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自分に正直に  作者: 魚類
6/10

いつも通りの時間

書くのが遅くてすいません。後、へんだなってことを見つけたら言ってください。お願いします。

「おはよう。」


上から降りてきた姉が言ってきた。


「おはよう。今日は起きるの早いね。」


「当たり前!今日は行くところがあるの。そのためにも準備しなくちゃ。」


「……でーと?」


「うるさい。黙れ。」


「そっそこまで言う?」


「久々のデートだから、着ていくものはしっかり考えないと。」


「ただ二人っきりで遊ぶだけでしょ?なのにそんな気合いいれ…ふげごっ!!!!!!!!」

お腹を寝起きとは思えない剛力で殴られた。数分は動けなくなりそうなくらい。


「ふんっ!お子っちゃまにはわからないわょ。今日のところはみねうちならぬ、みぞうちで勘弁しとくわ!」


「なら、みねうちにしてくんろ……。」


「朝御飯食べるわよ!…克彦!そんなところで寝てないの。」


ママがバットタイミングで朝食の用意が出来たらしく、呻き倒れている姿のところに丁度呼びに来た。


「ねっ、姉ちゃんが…」


「いま行く!」


姉ちゃんに言い訳をかき消された。


「ほら。ご飯食べるよ!私はご飯の時間より、彼を考える時間が長くないといけないの!」


「なんだそりゃ……………ボゴフッ!!!!!!!」


今度は頭にチョップされた。




姉に何があったかはわからないが、いつの間にか元気……とゆうか、むかつく姉に戻っていた。でもよかった。元気のない姉は見たくなかった。いつも通りの良丘家流井戸端会議ができて、なんだか安心した。










「雨やだなぁ。」


休日が終わり、学校に行くためバスに乗っていた。そのバスの中で克彦は呟いていた。


「あれっ?克彦!おはよう。」


「あっ。おっおはよう!」

バスの中が人でいっぱいで気づかなかったけど、おんなじクラスの野々井紳司(ののいしんじ)も乗っていたようだ。


「克彦がバスに乗ってるなんて珍しいな。」


「えっ!そうかな…。あっ雨の日には乗るよ。たぶん、なかなか会わないだけかも。」


「そっかぁ。まぁ、俺もあんまり乗らないんだけどね。あっ。そろそろ着くみたいだから…お金お金!」


おもむろに克彦に手のひらを向けた。


「えっえっ!!なっなに!」

「冗談だよ。ちょっとバック持ってて。」


「あっうん。」


紳詞は、よく冗談を言ってくるお茶目なめんもある人だ。




二人は目的のバス停に着き、お金を払ってバスを降り、バス停の屋根下に急いだ。


「あれ?紳ちゃん、傘は?」


僕は紳詞を紳ちゃんと呼ぶ。


「傘なんて別にいいやと思って。持ってこなかったけど…、結構降ってるね。」


予想以上に降りだしていた雨。バス停から昇降口まで傘なしでは、せっかくバスで来た意味がなくなってしまう。ぐらい、濡れるであろう。


「…傘、ないと濡れるかもね。………あのぉ」


「傘、貸してよ。この傘なら大きいし、二人は入れるっしょ。」


「えっ。……うん。入るかも。」


紳詞は克彦の傘を広げた。


「行こ!」


「ぼっ僕持つよ。」


「いいよ。俺傘借りてる身だし。……それに、お前が持つと低いから顔に当たる……。」


「なるへそ…。」



二人で会話をしながら教室に向かった。一時間目は体育のようだ。




野々井紳詞は同じクラスの友達。部活はバスケ部。よくクラスでは克彦と話していることが多い。




「おはようかっくん!今日はちゃんと来たね。」


「ちゃんと来てる日の方が多いだし。」


教室に着いて、自分の席で色々準備しているとき、隣の春岬が話しかけてきた。

「かつひこぉ〜!」


「あっ!おはよう!」


近くなのに少し走る素振りをして、叫んでいた。彼は鳳森哲(たかもりてつ)。いつも高テンションで、楽しい人だ。部活は演劇部。


「てっつん。この距離で走り込むことないよ…。」


克彦は鳳森を『てっつん』と呼ぶ。


「俺は……俺は夕日に向かって走るために、今も走る振りを!」


「チョップ!!!!」


ベシッ!


「あたっ!!!!!!!!!」


克彦は無表情でチョップした。


「ひどいなぁ〜克彦は。」


「あんなこと言われたらチョップもするよ。」


「でも暴力はないでしょ。」


「そうだぞ。克彦!暴力反対だ。」


こっちに向かいながら,紳詞が克彦に言った。


「だって〜。てっつん、変なことを……」


「でも、暴力はダメだぞ。」


「はい〜。」


すねた感じで克彦は答えた。


「そうだ!しんじぃの言う通りだ!」


「わかったよ……。ってか、体育だから着替えないと!もぅ、十分しかないじゃん!」


話に夢中でいつの間にか時間がなくなっていた。


「マジだ……。」


時計を見て鳳森がボソッと言った。


「俺はもぅ着替え終わってるんだな。」


紳詞は胸を張っていった。

「……ずるすよ。」


「着替えてるのが普通だろ?早く着替えて行こうよ!」


「終わったぁぁぁぁ!」


「はやっ!」


振り向けばすでに体操着の鳳森がいた。


鳳森は紳詞と肩を組んだ。


「よしっ。行こう!」


「あっえっ?」


紳詞は少し驚いた。


「ちょっ、ちょっと待ってよ!」


体操着の片方の足に引っ掛かって、なかなか履けなくてピョンピョン跳ねながら克彦が言った。




克彦も準備が出来、体育館に三人で駆け足で向かった。







すべての授業が終わって、帰りの準備をしていた。周りがざわついていたせいで気付かなかったが、担任の勢木口が、大量のプリントを持って教卓に立っていた。


「はいっ。じゃぁHR(ホームルーム)やるよ。高濱!それと……良丘!プリント配ってくれないか?」


「僕ですか?なんでまた。」


「嫌なら野々井に頼むけど……」


「わかりました!やります。」


先生の言葉を遮るような感じでハキハキ言った。


「おぅ…じゃぁ配ってくれ。」


「はいっ!……………透。配ろじゃん。」


「配ろう。俺は右から配っていくことにするよ。克彦は左からお願い。」


「任せんしゃい!こんなのジョババ、って終わらすよ。」


「わかったよ。任せた任せた。」




高濱透たかはまとおる。彼はこのクラスの学級委員長。頭はすごくいい。部活は弓道部。






HRも終わり、克彦はみんなと少し喋ってから、紳詞や鳳森を昇降口まで見送って、放課後の練習をするため吹奏楽部室へと向かった。

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