第20話:特別授業1
次の日から早速サバイバル技術の授業が始まった。
特別授業講師ってのが来て教えるらしい。
今日の時間割りは、1時間目特別授業、2時間目特別授業、3時間目特別授業………(以下略)って事でずっと特別授業だった。
「このクラスの特別授業を担当する中羽だ。」
これが俺達の特別講師の名前。
ちなみに授業は楽しく、おもしろく、がモットーらしい。
「では、1問目です。あなたは今、無人島に漂流しました。始めに何をしますか??」
………こんな授業。
確かに楽しく学べるけど多少不安になるだろ。
「では、今日習った事を復習する為にテストをします。制限時間は10分。始め!!!」
ちなみに俺は満点だった。
「どう言う事だよ??」
中羽が俺を褒めまくって帰って行った後で順に言われた。
「サバイバル技術は……得意分野なんだよなぁ。」
「みんな初めて受けるんだぜ??得意も何もあるかよ。」
拓也の突っ込みってかなり痛い所突いてくるよなぁ。
「いや……だから……西院来る前にちょっとサバイバルの経験あったんだよ。」
このまま行けば次に誰かが言う言葉は……。
「だから、西院来る前って何してたんだよ??」
…………これ。
「き、企業秘密。」
苦しいな………。
「過去を匂わす男って格好いいじゃん!!!」
我ながら、言い訳にしか聞こえない。
「どうせ、何でもないんだろ??」
「霊力なかったもんなぁ。」
………不本意に言われようだけど、それでいいっス。
それから毎日テストで満点とってやった。
ざまあみろって感じ………だったんだけど、みんなも90点代ばっかとれるようになって来たからなぁ。
明日からは、実際に行動してみるらしい。
この学園には、雪積もらせたりジャングルになってる部屋があるらしい。
よけい訳わかんねぇ学校じゃんかよ。
「亮って特別授業すっごいできるんでしょ??」
「また例の情報網か??」
「うん♪♪なんでって聞いちゃダメって事も知ってる。」
それはよかった。
一安心。
「私、あんまり得意じゃないなぁ。」
「なんでだよ??」
「女の子だし??サバイバルってのは向いてないの。」
「どうせそんな事だろうと思ったよ。」
睨まれた、……可愛い………冗談だろ、引くなよ。
ちなみにこれは優華との食堂での会話。
今日はたまたま一緒になった。
周りはいつも一緒に食べてるって言うんだけどな………。
昨日はお前達と食べたろって言うのに。