Time-Trouble
昼過ぎのマンションの一室。
そこには現代にありきたりな家具や電子機器が取り揃えられており、極々平凡などこにでもある普通の家だった。
そう、―――― この時点では。
バシュン!! という音と共に出現した一つの物体。それは簡単に言ってしまえばデカい銀色の卵。
どれくらいデカいかと言うと、人一人が縮こまれば入れるくらいの大きさ。
室内には誰もいないのか突如出現した物体に駆け寄ってくるものは誰もいない。
ただ沈黙が支配するだけであった。
しばらくしてピシッとその物体に長方形の割れ目が入ったかと思うと、割れ目から白煙をこぼしながら、徐々に穴を広げていく。
そうして人一人が通れるくらいの大きさの穴がポッカリとあいたかと思うと
「……どうやらワープの時に大きく座標の演算を間違えてしまったようだな」
白煙が充満する中、その穴から一人の少女が現れた。
金髪に蒼い瞳。髪には銀色のシンプルな形をしたカチューシャをあしらっている。
しかしこれらのパーツとは対照的に少女の顔は西洋人らしくなく、金髪に染めあげた東洋人と言った方がしっくりくるくらいだ。
まあ、それを考慮してもここまでは現代の少女にはありがちな容姿だ。
あくまでここまでは、だが。
そう、明らかに現代人とはかけ離れた点が一つあった。
その少女は全身のラインがわかるほどにピチピチの全身タイツを身に纏い腰にはおもちゃの様にカラフルな銃を掛けている。
これは老若男女問わず、誰もがどう考えても異質だと思うだろう。
「しょうがない。しばらくの間はここを拠点とするか」
とある一室に突如現れた銀色の少女。これが物語の始まりを意味しているという事はこの家の主はまだ知らない。
修学旅行といえば高校生活で最大にして最高のイベントだ。夜には枕投げや恋ばなに花を咲かせ、朝には全員で朝食を取ったりと何かににつけて盛り上がりっぱなしの数日間。
修学旅行は語りつくせないほどの出来事があったが、それは置いといて今は話しを進めるとしよう。
そう、俺が話さないといけないのは“あの少女”との出会いなのだから。
修学旅行を終えた俺は帰途に着いていた。俺の修学旅行中、両親は二人とも出張中だったのでこの三日間俺を含めて家には誰もいなかった事になる。
「ただいまーー……って、誰もいないか……」
俺は荷物を玄関に放り投げるとさっさと寝室に向かった。家に帰ってからやりたい事は色々あったが今は早く寝たい、人間の三大欲求の一角をになう睡眠欲にその他もろもろの欲が負けたのだ。
しかし寝室に行ってみた矢先、俺の欲求はあっさりと拒まれる。……ベッドには先約がいたのだ。
(母さんでも帰ってきたのか……?)
全身を布団が覆っているので姿は確認出来ないが、俺の母親は何の連絡もなく唐突に帰ってくることがある。その時は大抵が酔っぱらっているので間違えて俺のベッドでねるのはよくあることだった。
俺は起こしては悪いと思って、取り敢えずベッドはそのままにしておいた。
ベッドが使われているなら違うところで寝るしかない。親のベッドは折り畳み式で普段は押入れにしまわれているので、いちいち出すのはめんどくさい。というわけでソファーで寝ることにした。
俺は渋々リビングへ向かうと
「なんじゃこりゃ……」
そこで目にした物はソファーに置かれてある巨大な鉄の固まり。楕円形の形をしたそれは眩しいくらいの光を放ち続けていた。
「母さんの土産か? それにしては変なものだな……」
俺は気味悪がりつつもそれに触ろうとする。
ガチッ
その音は俺がその物体に触れた音ではない。
「―――ッッ!!」
「動かないで」
そう、俺の後頭部に銃口を突き付けられる音だった。
「まったく、まさか人がいたとはね……」
俺に銃を突き付けている者の声はまだ垢抜けない少女の声だった。斜め下から銃口を突き付けている事からどうやら俺より頭一個分くらい背は離れているのだろう。
「はは、これが居直り強盗ってやつか?」
俺は相手が少女とわかったせいか自分の状況も理解せずに軽口を叩く。それを聞いた少女は怒るかと思ったが、予想に反してすっとんきょうな事を言った。
「居直り強盗って何? まだこの時代の言葉は完璧には把握してないの。簡潔に説明して」
……何なんだこの少女は。まだ幼いということも考慮すると居直り強盗という言葉の意味がわからないのはまだ許せる。
問題は二言目の言葉。“この時代の”とはどういう意味なのだろうか。
自覚ありの時代遅れの少女なのか、それとも――――
少女は銃をおろしながら俺の方へと回り込んできた。金色の頭髪と青い瞳が俺の視界に入る。
一言でいうとその少女はまるで絵に描いた様な美少女だった。その少女からは嗅いだことのないようないい香りが漂い鼻の奥を刺激する。
しかしそれらをぶち壊すかのような奇抜なものを少女は身に着けていた。
「コスプレ泥棒とはまた珍しいものだな……」
全身を覆う銀色のタイツ。身体のラインがくっきりと見えてしまっているので見てるこっちが恥ずかしくなりそうだった。
それでも俺はジロジロと全身を見渡す。右手には先程俺に突き付けた銃が握られていた。その銃はホームセンターで五百円程度で買えそうなオモチャの様な外観であり、こんなものに脅されていたと思うと我ながら情けない。
左手には何故か俺の枕を持っていた。あちこちに寝癖を付けていることも踏まえて考えると、どうやらさっき俺のベッドで寝ていたのは母ではなくこの少女らしい。
「コスプレじゃない。このスーツはこの時代で言う“はいてく”な要素が詰め込まれているんだぞ」
「はいはい、そーですかそーですか」
少女の言葉には耳を貸さず俺は携帯を取り出す。
「あっ、それはこの時代で言う“携帯”ってやつだろ。私知ってるよ」
「……さっきからこの時代この時代うるさいぞ、なんだお前は過去から来た人間ってか?」
「そうだよ」
少女の言葉に俺は怒りを通り越して呆れ返る。見た目で人を判断してはいけないという言葉があるがやはり人は見た目が全てだ。こんな奇抜な格好をしている奴がまともな事を言う訳がない。
「病院と警察どっちに連絡して欲しい?」
「私はどこも悪くないし、法も犯してないと思うんだけどな」
自覚がないとは恐ろしい物だ。今この時点で住居不法侵入をしているのに悪くないと言い放てるのだから。
「ああ、わかったわかった。取り敢えず誰でも答えられる初歩的な質問をしよう。お前は何者だ」
色々と尋ねたいことはあるがどうせこの少女はどれもとんちんかんな答えを返すだけだ。それならごまかし様のない正体を尋ねればいいのだ。
少女はもったいぶらずに自己紹介をする要領で答えた。
「わたしは何億年も未来の人間で、何億年も過去からやってきたの。よろしくね」
……どうやらこれは本当に病院に連れていった方が良いのではないか。俺はそう思い始めてきた。目の前の少女は自分が何億年もの未来の人間で、何億年もの昔からやって来たと言う。
発言そのものが矛盾していることを冗談で言ってるならまだしも、まるで本当の様に言っているのだ。これはかなりの重症だろう。
「全然信じてないわね?」
呆気に取られながら聞いていた俺に少女が疑いの視線を向けてくる。むしろそんな話を簡単に信じてくれると思いこんでいるお前の頭は一体どういう構造になっているのだろうかと聞き返してやりたい所だ。
「当たり前だろ? じゃあ何だ、あの銀色のデッケー卵がタイムマシンで、お前はそれに乗ってここまでやって来たとでも言うのか」
「そうだよ」
またこの反応かと俺は呆れ返る。
「そうか、ならさっさとそれに乗って未来にでも過去でも帰りな」
とりあえずこの少女があの物体に入った後に警察にでも連絡しておこう。いくら幼げといっても俺と歳は二、三歳しか違わなさそうで、もし小学生くらいの子ならば親に連絡して適当に文句を言ってやるのだが、中三辺りの少女がそんな事を言ってるなら身の危険さえ感じる。
「中に入る事は出来るけどまだ出発は出来ないよ。エネルギーチャージ中だからね」
「そうかいそうかい、じゃあいつになったらその“エネルギーチャージ”とやらが完了するんだよ?」
少女は少し考えてから、モノアイのついたカチューシャに人差し指を当てる。
「あと、およそ三〇分てとこかな。三日間チャージしたかいがあったってもんだよ」
「ああそ……」
そこで俺は口をつぐんだ。
……ちょっと待って欲しい。今この少女は“三日間”と言わなかったか? 俺がちょうど修学旅行に行ってる間にこの少女はずっと家にいたというのか。
……というより、そもそもどうやってこの家に入ったのだ。玄関の鍵が壊された形跡はなかったし窓やベランダにいたっても同じことだ。
もしここで『どうやって入った』と尋ねたとしたら『過去からワープしてきた』とかフザケたことを抜かすだけだろう。断じてそんなことは認めないが、そうするとどうやってこの少女が入ってきたかの説明がつかなくなる。
「まだ信じてないね?」
「当たり前だろコラ。そんなもの信じる奴はただのバカかお前と同類の人間だよ」
それを聞いた瞬間、少女は少しムッとすると
「じゃあいいよ。これさえ見れば信じるでしょ」
そう言って俺を軽々持ち上げ、米俵の様に肩に担いだ。
「ちょっ!? ちょっーー!?」
確かに俺は高二にしては小柄な方だが、それでも中学生程度の少女が持ち上げるのは難しいだろう。こんな小柄な身体のどこにそんなバカ力が潜んでいるというのだ。
「俺を何処に連れていくつもりだッ?」
肩の上でみっともなくジタバタと暴れるが少女はそんなことも意に介さない様に言った。
「どうせ記憶は消すんだから、タイムマシンの内部を見せてあげようと思って」
「はっ? 記憶を消すって……つーか、その鉄の塊がタイムマシン!? 入れる訳ないだろ!」
そう言った瞬間、その鉄の塊に入口の様な大きな穴が開いた。
「さ、遠慮しないで入って入って」
少女はその穴に無理矢理俺を押し込もうとするが入る訳がない。何せその鉄の塊は子供一人が縮こまってようやく入れる程度の大きさだ。
俺が入るんだとしたらそれこそ身体中の骨をバラさなければ無理だろう。
「ちょっ痛ッ! マジで痛いからッ!!」
グイグイと俺の身体を押し込む少女。
そして――――
スポッと俺の身体が穴を通り抜ける音が聞こえた。普通に考えると、あんな小さい物の中に押し込まれたら激しい痛みと窮屈感に襲われる。
しかし、それらのものは一切感じない。感じるのは『窮屈感』ではなく、まるでまっ逆さまに落下しているかの様な『浮遊感』だけだった。
「え……落ちてんのこれ!? 落ちてんのーー!?」
どれだけ落下していっただろうか。今の俺にとってはそれは一秒にも一分にも一時間にも感じられた。
ドスン!! という音が聞こえると共に尾部に走る鈍い痛み。どうやら俺は尻から落下していたらしい。
「いっ、てぇ……!! つーかここは?」
入口を通り抜けた時は真っ暗だった空間が一転してまぶしいくらいに明るくなっていた。痛む尻をさすりながら辺りを見渡す。そこはどこかの軍事施設の一室の様な外観をしていた。
一点の汚れも無い壁とは対称的に、床にはこれでもかと何らかの機器が放り散らかされている。足の踏み場もないとは正にこのことか。
「めっちゃ散らかってんなーー。何のガラクタだこれ?」
近くにあったガラクタを一つ掴んでみると、かなりの重量感があり、少なくともオモチャではなさそうだ。
「どう? これで信じてくれた?」
どこか自慢気な笑みを浮かべ、上からゆっくりと降下してくる少女。
「何なんだよ、これは」
状況が全く理解出来ない俺は少しイラつきながら尋ねた。対する少女は無垢たる笑みのまま、さも当然の様に、さも常識の様に、さも自然の様に答える。
「ここがタイムマシンの中。ようこそ我が城へ」
「タイムマシン……ここが……?」
俺は信じられず辺りをキョロキョロと見渡す。そこには俺の世界では見たこともない近未来的な機械がごろごろと並んでいる。
――――――が、この程度で信じるほど、俺は単純ではない。
「どうせハリボテだろ、こんなもん」
「じゃあ本当にハリボテかどうか試してみる?」
言うか早いか少女は手に持っていた銃を俺の方へと向け
「バーン!」
純粋な笑みを浮かべながら俺の足元にあったガラクタを狙い撃った。
プチュン、というなんとも間の抜けた銃声。しかしそこから放たれる蒼白い光線は、着弾した瞬間そのガラクタを跡形もなく消し去ってしまった。
「な……」
消し去った、というのは少しアバウトな表現かもしれないが、まさにそうとしか言えない。瞬きする暇さえ与えず、そのガラクタは霧散してしまったのだから。
「お前……何をした?」
「んーー、貴方の頭でわかる様に説明すれば、この原子の破壊者で撃たれたものは全て原子レベルで分解されちゃうって訳。あ、ついでに言っとくと無機物、有機物関係なく分解できちゃうから、やろうと思えば人間だって分解できちゃうよ」
ぶっ飛んだネーミングセンスはとりあえず置いておくとして、そんな物が先程まで後頭部に押しつけられていたと思うと恐ろしい。
「で、信じる気になった? こんな武器は貴方のいた世界には無かったでしょ?」
俺は黙って頷く。ここでまた何かケチをつければ次に原子レベルに分解されるのは俺かもしれないのだ。
「わかったよ。お前が時を越えてやって来たのも、これがタイムマシンつーーことも。だからさっさと俺を帰してくれ」
俺は未知との遭遇に興奮どころか嫌気がさしていた。こんなイカれた世界はもうこりごりだ。いつもの日常に戻れるならタイムマシンだろうがなんだろうが認めてやるつもりだ。
彼女の返事はやけにアッサリしていた。
「いいよ」
「本当か?」
「ただし、このタイムマシンに関する記憶は消させてもらうけどね」
そういえばここに連れてくる時もそんなことを言っていた。大方、タイムパラドックスとかなんかを防ぐ為なのだろう。
「あーー、いいよ。さっさとやってくれ」
「随分と落ち着いてるのね。もっとパニックを起こすかと思ったのに」
「逆だよ。俺は今何が何だかわからないくらいに混乱してる。だからこそこんなことさっさと忘れて楽になりたいんだよ。」
そうか、と少女は少しだけ俯くと、急に床に散らばっているガラクタをあさり始めた。
この期に及んで何をやっているのだろうか。俺は少々苛つき始める。
タイムマシンの存在を信じさせることに成功したのだからもう俺には用はないはずだ。
「おい、もういいだろ。早く帰してくれよ」
「……なら、そこら辺に記憶を消す装置があるはずだから探すの手伝って」
どうやらこの少女は片付けが出来ない人間らしい。一体床全体に散らばっているガラクタの中から一つの装置を探すのにどれほど時間が掛かる事だろうか。
「で、それはどんな形をしてんだよ」
俺は大きな溜め息をついてから尋ねた。ここでグチグチ言ってたって早く帰れる様になる訳でもない。それなら素直に手伝って探す効率を上げる方が得策だろう。
「うーんとね、それはこの原子の破壊者と同じ形をしてるよ」
同じ形というとやはり水鉄砲みたいな外観をしてるということなのだろうか。周りのガラクタをざっと見渡してもそれらしきものはない。むしろ水鉄砲とはかけ離れた未知の金属の塊ばかりだ。
正直“銃の形をした記憶を消す装置”なんて想像もつかないがとりあえず探し始める。
物を探すときはまず身の回りから、『灯台下暗し』という言葉を信じてのことだ。
「まぁ、そんな簡単に見つかれば苦労は……」
俺は半分ダメ元で探していた。そう、飽くまでダメ元だ。だから簡単に見つかってはいけない。しかも壊れてれてる状態でなんてもってのほかだ。
「どうしたの。さっきから自分の足元ばっか見てるけど」
銀色少女が不思議がりながら近づいてくる。そして俺の近くまで来て、見た。
足元で――――粉々に砕け散っている水鉄砲の様な銃を。
「――――ッ!!」
もちろんそれが“記憶を消す装置”だったことは言うまでもない。大方、俺がここに落ちてきたときに下敷きにしてしまったのだろう。
俺と少女はしばらく黙ったままだった。ただ黙ってたというわけではなく、お互いがこの先どうするか思案しての沈黙だ。だが俺みたいな人間が考えたところで解決策が思いつくはずもなく、ただただ時間だけが過ぎて行った。
「なあ」
「何よ」
「これってスペアとかないのか、もしくはこれを修理する機械」
「残念だけどどっちもないわよ」
きっぱりと答えられた俺はがっくりと肩を落とす。そもそも何億と先の技術で作られた機械が尻に潰されて壊れるなんてあってもいいのだろうか。なんだか胡散臭くなってきた。
「な、なあもう記憶を消すことは諦めていいんじゃないか、ほら俺って結構口堅いほうだし」
「無理」
またしても即答。どうやら少女も俺をどうするか考えている様で右の拳を顎に当てて顔をしかめている。
俺は判決を言い渡される被告者の様な心境で少女の言葉を待っていた。しかしいつまでたっても少女は何も言わないまま、俺は我慢できずに少女の顔をチラリと窺う。
少女の表情はまるでどうするかは決まったけど、言い辛いというかのように何やら顔を赤らめてモジモジとしていた。
「結局どうするんだよ」
しびれを切らした俺は少女に迫るように尋ねる。そして少女はようやく重い口を開いた。
「貴方の選択肢は二つ。こ、これから私と一緒にここで暮らすか――――」
その提案におれは驚愕したが、もう一つの選択を提示されると俺はもはや言葉が出なくなった。
少女の頬の赤みがスウッと引いていき、その瞳は暗く冷たいものにと変化していく。
腰に掛けてあった原子の破壊者を俺に構え、少女が放ったもう一つの選択肢、それは――――
「ここで……死ぬ?」
今俺に与えられている選択肢がここで一緒に暮らすか、それともここで死ぬか。この二択という時点で俺はもう元の日常には戻れないことを悟った。正直それを聞いてきたのが全身筋肉でできているようなむさ苦しいおっさんだとしたら間違いなく後者を選んだろう。
しかし目の前にいるのは容姿端麗な少女。それなら一緒に暮らすのも悪くない気がする。
「わーーったよ。仕方ねえから一緒についていってやる」
俺は半ばヤケになったように返事を返す。
それを聞いた少女の表情はまた一転、可愛らしい笑顔が戻ってきた。
「うんっ! その方がいいよ! 私もずっと一人だったから誰かが近くにいるのうれしいしね!」
ここから、俺とこの少女の長い長い時間旅行が始まることになるわけだが、今はここで幕引きといこう。
そう、この話は何億もの時間を旅するお話。
おそらく全部を話していちゃあ、話し終わる前に君の寿命が尽きちゃうからね。
いかがでしたか?
主人公とヒロインどちらも名前が出てこない小説というのもまた珍しいかもしれませんw
実はこの先の展開も考えてありましたが、短編としては長くなりそうなので、区切りのいいところで終わりにさせて頂きました。