014
X月X日
手に入れた素材たちを並べて、モノ作り開始。
ヒナは日本にあったものが恋しいと思うから、身近なものから作っていこう。
裁縫スキルも上がってるから現代風の服とバッグを作ってみる。型紙はなんとなくイメージで。
好みに合わなかったらどうしようかとも思ったが、とりあえず今回は置いといて。
女子の服はよくわからないから妹が見ていた雑誌を思い出しながら作っていく。
ワンピース、Tシャツ、ふんわり袖のブラウス、タイトスカート、キュロット、裾がヒラヒラしているスカート。
この世界では女性のパンツスタイルは見かけたことがないから、今回は見送り。
とりあえずこんなものかな。
皮が手に入ったのでショルダーバッグとショートブーツも作ってみた。
もちろん全て魔法で効果を付けてある。
木を蝶型に削って宝石をつけた髪飾りも用意。壊れないように接着部分は魔法で固定した。
髪留めには危険が迫ったときに瞬時に防御魔法が発動する仕掛けを付けた。
実はもうひとつ、とーっても重要な仕掛けもつけたけど、今はまだ内緒だ。
あと欲しいのはスマホ。俺もスマホが恋しい。
だけど流石にどう作ったら良いのか想像もつかないよ。採ってきた鉱石と魔力を応用したらどうにかなるかな~?
通話やネットは無理でもメールのやりとりみたいのなら出来そうな気がしていろいろ思案してみた。
そして作ったのがこの指輪。2個セットである。
魔鉱石を削ってリング型にしたものに風と光の魔法陣を圧縮して施した。
見た目はシルバーっぽいただのリングだが、魔力を込めると鳥型になった魔力が相手の指輪に向かって飛んでいく仕組みだ。伝書鳥だね。
伝書鳥に思念伝達で伝言を込めると相手に伝えてくれるようにした。
相手の元に届いたら鳥型が文字に変化して、相手が読み終わったころに魔素になって消える。
送れる文字数は魔力量によるから送る人次第になるけれど、この指輪は何回でも魔力を込めれるし、いつでも伝書鳥を送れるからメールの代わり使えると思うんだ。
うまく機能できるようなら追加でいくつか作る予定。
グループラインみたいにできるかな?
カイにも何か作りたくて、魔法剣にもチャレンジしてみた。
だってなんか憧れるじゃん!
まだ剣を打つことはできないので既在の剣に魔法を付与。
いくつか試して、苦戦したけど2種類の剣への付与が成功した。
そのうち鍛冶屋に弟子入りして自分でも剣を打ってみたいなぁ。
そして自転車。
チェーンがないから、とりあえずテコの原理で動く設計にしてみた。もちろん木製。
かなりペダルが重いけど身体強化すれば漕げるし大丈夫だろう。
振動もひどいし一般向けで売るには改良が必要だなぁ。ちょっと考えておこう。
これらは後日遊びに来たふたりにプレゼントした。
ヒナは大喜びでファッションショー。どれも気に入ってくれたようだけど、指輪が一番喜んでいた気がする。
おまけで身長サイズの姿鏡も用意しておいたから、護衛さんに運んでもらってたよ。
夜には早速伝書鳩が飛んできて「今日はありがとう!おやすみ♪」と告げて消えた。
なんだか恥ずかしいような、嬉しいような。なんだこれ、すっごい照れるぞ!?
あああああ。。俺はじっとしていられなくてベットにダイブ、大きな枕で頭を覆って足をジタバタした。
カイも気に入ってくれたようで、剣に名前まで付けてたよ。炎の剣は「炎舞大剣」、小さめの雷の剣は「迅雷短剣」。
なんか聞いたことあるような名前なんだけど、なんだったかな~?
鞘付きベルトもセットにしたから、剣を背負ったまま町中を自転車で走って城に帰っていった。
騒ぎにならなければ良いのだけど・・・
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