何か引っかかる
一週間、そして今度は二週間間が空いた
次は三週間ですかね()
少しの会話の後。
「ま、どのみち彼女とはあまり関わらない方がいいよ。本人もそう望んでいるらしいし。だからそろそろここら辺でお別れだよ。」
未来が言う。
「そうだね。下手にこっちの事情を巻き込むこともよくない。出来ればもう会わない方がよりいい。」
椿軌もそう言う。
下手に親しくなっても後に傷付くだろうは自分だから。
「え、普通に反対だよ?明日も会おうよ。」
「なんでよ?」
「いやまぁ私はそんなに悪い人じゃないと思うよ。多分いい人だと思うんだけど。それに折角新しい人に出会ったんだし勿体無い!」
だが、やはり正統派主人公格。
人を疑うことは得意としていないし、そもそも根本的に優しいから。
そして友達こそ少ないがれっきとしたコミュ強だ。
割とグイグイいけます。
未来にとっては大変だろうが。
「…さっきの話聞いてた?レッテルもそうだし追い詰められていたとしても親殺すような人だよ?どう考えていい人、とはならないよ?」
「いや今日の未来ちゃん辛辣じゃない?いつものゆるふわな調子はどうしたのよ。てか、まずそれ本人の前で言うの?それにあんまり知らないのに決め付けるのも良くないって。多少知ってても全部は流石に知らないでしょ?」
「う、そうなんだけど…。んー、うーん…。」
めっちゃ言われて辛いよ…。
(実はもうちょっと重要な事を知ってる…っとは言えないもんね…。絶対問い詰まれるし。)
でも知っている者としてこの子を巻き込む訳には行かないのだ。
魔女とは善では無い。悪だ。
この世界の不変の事実。
だから他者に人なのに魔女と呼ばれるのは相当な事。
それを魔女と戦い、そしてそれになり得るかも知れない魔法少女すらも言うのだから。
唯、あの事件、事故を起こす精神性なら確かになのだけど、本当にそれだけ?
分からないのは彼女を虐めている三人。
理由を聞いても答えてくれなかった。
もっと調べれば分かるだろうけど、このままだと今から調べるよりも先に詩織が踏み込んでしまう。
元々どうせ関わる事はないと踏んで大きく調べる事は無かった。
精々聞いて回るだけ。
基本それで十分過ぎる情報が集まるし。
今回もそうだと思ったのだけど。
厄介な事になってきたのかもしれない。
なんとか隠さないとね。
まぁ、さっきうっかり魔女の事発言してしまってたけど。
声自体は小さかったし聞こえてなかった事を祈っておく。
「それに、魔女とか虐めとか。どう考えても見過ごせなさそうな事が聞こえたんだけど?」
あっ前言撤回バレテーラ。
「あ、えっとそれは…。」
どうしよう弁明しないと。
「まぁ、未来ちゃんがそこまで気にするなら別に私は構わないけどね。」
「……え?」
ほんと?
「……いいの?」
「未来ちゃんはいつも私の事を考えてくれてるし。今回も心配してくれてるだけでしょ?それにちゃんとした理由があってあまり私に教えないで隠そうとしてくれてる訳でしょ?ならこれ以上は踏み込まないよ。」
理解のある幼馴染で良かった。
それに私の事ちゃんと理解してくれていたんだ。
ふふっ…少し顔が緩みそう。
そんなところが好き、だよ。
ってそれは後回し。
「って訳で…ごめんね!四条さん!」
「別にいいよ。私もその方が都合が良いしね。」
彼女は思ったより淡々としている。
あれ?さっきと少し雰囲気が違う気もするけど…。
今気のせい?
「あー…えっと…あ、その…。」
「無理に言わないでいいよ。悪いね。それじゃあ四条ちゃん、ここらでお別れだよ。」
「…分かった。元々それで良かったの。それじゃあ。」
そう言って彼女は去っていく。
なんだろ、思ったよりあっさりな終わり方。
それにさっきの感覚…。
いや、何と言うか…。まあ良いのか?
そこに何か違和感は感じたが、多分もう関わることもないと考えれば別にいいかな…?
四条椿軌は気付いた時にはもういなかった。
うーん…。
本当にこれで良かったのだろうか。
しかし、私にとっては恐らく最善だった筈なんだから。
しかし、彼女は、彼女達は気付かなかった。
その200メートル後方より。
ニチャつきながら観測していた不審者がいた事を。
ソイツがおおかた攻略法を完成させ、刻々と己が愉悦のその時を待っている事を。
ボクの出番はもう少し先だな。
なら今のうちにま◯マギ新情報の考察でもしておくか。
魔法少女繋がりってね。
まあ…うん、尊いな。(考…察…?)
最後の展開はなんなんですかねぇ…。
リトナイ3楽しみ