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第3話 新三役

令和7年名古屋場所を史上最年少(17歳1ヶ月)で全勝優勝した越乃海は、マスコミ対応に追われて場所後1週間はまともに休めなかった。


「コシ!これも貴重な経験だ。」

と、師匠の時津川親方は言う。


「勝大兄さん、優勝って凄いんですね?」

「あぁ、物凄い影響がある。そう言えば夏の巡業新潟もあったんじゃねーか?」

「マジすか!?」

とまぁ、そんな感じで新潟巡業は大盛況に終わり、あっと言う間に令和7年秋場所の番付けが発表された。越乃海は見事に西の小結にジャンプアップ。入幕3場所目でのスピード出世となった。


「コシ?この地位から上の番付は本当に力のある力士しか到達出来ない私も未知の領域だ。」

「こんな時に先代がいてくれれば…。」

「とにかく怪我をせず稽古を重ねれば、もう上はあと3ランクだけだ。コシ?お前はまだ若い。一つずつ確実にステップアップしよう。」

「押忍、ごっつぁんです。」


令和7年8月下旬越乃海は、入門以来初めて大関豪昇龍や三役経験者の青明のいる立波部屋に出稽古に出た。積極的に胸を出してくれる大関にコシは食らいついて汗を流した。結局25戦15勝10敗と勝ち越しはしたものの、まだまだ詰めが甘いと大いに反省したが、立波親方からは上出来と評価していただいた。青明とは10番とって9勝1敗とこちらは圧倒した。それだけではなく、同年代の幕下以下の力士養成員とも対戦したが、地力の差を見せつけた。


「つ、強い。」

「コイツほんまに17歳か?」


部屋に戻ってからも平幕レベルの力士達が来ていたが、しっかり65番45勝20敗とその間に時津川親方から課せられた四股500回摺り足100回鉄砲250回をしっかりとこなしていた。


「あいつ、努力家だよな。」

付け人の豊の里(東幕下20枚目)は話す。

「まだ入門1年とちょっとの17歳には思えない稽古量だよ。彼の強さは徹底的に鍛え上げられた肉体にある。」

令和7年名古屋場所前の計量で150kgだったのが筋力トレーニングの成果もあり令和7年秋場所前の計量では155kgに増量した。

「コシ?あんまり急激に太り過ぎるなよ?怪我に繋がるからな。今位の方がバランスが取れてる。これを維持しろ。」

「はい。」


時津川親方は越乃海の怪我だけを心配していた。

「このまま順調に行けば大関・横綱はあっという間だ。」

それに待ったをかけたい同期の照の山や2代目大鵬らコシのライバルも続々入幕。こちらも順調な出世をしていた。

「やっぱり来たか。」

「はい。十両も幕下も今や戦国時代。誰が突き抜けて来るかは分かりません。」

「まぁ、全て勝って弾みをつけたい所だな。」


令和7年9月、いよいよ秋場所がスタートしようとしていた。左膝の怪我で今場所は休場の横綱貴乃富士はこれで5場所連続休場となり、横綱不在の場所となる。新小結の越乃海は初日大関の若本夏わかもとなつとの対戦が決定。左寄つになられると分の悪いコシは立ち合いから突いてまわしを取らせない様にした。その作戦がピタリとハマり大関に快勝。幸先良く白星発進となった。

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