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5話 『確かな成長』

次の日の夜、フリードは両親に冒険者になりたいことを伝えた。そうすると

「ああ、わかっていたさ」


「家のことは気にしなくていいのよ、あなたは自分の夢を追いかけなさい」


「どうした変な顔して、なんだ?反対されるとでも思ったのか?フッ図星か親が子供の夢に反対するわけないだろ」


「そうよ~あなたは小さい頃からずっと冒険者に憧れていものね…頑張りなさい」


「うん、!ありがとう」


―――――――そこから訓練の日々が始まった


朝早くに起きて、まずは酒場の裏にあるそこそこ広い敷地で、剣の訓練だ。この剣は、親父から冒険者になるにあたって貰った、鉄のショートソードだ。流れるように空を切り裂き、時には突くそういう訓練をし、次はとりあえず剣を置き、格闘技の訓練に移る、殴る蹴る格闘技の一連の型に沿って体を動かしていく。その調子で、何度か職業を変更しながら訓練をしていく。

訓練を一通り終えたら、職業に≪料理人≫を選択し酒場の厨房へと急ぐ。そこからはもう、客との戦いだ。

酒場の客は基本的に冒険者が多く毎日どんちゃん騒ぎだ、そのため注文の数もばかにならない。毎日厨房は戦場と化す。

仕事を終えると、次は待ちに待った酒場に来ている冒険者との稽古の時間だ。

色んな冒険者と戦えてとてもいい経験ができいいのだが、冒険者は加減を知らない奴が多いため死にかけることも多々ある。

「ハアーッ!!ハァッ!!」


「なかなかやるな…だが、まだまだ足りん」


―――――ガキンッッ


フリードの持つショートソードが冒険者により容易に撥ね飛ばされた。


「…参りました」


「フハハッそんな凹むなよ、その年でそこまで出来てるのは中々いないぞ、じゃあまたな」


「はい、ありがとうございました」


フリードがそんな日々を送っていたある日、

町でザッシュとドゴンに会った。


「よう!無能なにしてんだこんなところで、もしかして冒険者になれなくて自由に遊び回ってたり?なんてなアッハハハ」


「俺とザッシュは、もう冒険者になったぞほら羨ましいか?フハハハハッ」


そういって、冒険者プレートを見せつけてきた。

冒険者プレートとは、冒険者になると貰える冒険者である証明書みたいなものである。


「そうだな羨ましいかもな、だけど大丈夫だ俺も冒険者になるって決めたんだ」


「ぷっお前が冒険者になれる訳ねーだろ!!」


「無能すぎで頭までおかしくなっちゃったんじゃねぇかコイツ」


「まぁいいや、そうだ俺らがお前が冒険者になれるか試してやるよ」


「わかった…で、何をするんだ?」


「決まってんだよ戦うんだよ」

と、ニヤニヤと笑いながら言ってきた。


(コイツらの中じゃ俺が負けるって確定してるんだろうな、そして俺をぼこぼこにでもしてやろうとでも企んでるんだろうな、まぁ丁度いい、自分がどこまで戦えるようになったのか試したいと思っていたところだ)


「よし、受けてたとう」

「とりあえずここじゃ出来ないから、俺の家まで移動しよう」


―――――戦いが始まろうとしていた


今のフリードのステータスはこれぐらいだ



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー

個体名:フリード

種族:人間

職業:≪自由人≫(剣士)

固有スキル:《器用貧乏》

スキル:《可能性の選択》

≪料理人≫

:《調理》《加工》《器用補正》

:《味覚補正》《毒耐性》

≪格闘家≫

:《格闘術》《闘気》《いなし》

≪剣士≫

:《剣術》《受け流し》《見切り》

:《身体強化》

≪狩人≫

:《解体》《罠理解》《視力補正》

:《遠視》

ーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


≪格闘家≫の他に≪剣士≫と≪狩人≫が新しく追加されている。どの職業でもいくつかスキルを入手していて目に見えて成長したことがわかる。


「よし、いくぞザッシュ」


「かかってこいよ無能!!」


ザッシュの職業は≪剣士≫、ザッシュとフリードは剣を激しく打ち合う、拮抗しているように見えたのは一瞬だった直ぐにフリードがザッシュを圧倒する。


「なんでだっ!!クッソ、お前もこいドゴン!」


「ああ、無能の癖に生意気な」


ドゴンの職業は≪戦士≫今さらザッシュと同じようなレベルの奴がいくら来ようと無駄だ


ザッシュとドゴン、2対1の状況でもフリードは2人を圧倒し続ける。

追い討ちとばかりにフリードは《身体強化》《闘気》のスキルを発動する。

一気にフリードの力と早さが上がり、ザッシュとドゴンを吹き飛ばした。


「…呆気なかったな」


「く、くそ覚えてろよ」


「今回はまぐれだ無能に俺達が負けるわけない、一度勝ったぐらいで調子に乗るなよ」


という言葉を残して2人は去っていった、というか逃げていった。


終わってしまえば本当に呆気ないものだった。

いつも無能と呼ばれてたせいで、自分が無能だと無意識のうちに思い込んでしまって、冒険者にならずにずっと訓練だけをしていたが、今回の件でやっと冒険者になる決心がつい た。


今回の戦いで、自分がどれだけ成長したのかを感じることができ、無能と呼ばれていた過去とようやく決別できた気がした。


――――俺はもう無能じゃない


読んでもらってありがとうごさいます!!

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