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勇者がブタですが何か文句でもあるか?  作者: ブラックキャット
将軍と呼ばれた男
118/131

将軍と呼ばれた男9

あたしが、今まで、従ってきた奴は、

手が震え、指を指し、

「何をやってるんだ」と尋ねる。

ジタ「見てわかりませんか?

察してください····。」


生唾を飲み込み、

噛み気味にこう呟いた。

キング「お、俺をこ、殺そうなんて

思ってないよな??」

ジタ「思ってないと言えば

嘘になります。」


キング「俺を殺して何になる?

世界が混乱するだけだぞ」

ジタ「あなたは、何もわかってないですね

世界の実権は、自分が握ってると

思いですか?」


キング「そうに決まってるだろ、

お前だってそう言ってたじゃないか?」

ジタ「嘘に決まってるでしょ

王もいない、世界の頂点に立つ者も

いない中で何故あなたが

そう思うか、俺には、わかりません、

貴方は、親の地位で

努力という言葉も知らないので

ここまで駆け上りました、


国民の汗水垂らしたお金を

摂取して、自由も与えず

逆らう者には、処刑、

そんな人に王になって欲しいだ

なんて思いませんよね?」


キング「そんなの関係ないんだよ!

スラドもイリスもただの弱っちい国だ

でも、キングは、違う、

技術も軍事力も上に言ってる、

キングのリーダーである俺が

王になるべきなんだ。」


レイ「出口が見えないわね、

ジタさん、この男の話

最後まで聞くの?」

ユミ「そんな必要ないと思いますよ

ジタ様·······。」

背後にいた仲間達が駆け寄って来た。

キング「お前らには、分からないだろ!」

ルイーダ「分からなくいい!

キング、あなたがそう思ってる

だけでしょ、誰も望んでいないのに

自意識過剰にも程がある。」


キング「うるさい!!!

お前らは、城を荒らした、

処刑もんだぞ、我が国の

軍事兵器で殺してやる」


レイ「荒らしたって、

そちらの兵士さんを眠らした

だけなんだけど······。」

キング「とにかく!

うちには、キング軍という

最強の部隊がある、

ジタ、ユミ、お前らが

元いた場所だ······。」


ジタ「あら、もしかして

それを当てにしてますか?」

キング「そうだが、それがどうした?」

ルイーダ「言う必要あるのか?

ジタさん、騙したままでいようぜ」

「そうだな、いえ、何にもないです」


キング「そうか、今頃

目覚めた所だろ、今から城中の

兵士を呼ぶ、覚悟しておけよ」


ジタ「ルイーダ、これが城の地図だ、

あたしは、けじめを付ける、

任せるぞ」

ルイーダ「いいのか?ジタさん

こんな俺に······。」


ジタ「お前だからだ、

活躍して、お前の名を

世界に轟かせろ」

ルイーダ「出来るか分からねぇけど、

世界の為だ、城を落としてみせる。」


ジタ「おう、頑張れよ」


キング「俺の言葉を無視しやがって、

お前わかっているのか?

もっと賢い奴だと思っていたが

思い違いだったみたいだな·····。」

ジタ「馬鹿だったらこんなことしてませんよ

あたしがしてる事は、この世界の

戦争を失くす、最善の行いです。」


キング「俺を殺して戦争を

無くなると思っているのか?」

ジタ「戦争を先導してるのは、

あなたでしょ、他の国に潰し合いをさせて、

そこを狙い、根絶やしする、

残酷極まりないですね」


キング「それが何が悪い」

ジタ「最初、戦争の火種を作ったのは、

カーサンでした、でもスラドに

喧嘩を売るなんて有り得ない、

そうさせたのは、キング、あなたです、

脅し、平和条約を条件に

戦争をさせた、違いますか?」


キング「俺がカーサンとそんな約束

すると思うか?何の得もないだろ」

ジタ「カーサンが勝手に他の国を

潰してくれるだろうと思ってたんでしょ

平和条約は、口約束で

いつでも白紙に出来る、

カーサンが一人勝ちをして、

他の国の戦いでボロボロの所を

付き、勝って、あなたが

世界の頂点に立つ、企みだったんでしょ


あなたの思い通りに行くほど、

世界は、甘くなかった。」


キング「俺の右腕だから

知ってるのは、当たり前だが

そうだ、ルイーダって言うのか?

全部、あの青年のせいだ、

あいつが狂わせたんだ。」


ジタ「人のせいにしないで下さい、

彼は、家族のため、ダズルの為、

あなたと違い、努力と惨状を味わい

ここまで駆け上って来たんです、

狂わせたのは、あなた自身ですよ」

キング「はぁ??何を言ってる、

俺に落ち度などない。」

ジタ「そう言うと思いましたよ

今からあなたを殺します、

覚悟して下さいね····。」


銃を構え、標的にキングを向けた。


******************

ジタさんと別れた後、俺は、

2階に降り、死角が多い廊下に向かった。


ここなら狙われても、隠れ、

魔法や罠が仕掛けられる。

ユミ「ジタ様、大丈夫でしょうか?」

レイ「別れて数分しか経ってないわよ

ジタさんの事、信じてないの?」

横にいたレイとユミが囁きあっている。


ユミ「信じてます、けど

嫌な予感がするんです···。」

レイ「その予感を振り払う位

強い人って分かってるじゃないの

あなたが一番······。」

ユミ「それもそうですね、

ジタ様を信じます·····。」


レイ「そう、それは、良かった」

ルイーダ「終わったか?」

レイ「終わったわ、敵は、

わんさかいるみたいね」


ルイーダ「しかも、俺らの顔を

覚えてるはずだ、出れば、囲まれて

しまうだろ、罠を仕掛ける」

レイ「それもそうね、任せるわ

ルイーダ将軍······。」

「その名で呼ぶなって言ってるだろ」

壁際に隠れ、敵を様子を伺う。


レイ「はいはい、ごめんね

罠を仕掛けたらいいのね

サンダーウォール····。」

呟くように唱え、


透明すぎて、目には、見えない

電流を纏わせた壁を建て、

敵を待ちわびる。


ユミ「じゃあアタシは、裏道を使って

向こう側に向かいますね」

ルイーダ「おう、気をつけてな

あっちにも敵がいるかもしれないから」

ユミ「分かってますよ、

あたしは、負けませんから····。」


ルイーダ「信じてるぞ」

ユミ「あなたにそう言われても

嬉しくないですよ·····。」

苦笑いして、走り気味で向こう側に行った。


****************

「向こう側の廊下。」

ルイーダの言う通り、

敵は、ウロウロして、視線を

全体に向け、あたし達を

探してるのが分かる。


隠れてなんていられない、

あたしが囮となり、おびき寄せなきゃいけない。


幾ら何でも、数が多すぎる、

このまま出てしまったら

サメがいる海に裸で入るもんだ。


隠れて、攻撃して

人数を減らした方が賢明かもしれない。


小さい矢を打ち、地面に刺らせる。

敵は、それを不思議に思い

触れ、手は、紫になり、

猛烈な毒が体を侵食する。


悶え、透明な液体を吐き出す、

放った者は、影響は、ないが

そうでは、無いものは、


透明な液体を匂い、見ることによって

毒に感染して、身動きが取れなくなって

悶え、最後には、気を失う。


兵士は、最後まで歩き、

必死に歩き回ってるが

罠にハマり、電流に苦しみ

気を失う者が大半で

生き残った者は、少数だ。


毒に耐性あるのか、

不思議な物だ······。

「城の兵士が情けないですね」

あたしが廊下に出ていくと

視線は、一気にこっちに来て

槍を向けられる。


「ユミ様、なぜ裏切ったのですか?

ジタ様を説得するじゃなかったですか?」

今にも泣きそうな顔でそう言った。

ユミ「最初は、そのつもりだったの

ジタ様は、裏切ったじゃない

この国と世界の戦争を無くすため

戻ってきたの、お願いだから

わかって欲しい····。」


「分からないですよ!

俺たちを放ったらかして

そんな事を勝手にするなんて

水臭いじゃないですか!

お前にこんな事をして

俺たちを信用していないですか?」


ユミ「あなた達を巻き込みたくなったの、

あたし達の自分勝手な戦いに

あなた達の命を犠牲にするわけに行かない。」

「俺達の命は、国家の為にあります、

国の戦争が無くなるのなら

命を亡くしても尽くしますよ」


ユミ「素晴らしいわね、

嬉しいだけどそれは、無理よ

この城を落とさなければ、

あたし達は、処刑される、

ジタ様もよ、あなた達が

作戦に加われば同じ目に遭わされる、

そんなの嫌なの、


わかって、あたし達の為に

世界のために今は、眠っていて·····。」

杖を振るい、眠りの魔法を掛け、

兵士達を眠らせた·····。


******************

ルイーダ「上手くいったみたいだな

俺達も出るか、なぁレイ」

レイ「そうね、やっと戦えるのね」

ルイーダ「そうだな、城中の

兵士を気を失わせて、

ジタさんにアイツをやってもらう。」


レイ「もし上手くいかなかったら?

兵士は、眠らせる事も出来るかもしれない

あいつは、何するか分かんないわよ」

ルイーダ「その時は、俺達が

ジタさんを助けに行く、

それでいいだろ·····。」

レイ「そうね、ルイーダ·····。」


死角から出て、レイは、

すぐさま魔法を唱え、

強い風で敵をなぎ払い、


電流を纏わせた壁際まで飛ばし

気を失わせた。

ルイーダ「ありがとうな、レイ」

レイ「いいよ、ルイーダ

さぁ行くわよ···。」

ルイーダ「おう·····。」


城中を駆け回り、俺達と

カーサン軍の人達も手伝い、

兵士達の気を失わせ、

ユミと合流した。


「無事だったみたいですね、

良かったです、兵士も

全員、眠らせましたし、

行きますか?」

ルイーダ「そうだな

ジタさんを迎えにいく····。」


走り気味に書斎室の前に戻った。


*****************

そこには、壁を壊し、

巨大なロボットがジタを

掴み、絞め殺そうとしていた。


キングは、見物して

狂った笑みを見せている。


拳が震え、命を懸けた

戦いが始まろうとしていた。



将軍と呼ばれた男9「END」

10に続く。

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