表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者がブタですが何か文句でもあるか?  作者: ブラックキャット
将軍と呼ばれた男
119/131

将軍と呼ばれた男 最終話

今、進んでる道が

正しいだなんて誰も分からない、

でも、俺は、目の前にある事を

見て見ぬ振りしてしまったから


一生、後悔するのだろう。


なら、今まで見たこともない

巨大な敵に立ち向かい、

剣を振ろう。


****************

ジタさんは、巨大なロボットに

掴まられ、もがき、


俺達に助けを求めず、

自分ひとりで立ち向かうとしていた。

「けじめをつけなきなゃいけない

こいつに逆らえなかったあの頃の

自分に·········。」

ルイーダ「付けなくていい!!

ジタさんは、今立ち向かえおうとしてる

それでいいじゃないか!

だから、手を差し伸べさせてくれ」


ジタ「そ、それじゃダメなんだ

弱い自分と決別しなきゃいけない」

ルイーダ「弱さも強さなんだよ!

完璧な人間なんてどこにもいない!

そんなの意地はってるだけだ!


助け合えば、弱い自分も

強くなれるかもしれない、

賭けてみないか?ジタさん」


ジタ「くっ!」キング

「こいつを倒せるのか?

このままだとジタは、首を絞められて

死ぬぞ、フフ」

狂った笑みを見せ、こちらに短剣を付ける。

レイ「こっちは、任せて

ルイーダ、行きなさい

後で助けに行くから」



ルイーダ「分かった、レイ

任せるぞ·····。」

城の屋上まで急いで向かった。


キング「いいのか?行かせて」

レイ「そうだから行かせたんでしょ」

ユミ「キング、お願いだから

降伏してください」


キング「嫌に決まってるだろ

降伏するのは、お前らのほうじゃないか?」

ユミ「それは、違います、

確かに世界を敵に回すかもしれません、

勝てば、変わるかもしれない

殺戮に溢れた世界を····。」


キング「夢物語だなぁ、

俺が王になったら、殺戮は終わる

それでいいじゃないか?」

レイ「終わらない、あなたの存在は、

火に油よ、武力で収めようとしてる奴と

和解する国がどこにいるの?


浅はかで都合のいい考えの持ち主の

ようだけど、ここまで来ると

見苦しいわね」


キング「お、俺の何を知ってるんだよ!

下民が生意気なんだよ

殺してやる!殺してやる!」

レイ「はいはい、かかってきなさい

ねじ伏せてやるから···。」

手招きをして、あたしの腹を

真正面から刺そうと、


向かってきた·····。


腕を掴んで、捻って、

苦痛の表情を浮かべる。

レイ「ユミ、この男を縛ってくれる?」

ユミ「はい、分かりました」

魔法で透明なロープに縛り、


屈辱的な顔をしている。

レイ「あなたが殺戮をさせたのよ

全部、全部、身勝手な野望で

どれ程、人が死んだと思ったの?」


キング「知っちゃこちゃない、

どこの国のリーダーも王の座を

狙っていた、蹴落とすには、

戦争しか無いだろ」


パッシンンンンン!!!?

あたしじゃなくて、ユミが

強い力で頬を叩く。


ユミ「どの国のリーダーも

王には、相応しくありません、

まだ自らの命を賭けるのなら

分かりますが、自国の民の命を

賭けて、自分達は、傍観してるだけで、

争いに勝った国のリーダーが

王になる、めちゃくちゃ····ね


なりたいなら、自国の為に

血だらけになって、尽くしてください

キング様········。」

腰にかけていた、剣の刃を

引き出して、目に突きつける。


キング「や、やめろ、や、やめろ

悪かった、戦争は、やめるから

ジタも解放してやるから····。」

ユミ「キングが戦争は、辞めたら、

それに漬け込み、他の国が

こちらの国に壊しにかかってくるでしょ、

復讐と欲望ですよ、どんだけ人を殺したと

思っているんですか?


欲望は、時に人を変えるんです、

何もわかってないのに

考えもなしに言うのやめて貰えません?」

キング「わ、分かった、

俺は、どうすればいいんだ?」

ユミ「さっきも言ってくれたでしょ

貴方は、油です、

死んでくれると助かります」


ニコリと笑い、首筋に刃を

擦り付ける····。

ユミ「1度、こちらに委ねたら

そうなると分かってなかったですね

すごく怯えてるですもの」

怯え、喋れなくなってる····。


レイ「やめなさい、あなたのしてる事は、

こいつがしたことと同じよ

どうにもならないわ、

殺しても、それに生き地獄もいいものよ」

腕を掴み、耳元で囁く。


ユミ「それもいいかもしれないですね

真っ暗な牢屋で娯楽も何も無く

自分のしてきた事に向き合うのも

いいかもしれないですね、


地位も失い、権力も失い、

なりたくなかった下民に成り果てる、

いい気味ですね···。」


キング「まだそうと決まった訳じゃないだろ

眠っている屍が起きてる頃かもしれない」

ユミ「フフフ、アハハハハ!!

アハハハハ!!」

抱腹絶倒して、笑い転げ、

向こうを指さした。


キング「何がおかしいんだ??」

ユミ「現実を見てください、キング」

兵士達は、こちらに駆け寄り、

キングを囲むように、刃を向けた。

「お前ら!何をしている!

あっちに向けろ!!馬鹿か」


ユミ「無様ですね、人望が無いのも

分かりますが、ここまで来ると

可哀想です········。」

「嫌です、民に貧困と飢えを押し付け、

のうのうと暮らした来たあなたに

あたし達も呆れ果て、失望しています、

どんだけ、土下座しようが

謝ろうが許しませんから、


あなたを助けるなんてもってのほかです

ただ、今は、大人しく、眠っていてください。」

鳩尾に強烈な蹴りを入れ、気を失わせた。


ユミ「ありがとうございます、

助かりました、キングを

お願いしていいですか?」

兵士「はい、任せてください、

俺達は、国民を地下に避難させます

この国を壊してください


民は、革命を願っています。」

ユミ「それは、ありがたいです

分かりました、世界を変えに行ってきます、

この先どうなるかわかりません


でも、歩むのを止めるのは、違います、

だから進む事を臆さずに共に····。」

手を握り、微笑んだ。


レイ「行くわよ、ユミ、助けに、」

ユミ「はい!じゃあ、またどこかで····。」


兵士達は、敬礼して、別れを告げた。


******************

「屋根上·····。」

ロボットの左腕から光線を放たれ

避けるばかりで攻撃もまともに出来ていない。


足場も不安定で穴だらけで

落とされるのは、見えていた。

ジタ「足掻いても無駄だ、

俺達は、大国に逆らったんだ」


ルイーダ「だから何だよ!!

国民の為に世界を変えるじゃ無かったのかよ

いい加減、目を覚ませよ!」

ジタ「お前には、分からない、

世界は、残酷で変えられない事に····。」


ルイーダ「キングを壊しても

他国がそれに漬け込み、

戦に持ち込まれると思っているんだろ」

ジタ「そうだ、平和になったりしない!

話し合いにも応じてくれないだろ」


ルイーダ「その度に俺達が

戦って、勝利を勝ち取る!

だから、ジタさん、

一緒に立ち向かうおう」

手を差し伸べ、掴み取り、

肩まで飛んだ······。


何度も刺して、魔法もかけた

皮は、厚く、頑丈に出来ている。


剣も刺したが浅く、動じていない

ダメージは、受けてないみたいだ。

ジタ「とりあえず、ルイーダ

俺を解放してくれないか?

身動きが取れないんだ」


ルイーダ「出来たら苦労しないんだけど、

攻撃が効かないんだ」

ジタ「これは、国家機密だが

そいつは、戦闘機しか効かない

人間の攻撃は、効くかどうかは、

知らん·······。」


ルイーダ「待って、ここに来て知らないのか?

戦闘機なんかここに無いぞ?」

ジタ「そんなの分かってるが事実だ。」

ルイーダ「先に言えよ!!」

ジタ「あんなシーンでそんな事

言える程、空気読めない奴じゃないから···。」


ルイーダ「はぁ??確かにそうだけど

どうすんだよ、戦闘機しか効かなかったら

ん???ん?」


ジタ「どうした?ルイーダ?」

ルイーダ「あったじゃねぇか

戦闘機じゃねぇけど、魔法が···。」

ジタ「最初に言っただろ

人間の攻撃は、効かないって···。」


ルイーダ「やって見なきゃ分からないだろ」

ジタ「それ完全にフラグ立ってるから

辞めとけよ·····。」


ルイーダは、背中にかけていた

バズーカを構え、


魔法陣を発現させる。

ジタ「お前そんな物騒な物、持ってたのか?」

ルイーダ「レイさんに貰ったんだよなぁ

カーサン国に余ってた武器なんだけど


どうも、威力が強すぎるみたいで

どんな兵器も一撃で壊せるらしいんだよ


ロボットにも通用するといいんだが···。」


ジタ「効くといいんだがな」

肩から降りて、大砲を放つ!!?


炎を纏い、腹あたりに穴を開けた。

掴んでいた手が緩んだのか、

すんなり解放され、屋根上に着地する。


ジタ「助かったが、ここからが

問題かもしれんな」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

目が赤くなり、手がミサイルになり

こちらに飛んでくる。


ジタ「ほらなぁこうなると思ったんだよなぁ」

ルイーダ「お前のリーダー、

なんて言うものを作ってんだよ!」

バリアーで防げるはずも無く、

走り回っていた。


ジタ「焼き尽くせ!デッドファイア!」

炎がミサイルを飲み込み、燃やし尽くす。


ジタ「仕方ないだろ、男の夢ってやつだよ」

ルイーダ「分かってたまるか···。」


ジタ「あいつが指示して、

作らせたから、挑発とか効きそうだけどな」

ルイーダ「試してみるか?

効かないと思うけど·····。」


ジタ「やってみないと分からないだろ

俺がやるから、お前は、

攻撃に専念してくれ」

ルイーダ「分かった、ジタさん。」


命を脅したり、するのか?

挑発って、まさか馬鹿にしたり

しないよなぁ??

ジタ「バカバーカ!!何も出来ない

権力も無けりゃただの下民!

フゥーーーー!!」


ルイーダ「待って、待って、誰?」

ジタ「俺だが??何か問題があるか?」

ルイーダ「ありまくりだろ、

キャラ崩れしてないか?」


ジタ「ルイーダ、そんな事を気にしてる

場合じゃないんだ、世界の命運が

かかっているんだ」

ルイーダ「嫌気にしろよ、

物語の世界観が崩れるわ」


ジタ「最近、ギャグ少ないと

頭を抱えていたらしいな!

ちょうどいいじゃないか!」

ルイーダ「知らねぇよ!何がちょうどいいんだよ」


ロボットは、こちらを向き、

挑発に乗ったのか、

ミサイルを無数に飛ばす。

ルイーダ「これ逆に不利じゃないか!」

ジタ「いいんだよ、これで

お前は、攻撃に専念しろ!」


「焼き尽くせ!デッドファイア!」

と挑発の繰り返しと

俺がその隙に大砲を打ち、ロボットの

体は、穴だらけになり


後ろに倒れ、城の半分は、大破した。

えらい強引な終わり方だが

本当にそうだからなぁ···。


その後、レイ達と合流して、

兵士達も民もなんとか無事に済んだみたいだ。


キングを壊した所で平和になったりしない。

本当にそうでスラドやイリスに

すぐにジタさんが出向き、


土下座をして、キングの分まで謝り、

平和な世界を作る為、手助けをしてくれと

全世界と平和条約を結び、


各国の核も軍事兵器もすべて

燃やし尽くし、戦争を失くした。

幸いな事にスラドとイリスは、


戦争は、望んでおらず、

国も腐敗しきって、戦どころではない

今は、再建に専念したいらしい。


この世界の王は、ジタ·フォルテに

決まった、本人は、どうやら

乗り気じゃなかったが


全世界の国民投票で決まったのだから

仕方ないのだろうと引き受けた。


俺は、キングやカーサンやダズルを

救った立役者として

将軍の名を轟かせ、今に至る。


**************

「現在、王国、リビング」

ルイーダ「話は、ここで終わりじゃ

長話も退屈じゃろ」


王様「退屈も何も有意義な時間を

過ごさしてもらいましたよ」

ルイーダ「そうかそれは、良かった。」


この輝かしい未来が約束されたから

あの時、

俺は、剣を奮っていたのだろうな


この世界の為に·······。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ