第3話:食堂
食堂は共同施設にあるので男子だけじゃなく女子もいた。
今は拓也と円卓のテーブルに座ってジャンケンで負けた順が3人分の食べ物を買いに行ってる最中だった。
「そう言えば前はどこの学校に行ってたんだ??」
「学校は行ってなかったんだ。放浪の旅ってやつ??」
まぁ格好よく言ってみたが実際はそんな格好いいものじゃないけどな。
「よく編入できたなぁ。すげ〜じゃん。」
「だろ??やっぱり拓也は話がわかるなぁ。」
実際は西院の理事長が俺の知り合いだっただけだから編入試験とか1つも受けてないけど。
「けっ!!気取ってんじゃね〜よ。」
と3人分の食べ物を持ってご機嫌斜めな順が帰ってきた。
「絶対俺の方が強ぇぞ。」
「拓也と順は学園でどんくらいの位置にいるんだよ??」
スルーしてやった。
「中の上ってとこかな??学年じゃ上の中かな??」
「へぇ〜。けっこういいポジション取ってるじゃね〜か。」
「男子だけだけどなぁ。」
と順がつぶやく。
「女子が入れば何か変わるのか??」
「上も下も倍になるくらいかな??」
「まだ俺達も正式にはわかんねぇんだよ。」
口に物を詰めこんで喋るな。
「来週だったかな??学年序列を決める大会があったはずだからそれでわかる。」
学年序列か…。
目立ち過ぎるのもよくないし弱すぎるってのもよくないからな。
拓也より下はまだいいが順より下は許せない気がする。
とまぁ転校初日の昼休みはこれで終わった。
午後からはクラスのほとんどの生徒と打ち解けたみたいだし初日にしちゃ上出来だろう。
俺って対応能力抜群だなぁ。なんて思いながら帰路に着くかな。