第2話:友達
転校初日という事で午前中は大した会話もなく過ごした。
本当はこの雰囲気嫌いなんだけどな…。
食堂に行けば誰かと知り合いになれるだろうと思い食堂に行く為に立とうとすると、離れた所からなんとも愉快な会話が聞こえて来た。
「漣、だったっけ…誘ってみようぜ。」
「あいつなかなかカッコいいから仲良くなって女の子と知り合いになろうって魂胆だろ??」
「ばっ、違うぞ!!!」
「本当に違うなら食堂に案内してもらいたいんだけど。」
こっちから話かけてやった。
この雰囲気を脱出する為にいつかは必要な行為だったしちょうどいいきっかけになった。
「あ、聞こえてた??冗談だよ。冗談。」
と髪を茶色に染めている方の男子生徒は笑いながら自己紹介をした。
「俺は安永順一郎。順って読んでくれ。まぁよろしくな。」
「俺は上坂拓也。何て読んでくれても構わないぜ。よろしく。」
と隣にいた落ち着いた雰囲気の男子生徒も自己紹介をする。
この話の流れでは俺も自己紹介しなきゃなんね〜よなぁ。
「漣亮だ。亮でいいぜ。」
まぁ簡潔に………。
「で、案内してくれんのか??」
「喜んで。食堂だけじゃなく女子トイレから女子更衣室までなんなりとお申し付け下され。」
「じゃぁまずは女子更衣室かな??」
「お!!旦那、いいチョイスではございませんか。」
いろいろ思う事があるかもしれないけど突っ込み禁止。
「それより早く行かないと席なくなるぜ??」
と拓也の現実的な一言で俺達は食堂に行く事にした。
女子更衣室はまた今度案内してもらうとでもするかな。