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TS魔法少女の曇らせ愉悦系ロールプレイ  作者: 夢瀬離或
第二章・魔女と魔女会
70/81

崩危

総合ポイントが4000超えたって!

4か…よし、誰か死なすか(情緒)








「くっ…!これで止まっててっ…!」


迫る人々をなんとか抑えながらクローバーの魔法を凌ぐ。


水の魔法で動きを止めつつそれを防御にまで転用して耐える。


あまり人は攻撃しない様に遠ざける。


フローアクアはなるべく人は斬りたくない。


例え生きてきても死んでいてもだ。


それは案外単純だが前衛だから、剣を使うから。


感触が残るのだ。


剣で人を斬る、その感覚が。


肉を、骨を己が断ち切っていく、そんな生々しい感触が。


魔獣(獣型の魔物)とはまた違う、独特な嫌な感じがするから。


魔獣の方はある程度割り切れたし、慣れれば大丈夫だった。


でも、これはきっと慣れる事は無いだろう。


まあ、理由としては一応それだけじゃないのだが。


だが、そろそろそうやって時間稼ぎするのも限界だろう。


仕方無い。覚悟を決める。


「なるべくやるなら魔法がいいっ……ならこれっ……。」


「“霧雨(斬雨)の刻”」


霧が、周囲に発生した。


霧の一粒、とても小さな雨の雫が殺傷力を得て、切り裂き、貫いていく。


しかしこの攻撃は威力こそあれど攻撃自体の大きさが小さい。


「うっそ、まだ動くの!?」


多少頭が吹き飛んだだけではクローバーによって操られた人々が止まることがない。


「……っはぁっ!……これなら動かない、か…。」


頭部、胴体を完全に斬って漸く動きが止まった。


死人を斬るのはそこまで問題では無い。


死して尚、勝手に操られるのは良くない。それは解放してあげる事にもなる。


…でも、本当に嫌な感覚だ。


斬るよりは、魔法が良いか。


「…よし、…これだね。」


そう言って構える。


「“波斬_弐重月”!」


巨大な水の斬撃を横薙ぎに瞬時に2発。


重なる様に放つ。


それは操られた人々の頭と胴体を切り裂いた。


これで殆ど操られた人達は動かなくなった。


市民たちもある程度逃げて殺して操るにも時間が掛かる筈。


「動きが遅くて助かった、これを放つ余裕があって…ってそういや四条さんは…?」


彼女がいない。


…何処に?


「アクアちゃん上!」

「なっ…!?」


ラミリアの声でギリギリ気付く。


頭上に既に剣を振りかざしているクローバーがいた。


間一髪で防御する。


「く…あっ…マズ…。」


しかし咄嗟故に初撃こそ防げたがバランスを崩した。


次の攻撃が迫る。


防げないっ…!


「“加速”“瞬間強化”!っはぁぁぁぁーーっ!!!」


バフを凝縮し、ほんの一瞬だけだが、自身の速度を超加速させる。


途轍もない速度でラミリアは2人の元に接近し、そしてフローアクアに飛びつき場所をずらす。


彼女が振った剣は空振った。


「ら、ラミちゃんっ!?」

「っあっぶなぁ…。なんとか間に合った…。」

「助かったけど…って、ラミちゃん怪我!」


左腕に切り傷。


ギリギリ当たってしまっていた。


「大丈夫だ、問題無い。…ってて。」

「大丈夫じゃなさそうだけど?」


地味に痛い場所だった。


戦闘に問題は無いが…。


「ちょっとでも崩れたら死ねるよこれ。」


余裕そうでかなりギリギリの攻防だ。


さっきから一つ間違えたら死んでいておかしくない。


よく今まで無傷でいられてた方。


「時間まだ…?」

「今で4分ぐらい?後数分はいるかな…。」


案外時間が経っていない。


とはいえもう少し。


ここで、クローバーがこちらに手を向けた。


何がくるか。


警戒。


迎撃の準備をする。


そして、その手が握られる。




ー直後、ラミリアの左腕の傷口が破裂した。


「…っっっ!?!?あがっ……!」

「っ何!?ラミちゃんっ!?」


彼女は血塗れの左腕を抑え、膝から崩れ落ちた。


「何…がっ…!うっ…。」

「あ……し、しっかりして…!」


混乱する2人


だが、相手は待ってはくれない。


「…っ四条さん駄目…!」


ラミリアに追撃を狙ったクローバーをフローアクアは止める。


(さっきより火力が上がって…!駄目っ…抑えきれないっ…!)


だが、段々と押され始めた。


「…やば、まずっ…!」


そして、フローアクアは遠くに吹き飛ばされる。


「アクアちゃん!ぅくっ…早く…。」


出血がかなり多い。


せめて、止血だけでも…。


一応彼女の魔法は支援魔法のカテゴライズなので止血程度なら魔法で出来る。


しかし、


「…っあっ……血が、止まらない…?」


正確には止血しても傷口が直ぐに開き溢れてくるのだ。


…恐らくだがクローバーが妨害している。


先程の破裂も恐らく彼女の魔法。


もしかして、他者の血を操っている…?


でも、彼女の血の魔法は魔法で作り出したものか自分の血だけだった筈。


これも魔女の力…?でもあの死人達を操る感じとは違う気がする。


あれは操るってより暴走させてる様に見えるし。


なら他者の血を操るのは魔女になって血の魔法が強化されたから?


それなら…あり得る。


発動条件は恐らくその血を目視する事。

 

つまり彼女にはノーダメージ前提で戦わないといけない。


そうしなければ余程の存在じゃない限り今みたいに破裂の激痛や失血などで動けなくなるから。


つまり、格上の、魔女化した存在に、おまけに雑魚敵までいて。


それで数分間初見ノーダメ縛りって事?


何その無理ゲー。


てか、能力の考察が出来てもこの状況をなんとかしないとまずい。


特に出血がやばい。


無理矢理ブーストされてるのか結構信じられない量が出ている。


こっちの魔法で速度は抑えれているけどかなり危険だ。


このままじゃもうじき失血で終わる。


そうじゃなくても敵のすぐ近くで動けないのはだいぶ不味い。


どうすれば…。


「詰み、かも…。」


そして、一つの槍が此方に向かって放たれた。





時間経過で重出血に移行します。

たった一撃で一部壊死レベル、そして持続ダメで実質詰み状態になる。

もはやオワタ式よ。

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― 新着の感想 ―
ンンンンン!これはたまりませんなぁ!拙僧、術には心得がありまして、男ですし魔法少女には及びませんが...1000を超える歴史を持つ神秘の力、どうです?興味が沸いてきたでしょう!
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