
ルイーダは、レン達に見えないスピードで
レンの腸を強い力で殴り、
血を吐き散らかし、倒れる。
ルイーダ「やかましい・・・。
俺をグチャグチャに?ガキども
大人を舐めるのもいい加減にしろ、
戦争だからと言ってこんな非情な
事は、したくないが、お前らに
殺された兵士が浮かばれない。
恨むのなら、己の弱さを恨め」
リン「レン!!レンに酷いことしないで!」
ルイーダの背後から、持ってた銃を向ける。
ルイーダ「ふーん、変な事を言うじゃな
散々、兵士を殺戮して、自分の事になったら
殺さないでってか、虫が良すぎるだろ」
リン「そんなの知らないよ!他人の事なんて
どうでもいい!レンを傷つけた
貴方を許さない!」
ルイーダ「ふーん、まだ殺してないじゃがな
話を聞く気がまったくないみたいだ。」
リン「おじちゃんが傷つけたのは、
変わらないでしょ!!」
銃の引き金を何度も引いて、打つが
大剣で切り裂かれ、相手にもなっていない。
ルイーダ「そんなので撃ってると思ったんか?
舐められたもんだな、ここでグダグダ
話しとっても無駄じゃ・・・。
もうちょっと、骨があるやつやと思ったが
そんなじゃな・・・・。」
レン「死んでもないのに無視するなよ!!
おじちゃん・・・・・。」
腰に掛けていた、剣を振り下ろす。
大剣で盾がわりにされ、跳ね返され
遠くに飛ばされる・・・・。
レンは、息が荒く、血を少し吐き、
にやりと笑う。
「さっきから僕達の事コケにして
許さないよ、おじちゃん」
ルイーダ「何を言っとるじゃ?
戦場で倒れたヤツなど死んでた
とも同然じゃ・・・・・・。
それにこれで巻き返せないなど
弱者その者じゃ、もう飽きたのじゃ
遊びは、終わりだ。」
リン「僕達は、弱者じゃない!強者だ!」
手のひらを上にあげ、魔法を唱えた。
「サンダーレイン!!」雷が
何本ものの線に別れ、落とされる。
ルイーダ「だから、遊びは、終わりと
言ったじゃろ」背中に掛けていた大剣を
取り出し、落とされる雷を避ける度
盾にして剣に当たらせ、
エネルギーとして受け取ったのだ。
ルイーダ「なんで魔法しか使えんのに
俺に戦いに挑むなど、50年早い
もっと強くなってからにせい!」
レン「リン、こいつに魔法なんか聞かない!
別の方法を考えないと無理だよ!
このままだと負けちゃう!」
ルイーダ「考える?俺に挑む前に
策もクソもないくせに力で
ねじ伏せようとしたやつらが何を言うか
と思えば、自分たちの事となればそれか
クソじゃな・・・・。それに
負けると1度でも思うと
ホント負けるぞ、まぁ俺に
出会った時から、お前らの負けなど
決まっていた・・・・。」
「乱舞龍剣!!(らんぶりゅう)」
目には、追えないスピードで
華麗に舞うような剣さばきを見せる。
血が花のように咲き誇るように見え、
大剣を二つとも閉まった・・・。
2人を通り過ぎた瞬間、
倒れ、血が溢れ出した。
ルイーダ「すまんなぁ・・・。
でもお前らがした事は、許される事じゃない
死んで、罪を償う事でしか出来ない」
切なそうな表情を見せ、双子の前を去っていた。
続く




