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14話 大事な物…そして決着

ブックマークの追加と評価ありがとうございます!

(*´꒳`*)


 ここにいる誰もが思った…死ぬと…。


 メガホエールの尾びれが海に叩きつけ、津波が起こった…それも山をも飲み込むような大きな津波が…迫ってくる…。


 そんな中、僕は…迷っていた…


 僕の中に眠る力…【暴食(グラドニー)】は全てを飲み込む力を持っている。

でもこの力は、魔物の力…これの力を待っているとバレたら皆に怖がられる思う…とお母さんは言っていた…



『いい? レアルちゃん。その力をどうやって手に入れたかはお母さんも分からないわ。

 お母さんはレアルちゃんが、どんな力を持っていようがレアルちゃんは私の我が子なんだから怖がる事なんてありえないわ。


 でもね…もしかしたら他の人はレアルちゃんの力を恐れるかもしれないわ。

そうならない為に、人前ではその力は使わないでね? お母さんとの約束よ。」


 そうやってお母さんと指切りをしていたのは覚えている…。


 もし、【暴食(グラドニー)】を使えば津波を喰らう事が出来て、物理が聞かなかったメガホエールを倒す事も出来る…。でも…怖い…。


 今まで、会ってきた人達に嫌われると思うだけで、怖くなって体が震えてくる…


 嫌だよ…嫌われるのは…。


 僕は体を抱きしめ、下を向いた…そんな時…



「キュイ」


「チロ…?」


 声をした方に目を向けると結界の中にいるチロと目が合った…。



「何があってもチロがずっと一緒にいるでしゅ!」


 何となくだけど…チロの気持ちが分かった…。



…うん。そうだね…僕には、お母さん、お父さん、そしてチロがいる…。


 もしも僕が皆に嫌われても3人(?)がいれば平気!

 それに、よく考えてみれば無属性魔法に姿を変える魔法があったんだった…


 その魔法を覚えれば、今まで通り世界の美味しい物をを食べながら旅する事が出来る!



 よお〜〜〜し!! そうと決まれば本気で、あの大きい魚を倒して食べちゃうぞーーーーー!!!!



 僕は決意を胸に顔を上げると今にも津波は僕達を飲み込もうとしている…


「ひぃぃぃいい!! もう駄目だーーー!!」


「ああ、神よ…」


「くっ…ここまでか…」


 僕はそんな彼等の前を通り、1番前に立ち腕を左腕を前に突き出した


「【暴食(グラドニー)】! 津波をぜ〜〜んぶ飲み込んじゃえーー!」


 僕の左腕から出てきた水色の膜みたいな物が津波よりも大きく広がり…飲み込んだ…。


「えっ…?」


「貴方様が神でしたか…」


「何たる力…」



「ボオオオオオオーーーーン!!!!!!」


 津波で僕達を飲み込む事を諦めたのかこっちに突っ込んできた…あの大きな体でぶつけられたら転覆すると思う。


 僕は【フライ】を使い空に飛び上がり僕も真っ直ぐメガホエールにミスリルナイフを右腕に、左腕から【暴食】を発動させ剣に纏わせ、さらにミスリルナイフを魔力で纏わせ20mまで伸ばし…横にずれて切った…。


【暴食】纏わせる事により魔力や体力など喰らい再生する事も出来ない!



「ボオオオオォォ!ォォ………ン……。」



 ズズズズ……



 メガホエールは横真っ二つに分かれ徐々に海に沈んでいく…



「あっ! 急がないと沈んじゃう!」


 僕は大急ぎでメガホエールの元まで行きアイテムボックスで吸い込むように入った…



「ふぅ…これでしばらくご飯には困らないね! …よし! 船に戻ろう! …やっぱり皆に怖がられたかな…⁇」


 僕は少しビクビクしながら船に戻ると、船長さんが出迎えてくれた



「お客様、この度は私達を救って頂きありがとうございます。本来ならば私達がやるべき事だったのですが…申し訳ございません…。」


「ううん。気にしなくていいよ! あの魔物に勝てる人なんて、そうそういないよ?」


 頭を下げてくる船長さんに僕、気にしないでと手をふるけど、船長さんは頭を横に振り頭を上げようとしなかった…


「いえ、こればかりは譲れません…。私達はあんな魔物を倒す、お客様の事を怖いと思ってしまいました…。助けてもらったのにも関わらずです…本当に申し訳ございませんでした…。」


《申し訳ございませんでした!!》


 船乗り達が一斉に頭を下げた…正直嫌われると思っていたから…嬉しかった…。


「ううん…。僕は助けられる命は助けたかっただけだから…気にしなくていいよ!」


「ですが…」


「船長さん…それ以上の謝罪はお嬢ちゃんが困ってしまいますよ?」


 それでも頭を上げようとしない船長さんや船乗りさん達に、先程オーナーと言われていた、メガネをかけたおじさんが声をかけた


「そう…ですね。お客様…改めてありがとうございました…。」


「うん!」


 やっと頭を上げた船長さんや船乗りさんが笑顔になっているのを見て、僕も嬉しくなって笑うと、何故か顔が赤くなっている船乗りさんがいたけど…風邪かな?


「それで、お嬢ちゃん…ちょっといいかな?もし、良かったらさっきの魔物の素材私に買い取らせて貰えませんかな?」


「まて! 抜け駆けはずるいぞ! 是非私に買い取らせてくれ!」


「いやいや、是非ともうちの商会で…」


グ〜〜〜〜


「お腹空いたぁ〜〜」


 魔力をいっぱい使い、体も動かしたからかお腹が鳴いてしまった…


「そうだ! せっかくだからさっきのお肉を皆で食べよう!」


《おお!!》


「おい! 酒を持ってこい!」


「ふむ、では悪いが貴方も私の荷物から最高級のワインを持ってきてくれるかね?」


 さっきまで言い争っていた商人達が、話を止め部下に指示を出し始めた…


「お客様、貴重なお肉を宜しいのですか?


「うん! その代わり美味しく作ってー!」


「…お任せください。貴方達!私達の命の恩人がお食事をご所望です!直ちに準備を始めなさい!」


《ハッ!》



 その後、僕達は腕の良い料理人の人達が作ってくれた、ステーキやハンバーグ、野菜の肉巻きなど色んな種類のご飯が運ばれてきて、それを食べた人達がみーんな笑いあって食事を楽しんだ…



「このお肉美味しーーーーーい!!!!」


 ドラゴン以上のお肉で皆に上げた事を少し後悔しながらも、今を楽しんだ…。






お時間がありましたら、是非下にある評価ポイントを振ってくれると自分は大変励みになります。…のでよかったら振ってね!

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