第9話:日曜日
昨日の終学活でもらったプリントに学年序列決定トーナメントの説明が書いてあった。
男女混合でトーナメントをしていくらしい。
運も関係してくる訳だ。
相手はクジで決めたらしい。
俺の一回戦の相手は『斎藤隆』って奴だった。
霊力テストでは70だったらしい。
クジ運悪ッ!!!
こんなプリント見ててもブルーになるだけだからコンビニにでも行く事にした。
もうすぐ梅雨なのにすっげー晴れてる。
「あ…。」
って言う声がしたので取り合えず振り向いてみた。
雁原優華がいた。
「漣くんじゃん。ちゃぉ〜♪♪」
「ちゃぉ〜。」
フランス語…。
「何してんの??」
「散歩かな??漣くんこそ訓練しなくていいの??」
何気に酷いな。
つ〜か散歩かよ。
「昼ご飯買いにコンビニにでも行こっかなって。」
「そっか、漣くん1人暮らしだったね。」
なんとなく2人で並んで歩き出す。
「1回戦誰だった??」
「斎藤隆……だったかな??霊力70って書いてあった。」
「うゎぁ〜。漣くんクジ運悪いねぇ。」
「知ってんのか??」
「うん。性格悪いので有名だよ。」
マジでクジ運悪いなぁ。
日頃の行いはいいハズだ……。
「日頃の行い悪いんじゃない??」
「………。いいハズ。」
「あはは。自分で言うなよ。」
「優華ちゃんはクジ運よかったのか??」
「う〜ん。まぁ普通かな??ヘマしなきゃ勝てる相手。」
「よかったじゃね〜か。頑張れよ??」
「漣くんも頑張んなきゃダメでしょ??」
霊力がもっとあれば頑張れるんだけどな。
「剣技はすごいんでしょ??」
その情報源はまた例の噂かよ。
「まぁな。でも霊力がなかったらあんま意味ないってさ。」
「ん〜。勝ったらご褒美あげるって言ったら頑張る??」
……………。
夢の様な提案です事。
「くれれるんなら頑張るよ。」
「じゃぁ勝ったら優華って呼ばせてあげる。」
「…………。」
「あっ!!自信過剰とか自意識過剰って思わないでよ??優華って呼ぶ男の子1人もいないんだから。」
自意識過剰だろ……。
ご褒美って言ったらあんな事やこんな事が……ってそうじゃなくて。
「わかったよ。頑張る。」
「本当??約束だからね☆☆」
「はいはい。」
ひょんな事で勝つ約束しちまった。
………どうするかな。