いつも通りの時間
書くのが遅くてすいません。後、へんだなってことを見つけたら言ってください。お願いします。
「おはよう。」
上から降りてきた姉が言ってきた。
「おはよう。今日は起きるの早いね。」
「当たり前!今日は行くところがあるの。そのためにも準備しなくちゃ。」
「……でーと?」
「うるさい。黙れ。」
「そっそこまで言う?」
「久々のデートだから、着ていくものはしっかり考えないと。」
「ただ二人っきりで遊ぶだけでしょ?なのにそんな気合いいれ…ふげごっ!!!!!!!!」
お腹を寝起きとは思えない剛力で殴られた。数分は動けなくなりそうなくらい。
「ふんっ!お子っちゃまにはわからないわょ。今日のところはみねうちならぬ、みぞうちで勘弁しとくわ!」
「なら、みねうちにしてくんろ……。」
「朝御飯食べるわよ!…克彦!そんなところで寝てないの。」
ママがバットタイミングで朝食の用意が出来たらしく、呻き倒れている姿のところに丁度呼びに来た。
「ねっ、姉ちゃんが…」
「いま行く!」
姉ちゃんに言い訳をかき消された。
「ほら。ご飯食べるよ!私はご飯の時間より、彼を考える時間が長くないといけないの!」
「なんだそりゃ……………ボゴフッ!!!!!!!」
今度は頭にチョップされた。
姉に何があったかはわからないが、いつの間にか元気……とゆうか、むかつく姉に戻っていた。でもよかった。元気のない姉は見たくなかった。いつも通りの良丘家流井戸端会議ができて、なんだか安心した。
「雨やだなぁ。」
休日が終わり、学校に行くためバスに乗っていた。そのバスの中で克彦は呟いていた。
「あれっ?克彦!おはよう。」
「あっ。おっおはよう!」
バスの中が人でいっぱいで気づかなかったけど、おんなじクラスの野々井紳司も乗っていたようだ。
「克彦がバスに乗ってるなんて珍しいな。」
「えっ!そうかな…。あっ雨の日には乗るよ。たぶん、なかなか会わないだけかも。」
「そっかぁ。まぁ、俺もあんまり乗らないんだけどね。あっ。そろそろ着くみたいだから…お金お金!」
おもむろに克彦に手のひらを向けた。
「えっえっ!!なっなに!」
「冗談だよ。ちょっとバック持ってて。」
「あっうん。」
紳詞は、よく冗談を言ってくるお茶目なめんもある人だ。
二人は目的のバス停に着き、お金を払ってバスを降り、バス停の屋根下に急いだ。
「あれ?紳ちゃん、傘は?」
僕は紳詞を紳ちゃんと呼ぶ。
「傘なんて別にいいやと思って。持ってこなかったけど…、結構降ってるね。」
予想以上に降りだしていた雨。バス停から昇降口まで傘なしでは、せっかくバスで来た意味がなくなってしまう。ぐらい、濡れるであろう。
「…傘、ないと濡れるかもね。………あのぉ」
「傘、貸してよ。この傘なら大きいし、二人は入れるっしょ。」
「えっ。……うん。入るかも。」
紳詞は克彦の傘を広げた。
「行こ!」
「ぼっ僕持つよ。」
「いいよ。俺傘借りてる身だし。……それに、お前が持つと低いから顔に当たる……。」
「なるへそ…。」
二人で会話をしながら教室に向かった。一時間目は体育のようだ。
野々井紳詞は同じクラスの友達。部活はバスケ部。よくクラスでは克彦と話していることが多い。
「おはようかっくん!今日はちゃんと来たね。」
「ちゃんと来てる日の方が多いだし。」
教室に着いて、自分の席で色々準備しているとき、隣の春岬が話しかけてきた。
「かつひこぉ〜!」
「あっ!おはよう!」
近くなのに少し走る素振りをして、叫んでいた。彼は鳳森哲。いつも高テンションで、楽しい人だ。部活は演劇部。
「てっつん。この距離で走り込むことないよ…。」
克彦は鳳森を『てっつん』と呼ぶ。
「俺は……俺は夕日に向かって走るために、今も走る振りを!」
「チョップ!!!!」
ベシッ!
「あたっ!!!!!!!!!」
克彦は無表情でチョップした。
「ひどいなぁ〜克彦は。」
「あんなこと言われたらチョップもするよ。」
「でも暴力はないでしょ。」
「そうだぞ。克彦!暴力反対だ。」
こっちに向かいながら,紳詞が克彦に言った。
「だって〜。てっつん、変なことを……」
「でも、暴力はダメだぞ。」
「はい〜。」
すねた感じで克彦は答えた。
「そうだ!しんじぃの言う通りだ!」
「わかったよ……。ってか、体育だから着替えないと!もぅ、十分しかないじゃん!」
話に夢中でいつの間にか時間がなくなっていた。
「マジだ……。」
時計を見て鳳森がボソッと言った。
「俺はもぅ着替え終わってるんだな。」
紳詞は胸を張っていった。
「……ずるすよ。」
「着替えてるのが普通だろ?早く着替えて行こうよ!」
「終わったぁぁぁぁ!」
「はやっ!」
振り向けばすでに体操着の鳳森がいた。
鳳森は紳詞と肩を組んだ。
「よしっ。行こう!」
「あっえっ?」
紳詞は少し驚いた。
「ちょっ、ちょっと待ってよ!」
体操着の片方の足に引っ掛かって、なかなか履けなくてピョンピョン跳ねながら克彦が言った。
克彦も準備が出来、体育館に三人で駆け足で向かった。
すべての授業が終わって、帰りの準備をしていた。周りがざわついていたせいで気付かなかったが、担任の勢木口が、大量のプリントを持って教卓に立っていた。
「はいっ。じゃぁHRやるよ。高濱!それと……良丘!プリント配ってくれないか?」
「僕ですか?なんでまた。」
「嫌なら野々井に頼むけど……」
「わかりました!やります。」
先生の言葉を遮るような感じでハキハキ言った。
「おぅ…じゃぁ配ってくれ。」
「はいっ!……………透。配ろじゃん。」
「配ろう。俺は右から配っていくことにするよ。克彦は左からお願い。」
「任せんしゃい!こんなのジョババ、って終わらすよ。」
「わかったよ。任せた任せた。」
高濱透。彼はこのクラスの学級委員長。頭はすごくいい。部活は弓道部。
HRも終わり、克彦はみんなと少し喋ってから、紳詞や鳳森を昇降口まで見送って、放課後の練習をするため吹奏楽部室へと向かった。