9話 お菓子じゃなくて蛇がありました!
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「ぐあ!?」
「グハッ!?」
「ブベラ!?」
「ああ…いいもっと…もっ…」
僕は次の日ギルドに入るといきなりギルドマスターに捕まって強制的にその場にいた人達とギルドの訓練所で戦わされている…
「嘘だ…ろ…俺はCランッ!! グアアアア!!」
ちょうど最後の1人も倒すと少し離れていたギルドマスターが頭をかきながらやって来た
「あ〜すまんな。やっぱり急にランクを上げると納得がいかない奴が多くてな、面倒だと思うが我慢してくれ…」
「別にこれくらい大丈夫だよ! これくらいなら準備運動かな? 次は本番でしょ? ギルドマスターとやればいいの?」
僕は周りに倒れている18人の冒険者を見てギルドマスターを見ると、何故か汗がダラダラと垂れていた…
「いやいや、俺はいい! これでお前はDランクだ!」
ん〜物足りないけど…まぁいいっか!
「そうだ! ねぇねぇ! ギルドマスター! お高いお店って入れるのかな!」
僕は期待を込めてギルドマスターを見るけど首を横に振っていた……
「お前の言うお高いお店って言う基準がよく分からんが、普通の高い店って言うとBランクでギリギリ入れるって所だぞ?
しかも入れたとしても、いい目はされなくてサービスも余り良くない。
だから、少なくともAランク…Sランクなら英雄と言われるポジションだから、心良く店に入れるはずだぞ?」
「…つまりSランクに上がればいいんだね!」
「ま、まぁそうゆうこったな。とりあえず受付に行ってギルドカードの更新してこい」
「分かったー!」
「…行ったか……はぁ、何だあの強さ…ありゃそんなに遠く無いうちにSランクになるなこりゃ…はぁ…仕事がまた増える…まっ…副ギルに任せればいいか!」
……
「ほれ、これで坊ちゃんはDランクだ。無くすなよ」
渡されたギルドカードは元々、青い色だった物が明るい茶色に変わっていた…
「ありがとー! ランクも上がったから旅に行ってくるねー♪」
「旅っていったいどこに行くんだ?」
「分からなーい!」
ゴンッ!
「おじさん大丈夫? 頭ぶつけて…」
「…まぁいい。だけどな旅をするなら地図を買っておいた方がいいぞ? 銀貨1枚だがいるか?」
そう言っておじさんが机の下に手を伸ばし1枚の地図を渡してもらった
「うーん。じゃあ一応買っておくね!」
「おう。悪い奴に騙されんなよ〜」
「もう! 皆して同じことを言う!」
僕は少し強く地面を蹴って外に出た…
………
「うわぁぁぁん!! パパーー!! ママーー!!」
「暗いよ〜怖いよ〜うぅぅ…」
「ひぐっ…ぐすっ…」
「おら、さっさと入れ!」
ドンッ!
「ん? ここに入ればいいの?」
「っ!? な、なんだこのガキ! ビクともしねぇ!?」
「〜♪ お菓子〜美味しいお菓子〜♪」
僕は頭がツルツルで大柄な男の人に言われた通り鉄格子の中に入ると汚いベットだけがあった…
僕は違和感を覚え首を傾げた
ガシャンッ!
あれ? カギを閉められた…何でだろう…? でもそれよりも!
「ねぇ? おじさん。お菓子はどこにあるの? 美味しいお菓子!」
「あ? お菓子? アーハハハハハハハ!!!!お前まーだ信じていたのか! 嘘に決まっているだろ!!」
プッツン…
耳をすまさなければ聞こえない程の静かに何が切れる音がした…
「ねぇ…おじさん? お菓子無いの? 嘘なの? 美味しいお菓子無いの?」
こんなに怒りが湧くのはいつぶりだろう…前は楽しみにしていたお菓子をお父さんに食べられて…そこから先の記憶は無いけど、お父さんが頭から地面に埋まっていたのは覚えてる。
「ああ⁇ しつけえな! お前は俺に騙されて奴隷になるんだよ!!
お前は高値で売れるだろうなぁ〜
どっかの貴族に売られ毎日、変態貴族の性欲を吐き捨てるだけのオモチャになるんだよ。良かったな〜」
目の前の男はニヤニヤと気持ちの悪い笑みを浮かべていた…
僕は【テレポート】を使い男の隣に移動し…顔面を殴った
「グッハァ!」
ドッゴォォンン!
男は勢いよく飛んでいき大きい音と同時に壁にぶつかって動かなくなった。
手加減したから生きてはいるだろう…
そんな事を思っていたら上が騒がしくなった…どうやら今の音を聞きつけて人がやってくるようだ…
「あ? ガキ? どうして鉄格子の外にいるんだ?」
「おい! あそこでロンドが倒れてるぞ!」
「はぁ? ロンドの奴こんなカギにやられたのかよ…油断しすぎだろ! ハハハ! 情けねぇ!」
「よし! じゃあ俺が…ブベラッ!」
ドッゴォォンン!
「…」
「てめぇ! ギャァア!」
「死ね! この…グッハァ!」
「ま、ままま――」
………
「ふぅ〜。終わった。終わった! じゃあ泣いている子達もいるから子供達だけ町にテレポートしちゃおう!
僕は指を鳴らすと共に20人近くの子供達をテレポートと共に魔力が抜けていくのを感じた…
「他に残っている人はいないかな?」
僕は無属性魔法【サーチ】を使うと1番地下に微かだけど生命反応があったのを確信して僕は【テレポート】を使って部屋に転移すると…
ガラスケースの中に布の上が引かれており、その上には紫色の小さな蛇がいた
「あ〜蛇だ〜可愛いな〜♪ 君もここに連れてこられたのかな?」
チロチロ
「フフ…舌を伸ばした可愛い!」
ふと、僕はスライムだった頃を思い出した…。
ご主人様と色々な場所に行って食べて戦って…楽しかったな…。
「そうだ! やっぱり旅なら1人は寂しいよね!君が僕と一緒に来たよ! 今からテイムするけど、嫌なら魔法弾いてね! いくよー!」
人差し指を蛇に向け…
【テイム】
「ついてきてくれるんだね! ありがとう! これから宜しくね!」
「キチュ!」
僕はガラスケースから出した蛇と共に【テレポート】を使って外に出た…
「ここが報告にあった場所だな。」
「はい。突然いなくなった子供達が町に現れ聞いたところここでまちがいありません。」
「よし。では突撃! 1人残らず敵を殲滅せよ!」
《ハッ!!》
1人を先頭に30人物鎧を着た者たちがある建物入ると…
「な、なんだこれは…」
目にしたのは40人ぐらいの人達が頭から肩まで地面に埋まっていた…