第8話:雑談
昨日、順が消えた訳は
「俺が行ったらハミっただろうが!!!」
って事らしかった。
ナイス判断だな。
俺は帰ってから別に優華の髪がさらさらだとか、鼻筋の通った綺麗な顔を思い浮かべたりはもちろんしてない。
………ちょっとはしたけど…。
まぁそのおかげでもうすぐ学年序列決定トーナメントがある事がすっかり忘却の彼方だった。
今さっき嫌味ったらしく順に言われたのでやっと思い出した。
「亮ってトーナメント出れんの??」
「黙れ、安永。」
こんな感じの会話がかなりあった。
どうやら他の男子共も俺がトーナメントで最悪な結果を残すと女子練での俺の噂もなくなるだろうと思っているらしい。
ってかイジメかよッ!!!
「霊力の使い方誰も教えてくれね〜し、優華ちゃんにでも教えてもらおっかなぁ。」
って言ったらその瞬間から嫌と言うほど無理矢理に教えてくれたけど。
「亮って剣使うんだよな??」
「あぁ。剣技だけじゃ負ける気しないんだけどな。」
「マジで??」
「あぁ。試すか??」
「………。」
どうやらみんなで本当か審議してるらしい。
「本当は剣技もだめなんじゃね??」
「じゃぁなんで編入できたんだよ??」
「霊力ない分補う剣技あるのかな??」
勝手にいろいろ言いやがって。
「明日って休みなのか??」
唯一審議に参加してない拓也に聞いてみた。
「日曜だからな。トーナメントは月曜からだ。」
まぁ日曜日に必死に練習したところで何も変わらないだろうし霊力はあきらめるかな。
「まぁ、本番になったらわかる。」
と言うことで審議の結果は決まったらしい。
「1年の時は何位だったんだよ??」
「1年はまだ霊力がまともに使えないからトーナメントないんだよ。」
順が意味ありげな目でこっちを見る。
全くもって不安だ。
何かいい案がないかね。