6話 仲直りの始まり
翌日
ガチャ
「みんなー!おはよ、う?」
「………」
カッカッカッカッカッ
「………フフ」
ビリビリビリ
「死ぬー!死なせてくれ!死んでわびるー!」
「お願いだからやめてー!」
「……しつれーしましたー」
ガチャ
ドアを開けてすぐに、レノアはドアを閉めた。
「ちょっ、レノア!見捨てないでー!」
ドアの向こうから、ユーリの悲痛な叫びが聞こえる。
「えー」
「助けてー!」
「やだよー」
「お願いー!」
「……もーう、しょうがないなぁ」
人からの頼みを断るのが苦手なレノアは、しぶしぶながらもドアを開ける。
「それで、これはどういう状況なの?」
「レオンはあまりの申し訳なさにおも~い雰囲気を醸し出しながらたまった仕事の処理中。ちなみに、今なら虚ろな目も付いてきます!やったね!」
「そんな雰囲気出すんなら仕事しないで寝なよ!てか、虚ろな目とか付いてこなくていいから!」
「ギルは、自分とサンディが赦せないみたいで、ビリビリと写真を破いてる」
「怖い!怖いよ!単純に怖いよ!その内サンディ殺しに行きそうだよ!?」
「ライアンは、見ての通り」
「何があったのかわかんねぇけど、おれは死んでわびる!」
「わかんないなら死ぬなー!命を粗末にしないの!」
レノアがそう叫んだ直後、レノアの後ろにいたルイが音もなくライアンの元へいき、ライアンの普通よりも大きな体を簡単に放り投げた。
「あれま~」
レノアはそれを見て、懐かしさを感じた。暴走したライアンをルイが放り投げるのは、以前は日常の1つだった。その後ろの2人の様子はもちろん、非日常なものであったが。
「死んでも、レノアは喜ばないよ。それは、ライアンの自己満足」
ルイが、ライアンの目を見つめながらそう言った。
レノアは、ルイのこのようにはっきりと言ってくれるところが好きだ。ルイが言ってくれるから、レノアは真っ直ぐと前を向いていることができる。ここに来る前は、言ってくれたルイを思わず怒鳴ってしまったが……
「うっ………確かに、そう、だよな」
ライアンは、落ち込んだような顔をして俯いた。
「う~んと、とりあえずみんな座って。話し合おう」
ユーリが、ライアンの腕を引っ張っておこしながらそう言った。
「そうだね。話さないと何も解決しないし」
レノアもそれに賛成する。
そうして、反乱軍の話し合いが始まった
◇◇◇◇
その翌日
「それでは今日から、反乱軍の仲直り計画を始めます!いぇーい!」
「いぇーい!フューフュー!」
「うおー!」
「……」
「……」
「……うわ」
「温度差!温度差がすごいよ!そしてレオン、小さくうわとか言わないで!もっとテンションあげて!ほらほら、レオンも、ギルも、ルイも!」
このイベントの発案者であるユーリが、テンションの低い3人に話しかける。
これは、昨日の話し合いでユーリが言い出したものだ。
レオンとギル、ライアン、ユーリが1日ずつレノアとルイと過ごし仲直りをするという、至ってシンプルなものである。
「よし!じゃあまずはレオンから!てことでぼくたちは出てくね。バイバーイ」
そう言って、ギルとライアンの背中を押しながら、ユーリは出ていった。
「……」
「……」
「………」
部屋に流れる、微妙な沈黙。
そんな沈黙から、お互いの信頼と友情を取り戻すための4日間が始まった。
遅れてしまって申し訳ありません。
テスト前にもう1話くらい投稿できるかと思ってたんですけど、無理でした。その後の展開とか全く考えていなかったもので、本当すいません。今日からまた投稿再開します。
あと、これかいてて思ったんですけど、ヤンデレって話し合いとかしない人多くないですか?←友達がヤンデレを怖いと言って嫌がるから、語りたくてたまらないんですよ。どうでもいいですよね。スルーしといて下さい。