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勇者がブタですが何か文句でもあるか?  作者: ブラックキャット
最終章 カタストロフィ
100/131

最後の戦い。

四角の牢獄に閉じ込められ、

舐めまわすようにこちらを見ている。


それが不快でこの時間が

早く終わって欲しいと思った。


誰かが助けてくれるのか?

そんな事を願っても仕方ないが

出ることさえも叶わないのなら

祈るしかないのだろうか?


あいつらは、無事だろうか

怪我は、していないだろうか

考え出したら終わらず、

ここに閉じ込められたから

どれ位、時が流れたのだろう。


ガンドトロワ「目が虚ろだな

お前は、平和の象徴なのだろう

それらしくしろよ」

王様「意味がわからん

おまえは、俺に何を求めているんだ?」

ガンドトロワ「お前が死ぬ事だよ

じゃなきゃ、ブルートは、

完全体になれない。」


王様「そうか、俺が死んだとして

世界が変わるとか思うなよ」

ガンドトロワ「どういう事だ?」

王様「俺の周りの人間や仲間が

どうにかしてくれるはずだ。」


ガンドトロワ「なーんだ

じゃあ、お前のその周りの人間も

仲間も皆殺しにしてやる!!

お前の希望は、絶たれる

これでいいだろ!」

襟元を掴まれ、怒鳴りつけられる。


「そうは、させないブー!!」

両方の扉から、仲間達が

ゾロゾロと現れ、ガンドトロワに

武器を向けた。


ガンドトロワ「お前ら生きていたのか

って言うことは、あいつらは、死んでだんだな」

エリー「悲しまないですか?」

ガンドトロワ「何故だ?

お前らに殺される程

弱かったのだろう。それだけの話だ。」


エリー「貴方は、それでも人間なんですか?」

ガンドトロワ「この姿をみて

そう言えるとは、お前の目は、

節穴か?」


エリー「たとえ、姿が怪物でも

心は、人間のままじゃないですか?」

ガンドトロワ「心も体も

闇に預けたから、そんな訳などない。」


べニラ「話が通じませんね

話し合いの余地すらありません。」

ガンドトロワ「そのつもりがないからな」

カレン「とりあえず、こいつを

やるニャン!そして王様を助けるニャ!」

拳を高く挙げ、ガンドトロワに

大砲を向けた。



ガイ「正面からか?カレン」

「秘密ニャン」

ピグ「なんかめんどくさいブーな」

カレン「めんどくさいとは、何なのニャ?

ひどいニャン!!」


王様「お前ら、俺を助ける気あるのか?」

べニラ「あるじゃないですか?

そこで待っていてくださいね、王様」

王様「お、おう・・・。」


信じては、いるが、いまのやりとりを

見ていると不安で仕方ない。

アイツらしいと言ったららしいが

大丈夫なんだろうか?


相手は、ドラゴン、でも

勝ったことが1度だけある。

それに賭けてみるのもありなのかもしれない。



ピグ「カレン、そんな大砲でどうするブー?

相手は、ドラゴンブー!!」

カレン「うるさいニャン、秘密と言ってるニャン!

ガンド、なんだっけ?思い出せないニャン

とにかく、そいつに聞こえるからダメニャ!」

ガンドトロワ「俺は、ガンドトロワだ!

ちゃんと覚えとけ!」


カレン「なんでそんな覚えにくい名前ニャン

作者に悪意を感じるニャ!」

ガンドトロワ「うるせぇな!やかましいわ!」


王様を見ていると、会話を聞いていたのか

頭を抱え、とっても不安そうな顔になっています。

べニラ「王様が不安がっています、

一刻も早く助けますよ」

カレン「そ、それは、大変にゃ!

じゃあやるニャン!!

スナイパーバン!!」

大砲から巨大な銃弾を放ち、

見事にガンドトロワに命中したが

余裕の笑みを浮かべている。


べニラ「カレン、効いていませんが・・。」

カレン「えっ?何でにゃ!!」

エリー「知りません、威力が弱いとか

そういう問題だと思います。」

べニラ「まぁ、人間の攻撃など

効くわけないでしょ」


カレン「それをはじめっから言ってほしいニャン!」

べニラ「当たらなきゃ分からないでしょ」

ピグ「しょうがないブー!僕がやるブー」


ガイ「俺も手伝ってやるぜ」

ピグ「それは、助かるブー!」

ガイは、手に持っている、緊急用の双剣を

振り回し、ガンドトロワに切り傷を与えるが

すぐに塞がってしまう。

「精霊が使えたら、勝ってるかもしれないのに」

ピグ「使えないブー?」


ガイ「もうそろそろ終わってるはずなんだがな

1回、やってみるか・・・。」

ガンドトロワ「あの雑魚集団が

生きてるわけないだろ、ブルートに

殺されているはずだ。」


ピグ「ちょっと黙るブー!!

今お取り込み中ブー!!」

プクッと頬を膨らませ、ガンドトロワの体を

ポンポンと叩いていた。


ガンドトロワ「それ地味に痛いからやめろ」

王様「なんなんだよ、これ・・・。」

べニラ「俺が聞きたいです。」


ガイは、両手を上げ、精霊と連絡を取っていた

どうやら、全員無事らしく、

精霊魔法が使えるみたいだ。


という事は、ブルートは、・・・。


ガイ「あいつは、死んだってさ

ガンドトロワ、残念だったな

お前の希望は、消えた

世界を壊す事も叶わなくなったな」


ガンドトロワ「そんなの嘘だ!!」

ガイの背後からレムの幻影が現れた。


レム「真実から目を背けては、いけません

貴方には、罪を償って貰います。

ルハク、今度は、私が

あなた達に光を与える番です


さぁ闇よ絶望しなさい!!

ミラクルライト!!」

眩しい光に照らされ、力が次々と

漲る、なんだこれは?


ピグ「なんか不思議な力が湧いてくるブー」

強力なオーラを纏い、拳を振るう度

風が吹き荒れる。


ガイ「やめろよ!吹き飛ばされるじゃねぇか」

ピグ「ごめんブー!でもこれで

お前を倒せるブー!」


ガンドトロワ「やってみろよ、

所詮ブタは、ドラゴンに勝ってる訳などないんだ。」

ピグ「僕だけじゃないブー!!

仲間がいるブー!だから大丈夫ブー!!」

ガンドトロワ「下らん!!」

口を大きく開け、炎を吹き出す。



べニラ「水魔法!アクアフレーム!!」

水のバリアで防ぎ、さらにガンドトロワに

水を浴びせた。

ガンドトロワ「そんなものは、聞かん!」

ガイ「じゃあこれは、どうだ?

太陽の精霊、召喚!?

サンフォース!!」

ありったけの太陽の光を浴びせ、

重度のやけどを負わせる。


ピグ「今のうちに王様を助けるブー!!」

牢獄を繰り返し、殴り、粉々に壊れ、

出ることが出来た。


王様「ありがとうな、ピグ」

ピグ「ううん、いいブー!!

やっと王様に恩返しができたブー」

王様「何のことだ?ピグ」


ピグ「秘密ブー!!それより、今は、

こいつの方が大事ブー」

王様「それもそうだな」


エリー「弱ってきましたね、流石に

光には、闇は、勝てないみたいですね」

ガンドトロワ「そんな訳などない!

圧倒的な力でねじ伏せてやる!」

やけどを負った所に何度も治癒魔法をかけるが

治らない、何故だ??


べニラ「貴方の存在、その者が

闇みたいですね、貴方は、ブルートに

力を与えられた過ぎた。その代償ですね」

王様「今更それを言ったって何もならないさ

お前には、地獄で罪を償ってもらう」


べニラ「それは、割にあってるかもしれないですね」

王様「今、みんなのおかげでこいつは、弱ってる、

とどめを刺すぞ!!」

ガイ「そうだな、王様、

協力魔法と行こうぜ、せっかくだしな」


エリー「珍しくいい事言いますね」

ガイ「それは、余計だ。」

カレン「じゃあ皆!やるニャン!!」


円陣を組み、手を合わせた。

不思議な膜がはられ、夢でも

見ているのかとも思った。


だが、この手の感触、夢じゃない

現実だ。力は、レムが与えてくれた

だから絶対にそれを無駄にしたりは、しない!


ガンドトロワ「そんな攻撃させないに決まってるだろ!」

思い切り、拳を振り上げ、

詠唱を阻止しようとした瞬間・・。


レム「させませんよ!!あなたなんかに

彼らの邪魔などさせません」

ありったけの光を浴びせ、もう1度、

重度の火傷を負わせ、黙らせる。


神は、これ程、残酷なのか?

ルベル、すまんな、結局、お前の野望は、

果たせなかった。


俺は、死ぬのか?そう思った時には、

もう遅かった。


熱くて眩しい、浴びせられたことの無い

強い光で熱され、俺という存在は、消滅した。



******************

「ダズル森」地下の中を探し回ったが

ルベルの姿は、見当たらず、

森を出ようと地下から出た。



王様「絶対にいると思ったんだがな」

べニラ「逃げたんじゃないですか?」

王様「そうかもしれないな」


目の前を見ると、ルベルらしき

後ろ姿が見え、猛スピードで追いかけ、

手を掴んだ。


ルベル「汚らわしい手で触るな!!

よくも邪魔してくれたな」

頬を思い切り、ビンタされ、睨み散らされる。

王様「お前は、世界の平和を

何度、脅かしたら気が済むんだ!!

お前の罪は、重いぞ」


べニラ「何の経緯でガンドトロワと

知り合ったかは、知りませんが

あいつもあなたも利用されていたですね

ブルートに、それより

仲間の為にこの事態に何も出来なかった

自分に恥じてください。」


ルベル「あいつらは、仲間などでは、無い

利用していただけだ。」

べニラ「でもあの牢屋から助けたのは、

ガンドトロワですよね、

利用されていたとしても

助けられた事には、感謝した方がいいですよ

なんか、醜いですね」


ルベル「何がだ!?」

べニラ「利用され、利用して、

最も人間が醜いと思えますね

まぁあなたは、生きているですから

罪を償ってください。」

ルベル「嫌に決まってるだろ!」


エリー「この軍勢を前に言いますか?」

迎えに来たハヅキと騎士団に

囲まれ、ルベルは、怯え、暴れ回るが

最後には、疲れたのか、大人しく捕まり、


ようやく事態は、収束した。

王宮に帰る、帰り道。


馬車の中で平和とは、考えたが

答えは、見つからない。


人々が幸せがあれば、どんな戦争起きていようと

平和なのか??そんなはずなどない。


人々が幸せで戦争がなく、豊かな世界にしよう。

その為には、まだこの王冠は、

外せないな・・・・。



この世界を誰にも脅かされないような

平和にしてやろう。


王冠を強く握り、そう誓った。


最終回に続く・・・。

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