第42話:別れ
『黒き征裁』は第42話を持ちまして終了です。
今まで御愛読ありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。
次の『白い暗殺者』(仮)は黒き征裁の10年後の話となります。
『白い暗殺者』で『黒き征裁』で残った謎とかも明かされるはずです。
よりよい作品にするように努力しますので最後までよろしくお願いします。
ティル・グレゴリーは突然そこに現れた。
グレゴリーだけじゃなく、ほかの『元チーム』の人達も。
さすがに亮もビックリしたみたい。
ここで、『元チーム』と戦って、亮が怪我すればまだお別れなんてしなくてもいいかもしれない。
「よぉ。久しぶりだな。」
こんな時なのに亮は当たり前の様に声を掛ける。
「間に合って良かったよ。『征裁』がこの洞窟に入る前でね。」
「何か用か??今から俺はひと仕事しようと思ってるんだけどよ。」
「よく言うぜ『黒色』。」
皆それぞれ亮の事を呼ぶ呼称が違う。
「殺しに来たって言ったらどうする??」
グレゴリーが言った瞬間に私達は戦闘体勢に入る。
「そりゃまぁ、相手するしかないだろ。」
「ふっ……相変わらずですね『悪夢さん』。」
悪夢??
「その名前で呼ぶなって。あの呼び名あんまし好きじゃねぇんだよ。」
「いいじゃねぇか。俺は好きだぜ『悪夢の再来』って呼び名。」
………そんな風に呼ばれてた事もあったんだ……。
まだまだ知らない事多い……。
「で、マジで何しに来たんだよ??」
「………俺達はお前を殺す前に少しでも殺しやすくするように霊力を無くそうと思ったんだ。」
「ふ〜ん。霊力が無くなれば俺の方が有利だと思うけどね。」
「………そして、この洞窟に来る前に雄輔から連絡があったんだ。」
「何!?てめ〜裏切ったのか!?」
「………わざとらしい切れかたをすんな。」
「…………。」
静かになった。
「お前を助けてくれないかってな。」
「………で??」
「もちろん俺達はお前を殺したい。」
「………で??」
「でも今回は利害一致しているし、正直俺達だけじゃ余裕がない。」
「………で??」
「霊力源を潰すまでの間ならお前と協力してもいい。」
「へぇ〜。そ、ご苦労様。」
「…………。」
え………と………何??この状況??
「雄輔。」
「何だよ??」
「俺がこいつらと組むと思ったのか??」
「………あぁ。」
「冗談じゃね〜よ。こんな雑魚。いるだけで邪魔だ。」
「っ……!!『再来』!!てめぇ!!」
怒って動いた人をグレゴリーが止める。
「雑魚……か……。」
「あぁ。邪魔だ。消えろ。」
………亮ってこんなキャラだっけ……。
なんか怖い……。
「それは無理ですね『悪夢さん』。」
「あぁ??何でだよ??」
「『征裁』1人より俺達全員の方が強いさ。」
「はぁ??真剣に言ってんのか??何ならココで試すか??てめぇらごとき格下が何人いようと関係ないんだよ。」
「亮……もうやめとけって。あいつらにそれは意味ないぞ。」
……えっと……1人で行くために雑魚とか言ってたって事……かな??
「悪いけど行かせてもらうぞ。」
「………霊力源を潰すまでだぜ。」
「あぁ。一時的だ。」
『暗黒の死神』再結成??
「痛っ!!」
殴られた。
「何すんのよ!?」
「帰ってきたらちゃんと癒してくれよ??」
「わかってるわよ。」
その会話を最後に『漆黒の死神』は洞窟へ入って行った。
それから3日間たって霊力が使えなくなった。
………それからさらに3日間、亮は帰って来ない。
それから1週間たってみんなで洞窟を探しに行ったけど誰の姿もなかった。
…………亮………。