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浅き夢見し
浅き夢見し
20代の頃、大失恋をした。世界中を敵に回し、正義を貫いた恋は、脆くも敗れた。
それからというもの、その子以外の女性は誰でも一緒になった。「女性に免疫力がついた」とも言える。その子じゃなきゃダメだった。その子が全てだった。完成品のその子は、未完成な私を事も無げに、ふった。
今、その子には感謝している。いや、言葉に裏などない。心から感謝している。
私の女性観は、その子を基準に今も回っている。
あんなに沢山の恋、女性を経験したのに、今もこれからもその子が基準である。




