白と青の出会い・上
あっぶね間に合った
そういえばタイトル変えました
私は魔法少女だ。
魔法少女は魔物を討伐し、人を守るのが仕事だ。
今日もいつも通り魔物を討伐する。
慣れた手つきでスマホを起動してあるアプリを開く。
今発生している魔物の位置が分かるアプリだ。
魔法少女をサポートし、管理している魔法少女協会が妖精と協力して作ったものらしい。
確認したら近場の沸いた魔物の所に行き討伐する。
今回はランクCのブラックウルフ。
数が多い事で厄介であり、時間経過で自己増殖もする為放置は出来ない。
本来複数の魔法少女で当たれば楽だけど、私なら問題は無い。
遠巻きに確認するけど既に二十体はいる。
でもこっちの姿は見つかってない。
先制で一気に持ってく。
「“波斬”」
巨大な水の斬撃を繰り出して攻撃する。
今のでブラックウルフは十体撃破した。
でも避けた残り十体はこちらに気づいて走ってくる。
「エンチャント“水圧刃”」
剣に水の刃を纏わせ先に来た二体を斬り伏せる。
高圧洗浄水の仕組みを参考にしたエンチャントでかなり簡単に切れる。
それにこれはそれだけじゃ無い。
「“飛水斬”!」
それを飛ばしそのまま攻撃に移す事も出来る。
所詮雑魚。
流石に大丈夫。
あと一匹。終わりかな?
でもその残り一匹のブラックウルフが急に異変を起こした。
身体は大きくなり、黒いオーラを纏った。
これは…!魔物の突然変異!?異常個体の発生。
しかもこれ…ダークウルフだ。
ランクBの魔物。
まずい。
魔法少女の魔物との戦いでBランク以上は死亡率が一気に跳ね上がる。
私だって幾つかのBランクは撃破した事はある。
けど奴は特に強く、Bランクの最上位。
私1人じゃ無理。
急いで契約した妖精を呼ぶ。
「っ!支援要請を出して!」
「もう出したよ!でも、Aランクが複数発生してる今は無理かも。仮に来れたとして今すぐ来れる存在がいない。少し耐えて。」
「くっ!タイミングが悪い…。」
結界により他の魔法少女も基本来れない。
空間転移が出来る上位の魔法少女なら別だが、しかし支援に来れる様な魔法少女は今他のAランクの魔物の討伐に行っててこちらに来るのは不可能。
来れるとすればS級以上の魔法少女やランカーと言われる様な魔法少女だろうがそれでも多少は掛かる。
かなり不味い。
でも考える暇も無い。
ダークウルフがこちらに飛び掛かって来た。
早っ…!
攻撃が擦る。お腹が少し切れた。
場所が地味に悪かったのかそれなりに痛い。でも動かないと。
絶え間無く来る猛攻にギリギリで避けていく。
スピードも火力も私より上。
掠っただけの攻撃でも皮膚を簡単に裂く。
痛みで動きが鈍る。
更に攻撃が当たりやすくなる。
それだけじゃ無い。
暫く助けが来ないこと、格上の相手であり死ぬかも知れない。
そんな恐怖が更に動きを鈍らせる。
直ぐに私はボロボロになってしまった。
次は避けられない。
奴の攻撃が来た。
駄目、死ぬ。
思わず目を瞑る。
でもいつまで経っても何も起きなかった。
「え、あれ?何が…。」
目を開けた。
すると目の前に白いローブが映った。
その白いローブを羽織った人はダークウルフの攻撃を結界らしきもので止めていた。
見た目は魔法少女っぽい。
援軍なのだろうか。
「あ、あなたは…?」
「下がって。邪魔。」
突き放す様にそう言われた。
ムッとして私も戦うと言おうとしたがその余りにも無機質な声に驚いて声が出なかった。
次の瞬間ダークウルフが急速に接近して来た。
「“暴風波”」
風の魔法。
ダークウルフは吹き飛ばされ、体制を崩している。
あの巨体を吹き飛ばす威力に驚いたが私が反応をする暇も無く
「“氷槍”」
氷の槍がダークウルフに殺到する。
その魔法発動速度、展開速度がとてつもない。
そして奴が避けたと思ったら
「“極炎爆”」
思わず目を瞑る様な光と共にこちらにまで爆風が来る凄まじい爆発が起こり、ダークウルフは消え去った。
「凄い…。あんな簡単に。」
気付けば声を漏らしていた。
そしてその白い魔法少女が振り返った。
ねっむい
あ、総合ポイントが100行ってた!!
これからが楽しみだから待ってて!