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27話 レイムさんのお父さん

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(*´꒳`*)


 レイムさんのお爺さんから貰った珍味を食べ尽くし、メイドさんから客間に案内される時に僕を見たメイドさんが侵入者だと思い、襲われそうになったけど…お爺さんが説明してくれて、ベット眠りについた…。



 次の日…僕はメイドさんに案内されて、大きく横に伸びたテーブルにレイムさんとお爺さんが座っているのが見えた


「おはよー! レイムさん! お爺さん!」


「は、はい…おはようございます…。」


「うむ」


 僕は元気よく片手を上げて2人に挨拶をして、案内された椅子に座ると、レイムさんとお爺さんの前には皿の上に白いパンが2個とサラダにお肉にスープが次々と置かれていく…。


 僕のご飯は?


「フォフォッ…そう威圧をかけるのはやめてほしいんじゃが…お主のは時間がかかるのじゃ…。

 昨日の食欲を考えれば儂等と同じにしても満足せんのは丸わかりじゃからの…。」



 それならいいよ!



 それから少しして、銀色の蓋をしてあ大きな皿をメイドさんが2人で僕の前まで持ってきて…蓋を取ると…。


 ロックボア…と言われる2メートルの猪の魔物の丸焼きだった!


 えっ…ロックボア? 前に食べたことあるけど…お肉が硬くて余り、美味しくなかったんだよね〜


…でも出てきた物は全部食べるのが僕の流儀だからね!


「フォフォフォ…お主よ…余り好きな肉じゃない…と顔に出ておるぞ?まず一口食べてみるとよいぞ?」


「うん! 大丈夫だよ! ちゃんと骨まで全部食べるから!」


「いや、骨までは「いただきまーす!」」


 ナイフとフォークでそのまま猪をぶっ刺して持ち上げ…かぶりついた…。



「美味し〜〜いい!!」


 あの硬かったロックボアのお肉が少し弾力のあるお肉になって、しかもかぶりついたら中から肉汁が溢れてきて…美味し〜〜い!!」


「フォフォフォッ! あのロックボアの肉がこうも上手くなるのに驚いておるの! なんなら…って聞いておらんの…。」


「う…うん。…レアルさんは…その…食べることが大好きです…から…。」


「バクバク…モグモグ…バクバク…モグモグ…バクバク…モグモグ―――――」








「ふぅ〜食べた食べた〜美味しかった〜♪ ご馳走さま〜♪ とりあえずお腹3分目まで入ったかな? 後は適当にアイテムボックスから取り出して食べたようっと!」


「…なんと…ロックボアを丸々1頭食べておいて、3分目とは…お主の胃袋はどうなっておるんじゃ?」


 驚いたような、呆れたような視線をお爺さんから受けるけど…僕はそれに気づかず、乾燥させて昆布を口の中に入れた…




「さて…お主には改めて礼を言おう…よく儂の孫を助けてくれた…」


「はい…あの…改めてレアルさん…助けてくれてありがとうございます…。もし、レアルさんと出会わなければ…私は助からなかったと思います…。」


「パクパク…ん? 全然大丈夫だよ! たまたま見つけただけだから!」


「それでもじゃ…礼をしっかりとしなければ、イシュタム家として恥さらしになるからの〜孫を助けてもらった礼として…」


「お爺さんが指をならすと奥からメイドさんが布袋と、小さな黒い箱を持ってきた


「まず白金貨10枚と我がイシュタム家のエンブレムが入ったコインじゃ。これがあれば、貴族しか入れん施設や高級レストランも入ることができるぞ」


「高級レストラン!!」


「まぁ…お主はそこに反応するじゃろうな…」


「あはは…」


「ほれ…受け取ってく…」


「ただいま帰りました。」


 そう言ってドアを開けて入ってきたのは、白い髪を長く生やし黒いローブを着た目つきが悪い人だった…


「お、お父様…」


レイムさんが少し怯えた目をしたのは、なんでだろう…?


「レイム…戻ったか…。それなら結婚の話も進めないといかんな、お前の我儘で乗った船がまさか沈没するとは、思わんかった。

 相手も待たせている以上、直ぐに行動に移るぞ。出来損ないのお前がまさか第3王子の目に止まるとはな…見た目だけがいいのが役にたった…。」


「カルカン…娘が帰ってきおったのに最初の一言がそれか?」


「父上、そんな怖い顔をしないでください。私たちイシュタム家は地味な仕事ばかりで民衆には人気が無く、いてもいなくてもいい。…と見られがちなのです。

 そんな中、王家の繋がりが出来るのです。相手の機嫌を悪くして解消されたら、それこそ降格になるかもしれないのです。」


「その為なら自分の娘を相手のオモチャにされても良いと言うのか…⁇」


「イシュタム家の為ならば」


 お爺さんが見ただけで人を殺すような眼をすると、同時に部屋いっぱいに殺気広がった…。


「んん…はぁ…はぁ…。…はぁ…。」


 全くもう! お爺さんの殺気がレイムさんにまであたってるじゃないか!


 僕は腕をテーブルの下から伸ばしてレイムさんに触れて魔力よ膜を張ると…荒れていた息が落ち着いた。


「所で先程からそこにいる脆弱なな下等生物が何故屋敷にいるのですか? 奴隷を必要とするほど、人手は足りない…などは無かったと思いますが…。」


「脆弱? フォフォフォ! …カロン…お主の目もそこまで節穴になりおったか…。

 こやつはレイムを発見し、屋敷まで無事に送り届けてくれた人間で、儂よりも格段に強いわい!」


「フッ…そうですか。ではそこに置いてある白金貨と我が家のコインは何ですか?」


「お礼に決まっておるじゃろ? 大事な孫を助けてもらったんじゃ、当然じゃろ?」


 お爺さんがそう言うと、レイムさんのお父さんは眼を見開いた


「お礼なら充分でしょう。脆弱な下等生物、風情が貴族…それも公爵のイシュタム家に入れるだけでも充分なお礼となるでしょう?」


「この、人間は儂よりも強いと言ったはずじゃがの〜」


「父上がそこまで言うなら、イシュタム家の兵士と模擬戦をしてみますか? もし、そこの脆弱な下等生物が勝ちましたら、そこの白金貨と我が家のコインを持っていっても構いません」


 レイムさんのお父さんは負けるなんて微塵も思っていないように、笑っていた


「ほう…言ったの…。じゃあそうしようかの…。巻き込んで悪いが…孫の為と思って頼むわい…。」


「レイムさんの為…? よく分からないけど…それならいいよ!」


「決まりですね…。では我が家の兵舎に行きましょうか…」






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