天災戦士!!
書くのがまた遅れてしまいました。すいません。
『
コツコツコツコツ………。
月明かりに照らされた人っ気のない怪しげな道。そこを赤いハイヒールを履いた女性が歩いていた。
「早く帰らないと…。ここ、ちょっと気味悪いわ。」
早足で家に帰ろうとする女性。
プルルルルルルル………
「!!!」
彼女の携帯が鳴った。
「なんなの……ちょっとビックリしたじゃない。」
突然の電話に驚きながらも、少し安心感を感じて電話にでる女性。
「もしもし。………えっ、今?ごめ〜ん。まだ家帰ってないからテレビ見てないよ。………うそっ!あの人でてるの!!見たいよ!!!」
歩きながら友達と電話で話していた。
「今日そんなおもしろいの?早くみたいなぁ。でもまだ家に着かないし。後十分くらいかか……」
ザーーーーー。
「あれ?もっ、もしもし?」
突然のノイズ音に会話が途切れる。
「……(電波悪いのかなぁ?)もしもしぃ?」
「…………ぁぁぁ……」
「えっ!」
ノイズの合間に返ってきた応答は、友人の声ではなかった。
「………だっ、大丈夫?」
「……ぁぁぁぁぁ…」
「……ともみじゃない!」
携帯を見て、少し怯えながらも話しかけた。
「もしもし!どなたですか!?」
「……あああああああ」
「きゃぁぁぁぁぁぁ!」
携帯から低いような声が聞こえ、叫んだ。
「あああああああああ」
「いやぁぁぁぁ」
腰が抜けて、足を引きずるように携帯から離れようとしている。
「あああああ」
「!!!!」
声が携帯からではなく、後ろから聞こえた。
「ああああああああ」
近づいてくる謎の人物。暗くてほとんど見えない。
「来ないでぇ!」
しかし、彼女は腰が抜けていて動けない。
「ああああああああ」
女性に徐々に近づく。
「たっ、助けてぇー!助けてぇーアルマジーロ!!!!」
その時だ!
「とぅ!!!
バシッ!!!!!!!!
「うがぁぁぁぁぁ!」
倒れる謎の人物。
「あっ!あなたたちは!!」
そう言ったとたん、周りがいっきに明るくなった。
「我々が来たからには、もう大丈夫ですよ!」
そのとき!!
ブン!!!
「危ない!!!」
間一髪で女性を護った。
「……きっ傷が!」
女性を抱えている片方の腕から血が……
「これくらい平気さ。……………くそぉ。よくも彼女を脅かしてくれたな!怪人・カバカバルン!!!!」
「これはお前たちを呼び出すための作戦なのさ。アルマジーロよ!」
「許せない……そのためだけに彼女に彼女に怖い思いをさせるなんて!お前を倒してやる!!よしっ!みんな、変身だ!!!!!!!!!!!!」
「おぉ!」
リーダーらしきアルマジーロがそう言うと、他の四人が答えた。
「よしっ!………………変身!!!!!」
その掛け声と共に、五人が光だした。
ピカー!シュバシュバシュバシャキーン!
「とうっ!!!!!」
スタッッッッッ!
「炎の破壊神!アルマジローーーレッド!!!」
「ポセイドン率直の使者!アルマジローーーブルー!!!」
「蒼空から舞い降りし稲妻!アルマジローーーイエロー!!!」
「ご機嫌ナナメのいたずらっ子!アルマジローーーグリーン!!!」
「華より産まれし小悪魔!アルマジローーーピンク!!!」
「正義を思い、悪を撃ち破る!」
「正義が求められる限り……」
「助けを求められる限り……」
「この体が朽ちかけようと……」
「みんなをこの手で護る!!!」
「我ら!!五人揃って!!!…天災!!!!ア〜〜ルマジーロ!!!!!!!!」
5人が綺麗に決めポーズ。
「今日こそアルマジーロに終止符をうってやる。ゆけぇ!シマァシマ!!!」
「キー、キー!」
命令と同時に、シマァシマが30体近くどこからともなく現れた。
「お前の終止符をうってやる!…………我々の後ろに隠れていてください。」
レッドが女性に言った。
「行くぞみんな!」
アルマジーロとシマァシマが戦い始めた。
「やっ!はっ!………エレクトリックアルマジロ!!!」
バリバリバリバリ
「キーキーキー……」
イエローから電気が飛び交い、シマァシマは叫びながら消えてった。
「あぁ…一体一体やっつけてもキリがない………フラッドアルマジロ!!!」
ザブーン
「キーキーゴポポポ……」
ブルーの波に飲み込まれ、シマァシマは溺れていった。
「ピンク!危ないぞ!」
「えっ、ちょ、待って!」
そうゆうとレッドの身体が燃えだした。
「おぉ〜〜〜……フレイムアルマジロ!!!」
レッドの身体から前方に向かって、炎の渦がでた。
「キー……………」
燃えて灰になった。
「じゃぁ私も………ソーンアルマジロ!!!」
「キーーーーー?……グサッ」
シマァシマが気付かない内になにかに刺されていた。
「ぅわぁーざったい!ちょっと多すぎ…はぁ〜………ミスチフアルマジロ!」
「キー?キーーーキッキッキッ」
背中がゾワゾワしたのか、シマァシマが笑いだした。
「これで、終わりかな?」
「キーーーーーキキキ………」
笑い死にした。
「みんな大丈夫か!………よし、覚悟はできてるな。カバカバルン!!!!」
「うっ……くそぉ!今日のところはこれぐらいにしてやる……。」
バサッ
「あっ!待て!!」
レッドが手を伸ばしたときには、すでに消えていた。
「また逃げられた……。」
ブルーが悔しそうに言った。
「あっ、ありがとうございます。護っていただいて……。」
「これぐらい普通ですよ。護るのが我々の役目ですから!」
イエローが女性に向かってガッツポーズしていった。
「よぉし………天災正義は………………………今日も勝つ!!!!!!!!!!!!!!!!」
レッドの掛け声の後、全員で言った。
そして、アルマジ〜ロ達と女性は暗闇に消えていった…………………………………………………………』
〜〜〜〜〜〜みたいな夢を今日見たんよ!」
吹奏楽の朝練の合奏前、克彦がみんなに、克彦が見た夢の話をしていた。
「どぅよ!すげくなさすか?」
克彦は谷羅戸先輩に問いかけた。
「よくもまぁそんな夢を見れたこと。」
「me達夢にでたん?」
すかさず白裡が言った。
「でたよ!しっかり戦ってたし。」
「…………出演料…。」
一ノ瀬が、サッ、と手を差し出した。
「そうだよ!出演料払えや!」
「せやで!払わんとあんさんの体、どないなってもしりまへんで!」
谷羅戸先輩の言葉に乗って、白裡がヤクザ擬きで言った。
「そんな金、払えへんなぁ〜。」
克彦がノリに乗る。
「払えや払えや!」
白裡と一ノ瀬に催促される。
「よし!克彦、後で出演料ね。……ってことで、楽器だして練習して。」
「はひぃーーーー。」
三人で空気が六割の返事をした。
「金ぇ〜〜〜〜!!!!」
「ぬぁぁぁ!!!!」
合奏が終わって楽器を片付けた後に、白裡に襲撃された克彦。
「主さぁ、どんだけ金によくあるんよ。」
「貰えるもんは貰っちゃる精神よ。」
「あげないから!」
その後も、階段で教室に行くために別れるときまで金金言われ続けた。
キーンコーンカーンコーン。
授業前の呼び鈴が鳴った。
「あぁぁぁぁ。もぅ疲れた…。」
制服の裾をいじりながら、廊下を歩いていたときについ、克彦は言ってしまった。
ガラガラガラ……
克彦が教室のドアを開けて入った。
(あっ、もぅ紳ちゃん来てる。)
「あ……しっ………てっ、てっつんおはよう!」
少しためらって鳳森に話しかけた。
「おはよい!克彦!」
「おはよい、とか。なんだし〜。」
鳳森と克彦が話しているとき、背後から紳詞が話しかけてきた。
「おはよう。」
「おはよう紳ちゃん!」
「紳詞来たらテンションあがったなぁ…。」
「えっ!そんなこたぁないっしょ。」
「いや、あるべ!!」
「ないぃ!別に紳ちゃんが来たっからったって…」
「なに噛んでるんだよ。……焦ってる?」
「焦ってない!!!!」
「まぁまぁまぁまぁ。」
「落ち着いて。」
「言われなくたって落ち着いてますし……。」
「……フフッ、克彦ウケるわ〜。」
紳詞が笑った。
「ウケないでしょ!」
キーンコーンカーンコーン
「ベル鳴ったから席着こうぜ。」
「おっ、あっ、ぅうん。」
克彦の肩をポンッと両手で押しながら紳詞が言った。克彦は静かにゆっくり座った。
「唐揚げ頂戴よぉ〜。」
「い〜やだ!!紳ちゃんのお弁当にも入ってたじゃん!………って、どさくさに紛れててっつんも食べようとしない!!!」
「へへへっ。バレたか。」
「いいじゃん。一つぐらい…。」
「えっ………一つぐらいなら……いいよ?」
「なぜ疑問系?冗談だよ。本気にするなよ克彦。」
「ほっ、本気にしてないし!でも、別に唐揚げの一人や二人、meは寛大な心持っちょるからいいのさ!!」
「じゃぁくれ。」
「もぅあげないもん。」
「矛盾だぁ克彦よ。」
「うるたい!黙っちょれ鳳森ドン!」
「ドン………って。」
「皆の殿。ジュース買いに行こす。」
幕葉幸がみんなを誘った。
「よぃよ。けど、食べ終わるまで待ってちょ。」
「大丈夫。待つから。」
ちょっとして克彦は食べ終わってみんなでジュースを買いに行った。
キーンコーンカーンコーンキーンコーンキーンコーン
授業終わりのチャイムが流れた。
「あぐぅ〜……眠いzzz」
「かっくんちゃんと寝てるの?」
「寝てるけど眠い……。」
「なにそれ?寝てて眠いなんて。」
「なんか眠いんだよねぇ。」
「克彦はただ疲れてるだけでしょ。みっちゃん、部活行こう。」
天渓が春岬に話しかけてきた。
「うん!いこいこ。あっ、じゃぁねかっくん。また明日ね!お家帰ったらしっっっかり寝るんだよ。」
「うん。がんばるぅ〜。でわでわぁぁ。」
手を振りながら春岬と天渓が教室からでていった。それと同時ぐらいに、紳詞と宇田川と鳳森が克彦のところに来た。
「克彦。部活だろ?オレも部活だから途中まで一緒に行こうぜ。」
「あっ、行こすぅ。でも、今日我は部活無さすよ。だからそのまま帰りかも。」
「いいなぁ。オレは今日も走ったりするよ……。」
「オレも夕日に向かっウガッ!」
宇田川が頭を叩いた。
「鳳森は劇で走るんだろう。なんかの役としてさ。」
「そうそう。紳ちゃんとてっつんの走るは違うのだ。」
「とにかく行こうよ。井戸端会議してないでさ。」
「井戸端会議は僕んちの特権だよ。」
「いいから行こう。」
「はぁ〜い。行こす行こす!」
4人は仲良く喋りながら歩いた。
トントンガッ!トントンガッ!
靴のかかとをしっかり履いて用意が出来た克彦は昇降口を出た。
「みんな部活だから帰るの一人だぁ…。(なんか寂し。………宿題しなくちゃ…。眠い。ゲームしたいなぁ。お腹減ったなぁ。今日テレビ何やるかなぁ?一人暇だなぁ…。なんかパフェ食べたいなぁ。
バナナがいいな!生クリームとか……コーンフレークいらないな。といっても仕方ないし………ご飯まで二時間くらい。帰って明日の用意して、電気つけて、色々やって約30分くらい……帰る時間入れても、ご飯までの一時間ちょい暇だなぁ。………一人暇だなぁ。)…………おょ?アレはもしや綾君?……だ!そうだありゃそうだ。お〜い綾く〜ん。」
克彦は大声で手を振りながら卑猥を呼んだ。
「お〜い。綾君!帰る道こっちなの?一緒に帰らない?」
「えっ…うん…。」
明るく誘った克彦とは裏腹に、卑猥は少し暗めだった。
「へぇ〜綾君帰りこっちなんだぁ。あれっ?今日科学部あったりしたっけ…?」
「部活あったら僕帰ってないよ…。」
「……あっ、そっそうだよね。ごもっとも!いやぁははは。…今日は元気ないね?」
「いつものこと。」
「いやいや、いつものこととか…。いや、なんか今日は暗いなぁって。どぅした?なんか点数悪かったん?」
「別に………なんでもないよ。」
「…そっっかぁ…(やばいかも。シラケちゃう。)…あっ、そういえばドラマとか見たりする?今流行りの……『不完全燃焼先生』とか!」
「見ない。」
「あっ…見ない……。あれは。あのぉぉぉぉ『無機物人間・LTK』とか」
「見ない。テレビは見ない。」
「そうなの!テレビ見ないの?」
「悪い…?」
「いや…そうゆう訳では…………。」
話の返しが淡白すぎて話しが進まらず、とうとう一緒しらけた。
「えぇ………あぁ………ん〜…………………好きな人とかいないの?」
「いないよ。」
「いないの?いそうなのになぁ。」
「いなくてごめん。」
「いや…そんな……。」
「克彦くん…。」
「んっ!なになに!?」
「逆に聞くけどいるの?」
「えっ!なななにが!?」
逆に質問されるとは予想外だった克彦は焦った。
「好きな…人。」
「いっ……いいいないよ!まさかぁ…。僕、いると思う?」
一瞬焦る克彦。
「さぁ…。」
「だよね………はぁ。」
「噂で聞いたことあるから、気になって……。」
「噂?どんなん?」
「克彦くんが…………。」
「僕が?」
「……やっぱやめとく。」
「そこまで言っといて言わないとか!?」
「ごめん。言いにくい…。」
「そっそっかぁ……。まっまぁいいけど………。」
この後も一方的に克彦が話して、卑猥が淡白な返しをしながら一緒に帰っていった。
「あっここ右なんだ。僕左!」
「そぅ。じゃぁね、克彦くん。」
「じゃぁね!綾君!」
克彦は大きく手を振って、卑猥はそれを見もせず帰っていった。
その夜………………………
お風呂にて…克彦は湯槽に浸かっていた。
「今日は宿題やらなかったなぁ。明日やろうっと。はぁ………今日はなんだか疲れたなぁ……。―さかなさかなさかなぁ〜さかなぁ〜を〜食べ〜るとぉ〜」
克彦は陽気に歌っている。
歌いながら‥‥‥
(そういや、噂ってなんだろう……。なに言おうとしてたんだろう。やっぱ気になるなぁ。明日聞いてみようかなぁ…………やっぱなんか怖いなぁ。)
噂が気になってる克彦だが、思い当たる節がないわけではなかった。
けど、それは克彦にとっては自分でも認めたくないようなやつだった。卑猥が言おうとした克彦の噂と、克彦の思ってる噂がもし一致しているなら、卑猥が言えなかったのもなんとなくわかった気がする克彦。たぶん、クラスの何人かは、聞きたいけど聞けない、なんて人が他にもいるはずだろうと考えていた。
過去に一度だけ聞かれたことがある。でも、そのときは違うと答えた。その答えを聞いて、その友達はホットしていた。そのせいか、もうその噂は認めたくなくなった。事実だと告げたら、壁ができる気がしたからだ。
「ん〜眠いなぁ。今日も楽しい夢、見れるといいなぁ。」
アルマジ〜ロの夢は傑作だったので、夢を見るのが楽しくなった克彦だった。