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22話 リヴァイアサン

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 何とか落ち着いたリヴァイアサンに、元々スライムだったこと…そして、暴食(グラドニー)破邪龍(バハムート)を倒し、【暴食】を奪ったこと…そして、人間になったことを詳しく教えるとリヴァイアサンは納得のいったように頷いた。


『ふむ…お主の魔力、どこかで感じた事のある…と思っておったのじゃが…そうか、お主が200年前にこの星に魔力を与えた者だったのじゃな…。礼を言うのじゃ…。


 お主の魔力で枯れていた土地や湖が蘇ったのじゃ。お主がまだスライムだったのなら、妾らと同じ神獣になっても誰も文句を言わなかったのじゃが…まぁ、それはすぎた話じゃな。』


リヴァイアサンからは心底残念そうに言われた…。


「それで、何でいきなり襲ってきたの?」


 僕がそう言うとリヴァイアサンは急に力が抜けたように崩れ落ちた


『…お主…妾の話を聞いていなかったのか?勇者としての力を見定める…と言うたじゃろうが…。本来ならもっと熱くなる展開を望んでいたのじゃが…まぁよいわ…。ンンッ!』


 咳払いをすると、リヴァイアサンは何でか目をキリッとさせた。


『見事妾の試練を突破した…。約束通り我の化身、聖剣リヴィアをお主に託そう…。その聖剣はお主と融合し…いつ、なんどきお主から離れることはない…。この力を持って見事、魔王を倒されたし…。』


 リヴァイアサンの言葉と共にリヴァイアサンの体から青い光の玉が飛んできて、僕の体に吸い込まれるように入っていった…


「ビックリした〜」


『これで、聖剣リヴィアはお主の物となった。

リヴィアを必要とする時、魂に呼びかければお主の元へと現れるだろう…。試してみるがいい』


「ねぇ、ねぇ、何かってに話が進んでるだけだ、僕はそもそも聖剣なんていらな…『試してみるがいい!!!!』



「ねぇ〜だから僕は〜『試してみるがいい!!!!』



「だ『試してみるがいい!!!!』


…………そういえば聖剣が僕の体に入ってからリヴァイアサンを見ると、さっきまで食べたら駄目!みたいな気持ちがあったけど…今見ると…じゅるり…


『ななな…なんじゃ!? この寒気は!? 妾の本能が逃げろ! と言うておる!』


「ね…1口だけ食べさせて…。そしたら聖剣を召喚するの試すからさ!お願い!1口だけ!」


 綺麗な青みがかかった、新鮮でメガホエールより多く魔力をのったお肉…食べたい…。



 食べたい…食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい!!


『ヒィィィイイイイイ!! こ、怖いのじゃぁぁぁぁあ!!!! 妾もう帰る!』


 そう言うとリヴァイアサンの目の前に光の渦が出来…頭から入って逃げようとする…だが…。


「つ〜かまえた〜〜♪」


僕はリヴァイアサンの後ろの先っぽを掴んだ


『イヤァァァァァァアア!!!! 誰か助けて

ほしいのじゃーー!! このままじゃ此奴に食われてしまうのじゃぁぁぁああ!!」



 何とか僕から逃げようと、尻尾を振り回しているけど…絶品の食材を目の前にして、離すわけないでしょ?


「まず…生のままで…」


 僕はリヴァイアサンの尻尾に口を近づけ…


 ガブリッ!


『痛いのじゃぁぁぁぁあ!!』


 リヴァイアサンの悲鳴が響く中、僕は悲鳴が聞こえないほど…衝撃を受けていた…。


…美味しすぎるーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!


 ああ…幸せと甘みが口いっぱいに感じる…。もっと…もっと…もっと!もっと!もっと!!


『ええい! こうなったら!』


ズバッ!


「あれ?」


 逃がさないように尻尾を掴んでいたけど、抵抗がなくなって後ろに倒れた


『今じゃああぁぁぁぁ!!!! もう2度とお主の前にあらわれんのじゃああぁぁぁぁぁ!!!!』


 リヴァイアサンはそう言って光の渦に入り、完全に僕の前から姿を消してしまった…。


「お肉ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」


 僕は逃した余りにも大きな食材に涙を流した…。




**************



『ハァハァ…危なかったのじゃ…もう少しで完全に喰われる所じゃった…。』


『おう! リヴィア! どうした? その尻尾先っぽがなくなっているじゃねぇか!』


『なんじゃ、イグか…』


 リヴァイアサンは疲れたようにその場で崩れ落ちた…。


『お、おい! マジでどおした!? そんなに強いやつと出会ったのか!? どこのどいつだよ!俺にも戦わせろよ! お前だけずりぃぞ!!』


『ハァ…。お主は…いい加減その男勝りの口調を止めろと言うてあるのに…』


 リヴァイアサンはそう言って、目の前にいる、炎の真っ赤な鱗を持つ30mにも及ぶ大きなドラゴンを見据えた


『いいんだよ! 俺は! それより早く教えろよ! 何となくそいつと熱く獣と獣の戦いができる気がする!!』


『…確かにあやつは獣…いやどちらか言うと、捕食者じゃの…。…イグよ…あやつの事は妾も知らんのじゃ! あやつはかなりの食いしん坊じゃったから、その内お主の元にも来るじゃろ。』


『オッ! そうか! それは楽しみだな!! じゃあ俺はいつソイツが来てもいいように、縄張りで待ってるとするか! かー! 楽しみでしょうがねぇ!!』



 赤い巨体のドラゴンはリヴァイアサンと同じように光の渦を作り出し…消えていった…。



『…妾はもう知らん…。…それにしても、あやつ怖すぎじゃろ…絶対トラウマになったのじゃ…。』


 リヴァイアサンはレアルが自分の尻尾に噛み付いた事を思い出し、震えるのだった…。






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