第4話:女子練
それからの数日は何事もなく実に充実していた。
ただ1つ足りないものと言えば女の子ぐらいだ。
男子練だから当然と言えば当然だが全く華がない。
周りの情報によると拓也にはかなり可愛い彼女がいるらしい。
裏切られた気分だ。
今までに女に困ることがなかったから(皮肉じゃねぇぞ)こう言う時にどう対応すればいいのか困る。
って事でお待ちかねの女子練案内を今日してくれるらしい。
放課後になり順以下約10人で俺を案内してくれるらしい。
………そんなにいらね〜よ。
放課後になり安永順一郎プレゼンツ女子練案内ツアーを行う時間になった。
ちなみに女子練は男子練のの向かい側にある。
きちんと許可を取ってあるのかとか入って行ってもいい事になっているのかと言う不安は絶えなかったがまぁ気にしないでおこう。
「え〜それでは今をもちまして女子練に侵入いたしたます。」
「早くしろよ。」
「ばか!!やらせろよ。」
と文句を言いつつも順は女子練に入って行った。
「え〜、ここが2年女子の教室がある3階でございます。」
「知ってるよ。」
と俺以外の皆が言う。
「俺の為の案内なんだから我慢しとけよ。」
「そう言えばそうだったな。」
って言うか忘れんなよ。
「あれ??安永??何してるの??」
と、突然に後ろから声がかかった。
「よぅ。亮を……転校生を案内してるんだよ。」
「転校生??あっ!!そぉ言えば拓也が言ってた。」
「誰だよ??」
俺はたまらず順に聞いてみた。
「あっ!!拓也の彼女の奈々原朋美です。よろしくね☆」
「漣亮です。よろしく。」
ってか拓也の彼女かよ。可愛いじゃね〜かちくしょう。
「漣くんって女子練でも結構噂になってるんだよ??カッコいい転校生が来たって。」
「マジで??それは光栄だなぁ。」
「………。」
後ろからかなり危うい視線を感じるけど無視しとくか……やっぱり無理だ。
「何だよ??」
「…そろそろ時間がないし帰るぞ。」
またご機嫌斜めな順一郎君でございます。
って言うか機嫌がコロコロ変わる奴だな。
ご機嫌斜めな順がとっとて歩いて行ってしまうのでどうやら俺も急いだ方がいいらしい。
「じゃぁまたな??こんどはゆっくり話そうぜ。」
「うん☆またね〜。ばぃばぃ。」
今度は前から睨みやがった……。