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天はやっぱり二物を与えなかった話

『ん?』



話は数十分遡る。

酒屋のおばさんのおかげでこの世界が『リリ王』であることに気づいた俺はポンコツ王子たちを止めることを決意した。ただあの王子どもは主人公に恋をしてこの国にいる婚約者、しかも時期王女を裏切りこの国からあの国に復讐心に駆られた軍隊がやってきて国家滅亡などとにかく国家規模の問題しか起こさない王子と書いてクソ野郎と読むような奴ばかりなのだ。そのため止めるも何も俺が平和に田舎ライフを送るためにも彼ら4人を阻止する必要があるのだ。


というわけで動き出した俺だが俺のステータスを思い出して踏みとどまる。俺のステータスは"村人"と同じつまり国家滅亡規模の攻撃に俺が憧れた某ラノベ小説の主人公たちのように立ち向かえる攻撃はないのだ。つまり誰かの協力を仰ぐ必要があるわけだ。俺が協力を仰げる人といえば


『、、、花貝咲凜(はながいえみり)さん』


咲凜さんだ咲凜さんに会いに行こう。


『おばさん!俺ちょっと魔導士の宿舎ってのに行きたいんだけど。』

「おまえさん魔導師になりたいのかい?」

『いや、、、、そーいうわけじゃないんだけど』

「そういうことかい。宿舎なら王城の左側にあるよ。」


何を勘違いしたのかおばさんに心なしか微笑ましい笑みで見送られた俺は誤解を解けぬまま宿舎へ足を進める。宿舎は案外近い位置にあり往生が目立ちやすいのもあってかすぐに見つかった。重量感のある門には看守がいてこれならすぐにでも花貝さんに会えそうだと思わず口角が緩む。


『すいません。俺先日召喚された勇者のハナガイさんに会いたくて話を通していただけますか。』


流石に国の重要人物扱いであろう花貝さんと言うべきか看守に訝しげな目で見られたが俺の涙ながらの訴えに折れた感謝は仕方なくといったような態度で花貝さん本人に聞いて許可が出ればですよと念押しして奥に下がっていった。


「鎌谷さん!!」


数分待ったあと笑顔で出てきてくれた彼女は先日会った時とは変わりすっかりこの世界観に馴染んだ民族衣装のようなもので現れた。ずいぶん大切にされているらしく服も一眼で高級だとわかるものであった。


『花貝さん!ちょっと話したいことがあってさ時間いいかな?』

「もちろんですよ!私も知らない土地に1人だとお話ししたいことはたくさんありますし。そうだ!気兼ねなくお話ししたいから別室に移動しませんか?」


神様ありがとう。俺の転生特典は美人で優しい彼女そのものなのかもしれない。


『それでさ花貝s』

「あんたさぁちょっとは空気読めないわけ?こっちは次期王妃も検討に入れてこの通り大事にされてるわけ。王子もまぁそこそこ?かっこいいし結婚しないこともないって感じなのに男のあんたと親密にしてたら私の将来が台無し!ってわけ」


『ん?』





「わかったらさ、さっさと帰ってくんない?」





求 俺に優しい世界

{天はやっぱり一物しか与えてくれない。}


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