表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/3

異世界の洗礼

『チョコ?チョコ!』

と赤石の体を誰かが揺らしている。

さっきの女神と同じ様にその声からはチョコと言う人物を本当に心配していた。

しかし、自分はチョコではない。

その事を教えようと思い目を開けると、そこには

自分より大分年下の女の子が泣きながらこっちを見ていた。

赤石が目覚めた事に気がついた少女は、

『チョコ!!良かったー!!私チョコがしんじゃたんじゃないかと思ってね。』

と嗚咽と涙によって少女の顔はぐちゃぐちゃになっていく。安心して笑っており、心配が杞憂であった事の安堵の涙で表情もめちゃくちゃになっている。

『いや、ちょっと待って?』

と赤石はその少女に話かけるが

『良かったよ~!』

と赤石の上で泣き続けている為にしばらく少女の事をなだめる事にした。

10分くらいすると少女も泣きやんでおり、

『でもごめんね。チョコ。私を庇って崖から落ちたから本当にもう駄目と思って。』

と言って少女は上の方を向く。

赤石も同じ様に向くとそこには確かに巨大な崖があった。確かにここから落ちた無傷ではすまされないだろう。

この少女の話によると自分と少女は追いかけっこを、しておりそこで少女が崖の端まで行っしまった。別に少女は落ちるつもりはなかったが強い風が吹いて崖から押し出されてしまった。

そこにチョコ?は少女の手をつかみ崖の内に戻したがその反動でチョコがけから落ちてしまったらしい。

もしかして、俺はこのチョコと言っている子供に転生したのか?

この少女の話によると自分は少女と同年齢になるが。

少女は自分の事をレディと言っていた。

『でも、チョコよくケガしてないね。当たり所が良かったのかな?』

とレディはペタペタとチョコの体を触ってくる。

痛い所があるかと時々聞いてくるが別に痛くは

なく、触られている場所が少しくすぐったくらいだった。

『おい!レディ!』

と言った声が崖の上から聞こえてくる。

レディはその姿を見て

『ぱぱ!』

と崖の下から手を思いっきり振っていた。

どうやらレディの父親らしい。

レディの父親は崖から飛び降りたかと思うとフアフアと下に落ちてきた。

チョコ(赤石)は、驚いて見てたが隣にいる

レディは手を叩いて喜んでいる。

もしかしたらこの世界では当たり前に行われている事なのかも知れない。

レディの父親は重力を無視した速度で降りてきた。

レディは『ぱぱ~』と笑いながら手をさっきから振っているがレディの父親はとても険しい顔をしていた。

そして、地面に足をつけた彼は娘のレディではなく自分に向かって歩いてきた。

その様子は今にも怒りが爆発しそうな顔をしており、レディもそんな父親を見て

『どうしたの?ぱぱ。』

と声を震わせていた。

『チョコお前!今レディを自分の体に触れさせていただろう!それに何で崖の下にいるんだ!』

とチョコの胸ぐらを掴みかなり怒っていた。

チョコの服は崖から落ちたせいかかなりぼろぼろになっており、レディの父親に胸ぐらを掴まれただけでもう使い物にならない程に裂けてしまった。

チョコは服から解放された事でストンと地面に落ちる。チョコの父親は一瞬申し訳ない顔をしたが、すぐに戻り

『2度と近寄るな!疫病神!』

と言ってレディを強引に掴み着たときと同じ様に崖を浮かんでいった。

チョコは唖然とした。このチョコとかヤツはどうやったら知りあいの父親に嫌われるんだ?

と思ったが何となくだが、この問題はチョコ1人で解決するのは難しいように感じた。

チョコはどうやって崖を登るか考えていたがどうやら脇の方に坂がありそこから登れるみたいだった。レディもここから登ったきたのだろう。

坂はかなり急斜面だったが別に登れないほどではなくチョコは、崖の上に着いた。

自分から見て左側の方に街が見えた。

チョコには何となくそこに自分の家が在ることを知っており、ほとんど半裸の状態でその街に向かった。

その時チョコは気がついていなかったがチョコの陰の中に何がついてきていることを。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ