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未来のために2
飼い主が殺されたあと、いろいろな伝手を頼って、今の仕事に着いた。
掃除の仕事であり、後片付けでもある。
仕事の中で、あの時と同じような場面に何度も出会ったが、あの日の鮮烈な印象を上回る時はない。
あの日は、私が、新しく生まれた日だったのだ。
仕事の繋がりを使い、報酬のかなりを費やしてあの人の行方を追った。
私が把握した範囲では、あの人は「その行為」を仕事にはしておらず、あくまでも衝動により、行われるものであった。
普段は社会に違和感なく溶け込んでいて、問題を起こすことはない。
そう周囲に印象付けられている。
つまり、あの人の本当の魅力は、私だけが知っているのだ。




