新たな企み
薄暗い廃墟
カツン、カツン、ヒールの音が聞こえる、
自動的にドアが開き、鎖に縛られているドラゴンが居た。
ドラゴン「おい、いつまでこんな所にに閉じ込めるんだ?」
マリア「さぁ、いつまでなんでしょうね?」
ドラゴン「人間ごときが俺に
こんな目に合わせて、
ただ済むとは、 思うなよ」
マリア「貴方は、わかってないですか?自分の立場を」
ドラゴン「何のことだ?」
マリア「あたしは、貴方をいつでも封印出来るですよ、
そうなったら、貴方は、また暗闇の中ですよ、
それでもいいですか?」
ドラゴン「グッ!!」ドラゴンは、苦渋の顔を浮かべていた
ドアがまた開く、
マリア「あら、帰ってきたのね、
マカとカルティス」
マカ「はい、すみません、
マリア様、精霊の指輪を
奪えませんでした」
マリア「そうですか、それは、残念ですね、まだ二つしか
集まっていないでしょうし、やる事は、分かっていますよね?
マカ、カルティス」威圧的な笑顔を向ける
マカ「はい、あいつら、邪魔をしたらいいですよね」
マリア「そうよ」マカ「分かりました、今から向かいます」
マリア「嫌、後でいいわ、もう夜よ、ゆっくり休みなさい」
マカ「それもそうですね、じゃあおやすみなさい、マリア様」
カルティス「休み暇もねぇな」
マカ「うるさいわよ、」
マカとカルティスは、部屋から去っていた。
ドラゴン「組織のリーダーも大変だな、ご苦労なこった」
マリア「そうでもないですよ、あたしがやりたくて
やってる事です、大変だと思ったことは、ないですよ」
ドラゴン「そうか、どうでもいいだがな、人間、さっきお前が
言っていた事だ、四大精霊なしでどうやって、
俺を封印するんだ?」
マリア「それは、秘密です、夜も遅いので寝ますね、
じゃあ、」ドアが自動的に開き、マリアは、部屋から去り
自室のベッドで眠りにつく
「翌朝」楽器のシンバルを叩いた音がする
目を少し開けると、横でピグが鍋の蓋を二つ合わせ、
バンバン、音を鳴らしていた
王様「ピ、ピグ、起きるから静かにしろ」
ピグ「ガイがまだ起きてないブー」
王様「そうなのか?」目を手で擦り、ガイが眠っている
隣のベッドを見るとぐっすりと眠っていた
王様「ささっと!!起きろ!!ガイ!!」
激しく怒鳴り、叩き、起こす、
ガイは、眠そうに起き上がり、あくびをかいていた
「王様、朝からうるさいな、何かあったのか?」
王様「今日は、風の精霊と契約しに行くんだ、
早く起きてもらないと困るだよ!!」
ガイ「分かったよ!王様、てか思ったんだけど俺らずっと戦ってばかりじゃね?」
王様「それもそうだが、世界の危機なんだ、仕方ないだろう」
ガイ「そりゃそうだけど、夜休んでは、翌朝には、旅に出なきゃだし流石に疲れるだよな
兵隊じゃあるまいし・・・・・。」
王様「そうだが・・・・」確かにずっと戦ってばかりで
皆疲れが溜まってる、それに次の風の精霊がいる。
風の森に行くには、
この世界の2番目の首都であるハグルスを越えなければ
いけない、そこで休息を取るか
王様「よし、分かった、だが、首都に着いてから休息を取ろう」
ガイ「分かった、よし、カレンとエリーに知らせなきゃな」
王様「そうだな、せっかくだから、首都に観光してもいいしな」
ピグ「観光ブー?楽しそうブー」目を輝かせながら喜んでいた
ガイが部屋を出ていき、カレン達が泊まっている部屋に向かう。
王様「いってらー、さて俺達は、準備するか」
ピグ「そうブーな」
「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!」部屋の外から悲鳴が聞こえた。
この声は、カレンだ、誰かに襲われたかもしれない。
急いでカレンの部屋に向かう、
ガイ「ごめん!!ノックしなかった俺も悪かった
まさか着替えてるとは、思わなかったんだよ!!」
カレン「そんなの知らないニャン!!ノックするのは、
常識ニャンー!!」
部屋のドアが開いて、
覗くと、そこから、カレンとエリーが下着姿だった
エリー「王様まで覗いて何ですか!!」
王様「ち、違うんだ!!悲鳴が聞こえたから、
駆けつけだけで・・」」
ピグ「どうしたブー?皆」王様「嫌何でもない!!」
ピグ「そうブーか、それならさきに部屋に戻ってるブー」
隣の部屋から覗く。
カレン「とにかく、話が後で聞くにゃ!!」
ドアを勢いよく閉められ、俺達は、部屋に帰っていた。
カレン達に誤解を解き、なんとか許してもらい
首都であるハグルスに向う
「首都ハグルス」宿に荷物を置き、観光に行く。
首都ハグルスは、商人の街で毎日、街でバザーを開いて
人が賑わっていた。
ピグ「お店がいっぱいブー!!」
王様「そうだな、こうゆう所初めてだな」
ガイ「そうなのか、俺は、住んでた街で時々バザーとか
やってたけどな、まぁここまで大規模じゃねぇけどな・・・・」
カレン「そうなのにゃん、あたしは、王様と一緒で初めてニャン」
エリーは、みんなと違う方向を見ていた
黒いローブを着ていて、顔には、サングラスをしている
エリー「あからさまに怪しいですね」誰にも聞こえない声で呟く。
じっーと見ていると
こちらに気づいたのかどっかに行ってしまった。
王様「どうしたんだ?エリー、なんかいい物でもあったのか?」
エリー「いえ、違います
なんか、怪しい人が居たと思ったんですが
気のせいだったみたいです」
王様「そうか、それならいいんだが・・・・・・」
路地裏からパチン!!という音がする。
黒いローブの男が白いローブの女に殴られていた
「何、見られてんのよ!!バレたらどうすのよ!!カルティス」
カルティス「バレてなかったから、大丈夫だろう、
大体、この格好が怪しいだよ!!、なんだよ
この黒いローブにサングラスって怪しいヤツにしか
見えないだろう」
マカ「し、仕方ないじゃない!!これしか変装道具がなかったのよ」
カルティスは、深くため息を付き、壁際に座った。
「なぁ、精霊の指輪どうやって奪るんだよ」
マカ「あいつらは、今、バザー街に居るわ、
そこで事を起こしましょう」
カルティス「おう、面白い事になりそうだ」
ピグ「なんか、寒気がするブー」
王様「寒いのか?ピグ、上着、着るか?」
上着を脱いでみせるが、ピグ「そういう意味じゃないぶー」
と断われた、王様「じゃあ何だよ」
ピグ「なんか、嫌な予感がするブー」
ガイ「ピグ、そんなの言うのやめくれよ、ゆっくり休みたいんだ」
エリー「そう言ってられないでょう、いつ、
あいつらに狙われているかわからないですし、油断大敵ですよ」
カレン「ガイが1番狙われてるニャン
疲れてるのは、わかるにゃけど、用心するニャ」
ガイ「そんな皆して言わなくていいだろう、
分かったよ
気をつけるよ」
ピグ「美味しいそうなりんごブー」ピグは、大きい箱に入ってる
りんごに見入っていた。
他に果物が入ってる箱が置かれてあり、
ここは、どうやら果物のバザーみたいだ、
店主らしき人物がピグに声を掛けてくる。
「き、君は、りんごが好きなのかい?」
ピグ「好きブー!!」店主「1つ100コインだ、どうだい?」
俺に目でねだってきた。
王様「別に良いぞ、勝手にしろ」
ピグ「5個もらえるぶー、皆で食べるブー」
王様「おう、ありがとうな、まぁ払うのは、俺だがな」
店主にお金を渡し、立ち去ろうとした。
ガイが立ち止まる
「ここは、占いもやってるのか?」と店主に聞いていた
カレン「ガイ、行くニャン?」
ガイ「面白そうだからやってみようぜ」
エリー「勝手にさせましょう、どうせろくな結果出ないですよ」
ガイ「ひでぇな、分かんねぇだろ、もしかしたら
いい結果出るかもだろう」
王様「そうか、まぁやってみたらいいじゃないか、
じゃあここで待ってるから」道端にあったベンチに座る
ガイ「おうわかった、でどんな、占いなんだ?」
店主「手相占いだ、手を見せてくれるか」
ガイ「おう」店主に手を差し出す。
店主「指輪を取ろうか」とガイがはめている
精霊の指輪を
外そうしている、
エリー「あたし、あの人の声聞いた事があるですけど
もしかしたら・・・・・・・・・・」
背中に背負っていた矢を取り出し、店主に向けて放つ
王様「おい!!エリー危ないぞ!!」
店主は、矢を掴み、黒いローブを脱ぐ
カルティス「バレちまったなら仕方ねぇな」
エリー「やっぱりあなただったんですね」
カルティス「もうちょっとだったのによ邪魔しやがって・・・・」
ガイ「あんただったのかよ、
悪いが精霊の指輪を渡す訳に行かない」
カレン「さっき、奪われそうになったけどにゃん」
ガイ「うるせーな、気付いてなかったんだよ、仕方ないだろう」
王様「危なかったぞ、奪われてたら元もこうもないからな」
カルティス「俺に精霊の指輪を渡せば、ここでなにもしない」
ピグ「どういう意味ブー?」
カルティス「そのまま、意味だがな、もう遅いと思うけどな」
王様「お前、何したんだ?」
カルティス「それを俺がいうと思うか?」
王様「嫌でも言ってもらうぞ、カルティス」
剣を引き、カルティスに差し向ける」
カルティス「おいおい、こんな街中でやるとは、
物騒だな王様?」
ドカーン!!とどこからか爆発音が聞こえる
王様「!?お前!!」
カルティス「俺じゃあないけどな
早く向かえよ、国民の命を守るのが王様の仕事だろう」
王様「お前をこのまま野放ししておくのも心配だ」
ガイ「王様、俺が残こ\カレン「あたしも残るニャン!!
だから早く行くニャン」
王様「おう、わかった」エリーとピグを引き連れ
爆発音が聞こえた方向に向かった。
カルティス「2人で大丈夫なのかよ、お前ら2人
遠近戦闘型だろう?不利なんじゃねぇの?」
ガイ「何言ってるんだよ、不利?笑わせるな」
斜め掛けのバッグから銃を2丁取り出した
カルティス「そんなもの持ってたのかよ、
でも剣に勝ってるか?」
ガイは、引き金を引き、銃弾を打つ
カルティスの耳元を横切り、後ろにあった看板に穴を開けた
ガイ「離れてもあんたを攻撃する事が出来る、それに
俺には、カレンが居るからな」
カレン「そうにゃ!忘れてもらちゃ困るニャン」
杖を円を描くように振り回す
カルティス「やろうじゃねぇか」剣を差し向けた
煙が街中に蔓延して、息苦しく前がよく見えない
エリー「爆発したのは、あの塔みたいですね」
高台の所に細長い白い塔が建てられていた
ピグ「上に人が立ってるブー」
指差した方向に人影が見えた
王様「前がよく見えないから、進みようがないぞ」
エリー「そうですね、この煙では、危険です
消しちゃいましょうか」
王様「エリーどういうことだ?」
エリー「まぁ見て下さい、闇を切り裂け」光を纏った矢を放つ
街を覆っていた煙は、切り裂かれ、煙は、薄くなっていった。
ピグ「前が見えるようになったブー行くブー」
高台に向かう階段を上がり、白い塔に向かう。
「白い塔の前」
マカ「来たわね、王御一行様♪」
ピグ「またお前ブー!!しつこいブー!!」
マカ「うるさいわね!!」白い塔から地面に降り立った。
王様「で、何の用だ?こんな事起こして何がしたいんだ?」
マカ「当然、精霊の指輪が欲しくてちょっと手荒な
真似させてもらったわ」
王様「そうか、精霊の指輪は、渡さない、何回言ったら
分かるんだ?」マカ「さぁ?あたしは、カルティスの方に
合流したいから、あなた達は、あたしの下僕でも
相手にしてなさい」
マカ「我の下僕よ!!地に降りろ」拳を上げ、魔物を呼び出した
この前出て来た、馬面の巨体が5体現れた
マカ「じゃあね」不気味に笑みを浮かべ、
大鳥に飛び乗り、去っていた
ピグ「行っちゃったブー!!」
エリー「とりあえず、目の前の敵をやるしかないでしょう」
王様「そうだな」剣を引き、構える
ピグは、ボクサーグローブをはめていた
王様「行くぞ、皆!!」
ガイ「いつもいる女は、どうした?」
カルティス「もうすぐ来るはずだ、楽しみにしておけ」
ガイ「そうか、その前に」銃口を上に向け、玉を放つ
「サンフォース!!」細い光線がカルティスに目掛けて
激しく吹き荒れる。
カルティス「俺がこんな手にかかると思うじゃねぇよ」
「プラチナシールド!!」銀色の盾がカルティスを覆う。
ガイ「魔法なんて使えたんだな」
カルティス「なったんだよ、今までと俺と
違うという事を見せてやる」
ガイ「そうか、じゃあ見せて貰おうか」
カルティスの背後から女が現れる。
マカ「長引いてるわね、カルティス」
カルティス「おう、早いなマカ」
マカ「まぁね、あっちに魔物バラまいて置いたから
しばらくは、来ないわよお仲間さん
もしかしたら死んでるかもしれないけ\
王様「誰が死んでるって?」
マカ「!?何で!5体の魔物を短時間倒したっていうの?」
エリー「あたし達がここにいるってことは、そうですよ」
ピグ「皆の力を合わせればあんな魔物イチコロブー」
マカ「まぁ、良いわ、人数増えただけで大したことないわ」
槍を振り回し、矢先から球形の電撃を何度も放つ
エリー「ミラーシールド!!」透明な盾が立ちはばかる
カレン「ソードフォース!!」魔法陣を前に張り巡らせ
剣を無限に発現させる、
カレン「発射!!」
カルティス「聞かねぇって言ってるだろ
プラチナシールド!!」
再び、銀色の盾がカルティス達を覆う
剣が銀色の盾を突き抜け矢先から光線を放つ
カレン「魔法は、得意分野ニャン、
そんなんで勝ってると思うなニャン」
王様「カレン、油断は、禁物だ」
カレン「その時は、その時にゃん」
煙の中からカルティス達の姿が見えた
透明な壁に覆われる
攻撃は、全く聞いてなかったようだ
マカ「もう一度言うわ、精霊の指輪をあたし達に渡したら
事は、穏便に済むのよ」
王様「それは、無理だ、何度言ったら分かる?
それに何でそんなに精霊の指輪を必要とするんだ?」
マカ「貴方達にそれを言う義理は、ないわ
無理と言うなら、力ずくでも奪うだけよ」
王様「まさか、だと思うが、お前らがドラゴンの封印を解いたのか
それで封印させまいと精霊の指輪を奪いに来たのか?」
マカ「バレてんなら、仕方無いわ、そうよ
詳しくは、私達じゃあなくて、
あの人なんだけどね、まぁいいや」
王様「なんでドラゴンの封印なんか解いた?」
マカ「あの人が望んだ事よ、あたし達は、それに従うだけよ」
王様「そうか、俺は、王だ、世界を守るためなら何でもする
お前らが世界を壊そうと言うものならば、消滅して
貰えなければいけない」
カルティス「そう簡単に消滅させてたまるかよ、王様」
マカ「まぁまた会うかもしれないわね、
風の精霊の地で、略奪」
冷たい視線でそう呟き、ガイの精霊の指輪が
指から外れ、空中に浮かび、マカの手の中に収まった
ガイ「おい!!返せよ」
マカ「返すワケないでしょ、チャンスをあげる
風の精霊の地で待ってるわ」
カルティス「じゃあな、また後で、王様御一行」
2人は、巨大な鳥に飛び乗りその場を去っていた
ガイ「王様、ごめん、俺が油断したせいで・・・・・」
王様「起こったことは、仕方ない、何とかするしかない
だから自分を責めるな」
ピグ「そうだブー、精霊の指輪を取り返すブー!!」
エリー「行きましょう、早く、グダグダに言ってる暇ないですよ」
カレン「そうにゃん!!だからガイ、元気出すニャン」
ガイ「おう!!いつまでもへこたれても仕方ないよな
精霊の指輪をあいつらから奪ってやる」
王様「早く風の森に向かうには、
長らく存在忘れていたが、ピーの出番だ」
透明なボールをポケットから取り出し、
地面に放り出す
ピー「存在を忘れるなピー、悲しいピー」羽を上下に振り回し
涙ながらに語っていた
王様「すまんな、ちょっと大人の事情でな」
ピー「ひどいピー、でも呼んでくれたのは、うれしいピー
でも大人の事情とか言って誰かさんが忘れてたピー」
カレン「まぁまぁ、その誰かさんが出番増やすから
許して下さい(ゝω・´★)テヘって言ってるニャン」
ピー「なんかテヘって言ってるのは、スルーピー
出番を増やしてくれるなら許しやってもいいピー」
ガイ「誰かさんが任せろ!!だってよ」
ピー「それなら、任せるピー、皆、ピーの背中に乗るピー」
エリー「ずいぶんと物分りいいですね」
ピグ「早く乗るブー、皆」さっきにピーの背中に乗ってる
ピグが手招きをする
皆は、ピーの背中に乗り風の森へと飛び立った