第39話:転機
黒征学園に着くなり俺は拓也がいる校長室へ行った。
「何があったんだよ??」
「本部から電話があったんだよ。少しマズい報告だ。」
………こんな時に何してるんだよ。
なんか重大な事決めるんだったら俺は呼ばれるはずだ。
「イギリスが決めたんじゃないんだよ。フランスとスペインが古代3国同盟を破棄して新しい同盟を作るらしい。」
「は??………訳わかんねぇよ。」
「まぁイギリスはかなり領土手に入れたからなぁ。フランスとスペインが危機感感じたんだろう。」
いくらイギリスでもフランスとスペインに敵対されれば終わりか……。
………そろそろか……。
「優華。全員に招集をかけてくれ。」
「拓也。今日から3日間休校だ。全生徒に連絡してくれ。」
2人はそれを聞くなり部屋を出ていた。
俺は今から本部に電話でもするか……もちろんイギリス軍を抜けるためだ。
もちろん皆にはもしもの場合イギリス軍を抜けると言ってある。
黒征学園は違う奴に任せるしかない。
もちろん候補も決めてある。
………正直こうなる事はわかっていたけど思っていたよりかなり早かった。
予想外……いや、予定外か……。
「招集したよ。」
優華が帰って来た。
「できる限り説明しててくれ。」
「ん。」
………ん。って何だよ??
それから電話をし終わって、後を任せる人材もきちんと確保した。
皆が集まっている場所に行くと拓也もいた。
って事は説明しなくて済むのか……よかったよかった。
黒征学園も大丈夫だし、後は自分達の事かそろそろ……。
「航空機ならもう用意してあるぜ。」
「サンキュ。順。」
あとは目的地か、フランス、スペイン領土はもっての他だし、イギリス領土もマズいよな。
結局、皆で相談した結果古代3国の影響が全くないワイクランドへ行く事にした。
ちなみに今は飛行機の中。
操縦は順と拓也がやっているはずだ。
「ワイクランドってどんなところなんですかぁ??」
「知らない。聞いた事しかないもん。」
「じゃぁ漣くんに聞こう。」
って事で女の子3人が聞きに来た。
「世界のど真ん中だよ。」
「??」
端的に答えたら3人共?マーク浮かべやがった。
「この星のど真ん中なんだよ。」
「人は住んでるの??」
「当たり前だろ。」
「他と何も違わないの??」
「あぁ。霊力でできたでっかい洞窟があるらしいけど。」
「何ですかぁ??それ。」
「世界の霊力の源がその洞窟の奥にあるらしいぜ。それを壊せばこの世から霊力がなくなるってさ。」
「うっそ!!じゃぁ壊しちゃえば戦争なくなっていくんじゃない??」
「その霊力の源に行くまでが大変なんだよ。」
なるほど……って3人で頷いたから納得したんだろう。
正直1番手っ取り早いのがその洞窟壊す事なんだけどな……。
今の俺達じゃ無理だ。