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杞憂と討伐隊

ゴブリン、オーク、オーガの危険性を追記しました。

「オーガですか?」


 マジ・・・?


「はい!少し前に冒険者の一パーティーが帰って来てオーガを中層域で見たと!それも武器持ちです!」


 ヤベェ・・・


 オーガの資料も見た。オーガの体長は二メートルを優に超える。個体によっては二メーター五十すら超えかねない。筋肉の塊で身体能力は見た目通りの高さとあった。


 拳の一振りで細い木なら一発で折るし、蹴りなら岩を砕けるのだ。


 皮膚は硬く分厚いが普通の刃物でもなんとか傷つけることは可能ではある。が、一つ問題がある。


 再生能力だ。


 資料にはオーガやトロールには再生能力があると書いてあった。切り傷を付けようが穴が開こうが、すぐに塞がってしまうのだ。心臓に剣を刺しても殺せるか微妙らしい・・・、確実に殺したければ頭を砕くか、首を刎ねる必要がある。


 身体能力と再生能力のせいで武器持ちのオークが五匹いても負けるだろうと書いてあった。


 危険性で言えば、百人規模の村でゴブリンの中に統率者がいれば百体で半壊以上、オークが十体で全壊しかねない危険度がある。


 オーガなら小さな街を半壊させた事例がある。討伐推奨がされるのは銀級からだ。


 冒険者にとっては厄介極まりない相手だ。そして・・・そのオーガが武器持ちだ。オーガが武器を持つことは滅多にない。


「どんな武器を?」


「大剣だそうです」


 うわー。資料で読んだ情報通りなら、大剣の刃筋を立てなくても振り回すだけで死ねそうだ。それに、この冒険者達の騒つき具合だと・・・


「倒せる冒険者は?」


「今、この街にいる銀級以上の冒険者に召集をかけています。冒険者ギルドはこのオーガに賞金を懸けました。討伐隊を結成し、あと二時間後には出発します」


 あ、倒せる冒険者いるのね。じゃあ心配しなくていいや。今は街にいるし、今日はのんびりしよう。


 この世界だが時間単位は元の世界と同じだ。小型の時計もあるが、これはかなり高い。最悪、金貨が飛ぶ。


「オーガの討伐報酬は?」


「金貨五枚です。討伐時の人数で山分けします。参加した冒険者は、危険手当で大銀貨二枚を保証されます」


「おー、凄いですね」


 わあ、すごい。一人で討伐したら宿代一年は余裕だ。


 さらにオーガの素材は金になる。オーガの血は中級ポーションや色々な機能に作用する薬になるし、心臓は上級ポーションの材料になる。皮は防具に、背骨や腱を使えば良い弓になるのだ。倒せれば一財産である。倒せればだが・・・


「それと依頼の報告をしたいのですが」


 バックから冒険者証とバイズ草の実、ゴブリンの耳、オークの耳、魔石を入れてある袋を取り出しテーブルに置く。


「あっ!そうですね、オークを倒したんですか?」


 オークの耳と魔石を確認される。


「はい」


「少々お待ちください。バイズの実も確認しました。依頼は完了です」


 報酬と冒険者証を受け取る。今までの報酬で宿代十日分以上になった。少しのんびりできる。ん?カードの色が変わっている。赤に近い色だ。


「おめでとうございます。ペストさんは銅級冒険者に昇格しました」


「あれ?もうですか?」


「はい。銅級になるのはそこまで難しくないです。これからの活躍に期待しています!」


「ありがとうございます」


 評価点がどの程度かは分からないがこれで銅級になった。

 これから昼食を食べて鍛冶屋にでも行こうかな?


ーーーーー


 あれから『竜の眠り亭」で昼食を食べた。ここは別料金で昼食を食べることができるのだ。お弁当も作ってくれることを今知った。冒険者の為にお弁当を作ってるそうだ。やっぱり良い宿だ。


 昼食は柔らかいパンと肉と野菜のスープだった。美味かった。


 食べ終えて一旦部屋に戻り、土魔法を使う。収納から取り出した石にだ。どれもゴツゴツしているから丸くして、密度を上げようとしてみる。石がくっついて形が変わっていくのが面白い。


 魔力を八割位使って五つできた。手にあった大きさにして引っかかりを作った。丸石は重みがあるが、この身体なら問題ない。ゴブリンで試し投げしよう。


 宿を出てガウスさんの鍛冶屋に向かう。


ーーーーー


カランカラン


「はーい」


 足音が聞こえる。ディントさんのだ。カウンターで待つ。


「あっペスト君」

「どうもこんにちは」


 ディントさんが出てくる。


「オークでも切ったかい?」

「いえ、それはまだです。ただ、武器の買取と剣鉈を見て欲しくてここに来ました」


 剣鉈とオークの剣、ゴブリンの短剣とナイフを置いていく。

それをディントさんが見ていく。


「長剣持ちのゴブリンかー珍しいね」

「そっちはオークのです」


「えっ?オーク?君の剣か棍棒で倒してないの?」

「はい。投石で殺しました」

「・・・投石で?」

「投石で」


 そこまでおかしくはないと思う。多分・・・

 

「・・まあ、それよりも買取だね。剣もあるし数も多いから銀貨二枚と大銅貨でどうかな?」

「ではそれでお願いします」


 買取分を渡されて財布に入れる。


「剣鉈は・・・うん、研ごうか。砥石と油も売るよ。今なら時間も取れるし手入れの仕方も教えられるよ。やる?」

「お願いします」

「よし!分かった!」


ーーーーー


 ディントさんにお礼を言って鍛冶屋を出る。


 簡単な手入れの仕方を教わった。刃に沿って砥石を当てていくらか研ぐ。その後、薄く油を塗る。それだけだ。


 飽くまで斬れ味を保つ程度のものだ。刃こぼれや刃の欠け、曲がりは防げない。それらは鍛冶屋で修理する必要がある。


 森に行く気はなく。やることがないと思ったが、オーガを討伐する冒険者達が気になったのでギルドに見に行く。


 冒険者ギルドに入ると席にいる冒険者達が一方向を見ている。受付前にいる彼らが討伐隊だと思うので見てみる。


 八人だ。見覚えのない八人が冒険者達の方に向いて立っている。人間の男が四人。獣人が男女一人ずつ。ドワーフの男が一人、エルフの女性が一人いた。エルフは初めてみる。金髪ロング細顔の美人な女性だ。


 エルフ族の種族概要だが、魔法の素養、魔力量ともに高めで回復も早い。細身で美形な種族だ。森に住むものが多く、森の種族と言われている。身軽で弓を扱うことが得意らしい。エルフは長命で四百年以上生きることができる。


 あっ、彼らがこっち見た。ガン見だ。いやこっち見ないでよ。そのパターンは・・・


 彼らを見ていた冒険者達が視線に気づいてこっちを見てくる。


 いや、こっち見んな。彼らが主役だろ。気まずくなるから彼らを見てあげて!


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