第14話:休息
俺は第4戦には勝ったもののドクターストップで第5戦には出れなかった。
総合序列32位らしい。
正直言って霊力21にしちゃぁかなり頑張っただろう。
拓也は16位順は22位だったらしい。
けっこうやるじゃん。
ちなみに俺の状態はけっこう悪い方らしい。
壁にぶつかった勢いで内臓が傷付いているらしい。
そりゃぁ血がいっぱい出る訳だ……。
それと入院初日に拓也達が来て何か聞こうとしてたみたいだけど医療員に追い出されてたな。
気になると言えばそれくらいか……。
「やっほ〜!!元気かい??」
俺の思考を中止するには十分な声が病室に響く。
「優華ちゃんがお見舞いに来て上げました。」
………。
目の保養にはなるけど今は静かな方がいいんだけどな。
「あ、この子は寒川綾って言うの。私の友達。」
そう言えば優華の後ろにくっついている女子生徒がいる。
「あ、寒川綾ですぅ。よろしくお願いしますぅ。」
「よろしく。」
「で、容態はどうなの??霊力21のくせに序列32位の亮くんは。」
いちいち言うなよ。
「別に普通だぜ??昨日の夜脱け出して怒られたくらいかな??」
「脱け出すなよ。」
と言いながら優華はりんごを剥きだした。
「そう言えば優華は序列何位だったんだよ??」
「綾は30位だったんだよね〜。」
「はいぃ。結構頑張りましたぁ。」
「…………。」
「私は25位、朋美は26位。」
「へぇ〜。すげ〜じゃん。」
って言うか俺の32位ってあんまりすごそうじゃね〜よな。
「あと亮の事で学園中噂があるんだけど容態に障るといけないから言っちゃダメだって言われたから言わない。」
じゃぁ言うなよとかいつのまに亮って読ぶようになったんだよとか突っ込み禁止。
「このりんごおいしいね。」
自分で食べるのかよ。
食べながらチラチラこっち見るなよ……。
「はい。1つぐらいあげるわよ。あ〜ん♪♪」
なんか乗りで食べさせてもらった。
「優華ぁ。もう授業が始まりますよぉ。」
「あ、ほんとだ。じゃぁもう行くね。」
「あぁ。楽しかったよ。」
「じゃぁまたりんご食べに来るから。ばぃばぃ。」
もっとましな理由で来いよ。
つ〜か周りからの嫉妬の視線が痛い。
余計早く退院したくなって来た。




