第19話:新学期
それからあのメンバーでいろいろ遊びに行った。
遊園地も行ったし映画も行ったし…。
ここで宿題をしてないってのに気付くのがお決まりだけど、俺は補習で宿題もやらされていたのでそういう事はなかった。
ちなみに順は全くやってなかったらしく、最後の5日で綾に手伝ってもらいながら、なんとか終わらせたらしい。
俺も
「手伝ってあげよっか??」
って優華に言われたけど……。
始業式は遅刻した………。
どうやら学期の始めとかなんかは遅刻する習性があるらしい。
「また遅刻かよ。」
ってみんなに言われたけどそれじゃいつも遅刻してるみたいじゃね〜か。
「そう言えば2学期に修学旅行あるんじゃね〜の??」
「あぁ……あるなぁ。」
???
修学旅行って普通楽しいもんじゃね〜の??
なんで嫌がってんだよ??
「ウチの修学旅行は強化合宿みたいなもんなんだよ。」
「強化合宿??ドコ行くんだよ??」
………なんか無茶苦茶だな、西院学園。
「それぞれ違うんだよ。何人かのグループに分かれて、行き場所はクジ。」
「へぇ。いい場所に当たるといいな。」
「ちなみに場所は全部、危険度Bだ。」
危険度B地区……戦う技術を持っていなければ確実に死ぬ地区、かなり重度の警戒が必要…………
だったはず。
…………修学旅行って言うより………マジで強化合宿ですね………。
「去年はたしか、3人死んだよな??」
「そうだったな。かなり多数の重症者もいたって話だしな。」
そんな事続けてて苦情来ないのかよ。
「だから2年は修学旅行までサバイバル技術の授業ばっからしいぜ??」
「サバイバル技術のテスト合格しなかったら修学旅行行けないらしい。」
「ラッキーじゃね〜かよ。」
率直にそう思った。
「修学旅行行けなかったら単位をくれないんだよ。」
ちなみに西院は留年なんて制度とっていない。
単位を認定されなかったら、即、退学らしい。
修学旅行まであと1ヶ月ちょっと。
その間のサバイバル技術の授業は俺にとっては………どうだろうな。




