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昼休み

 水城真の一人称を僕からボクに変更しました。

 藍野創也と区別するためです。

  ふ~。

 やっと昼休みだよ。

 授業中も休み時間中もいろんな視線が突き刺さってくるし、桜ちゃんはしょぼんとしてるし、しんどかった。

 でもこの昼休みはイベントがある。

 だから素早くお手洗いいって尾行の準備をしなくちゃ。

 さーっと移動して個室に入る。

 眼鏡を外して髪をポニーテールにする。

 あーっと、ピン忘れちゃったな。

 んーまぁいっか。前髪長い人そこそこいたし。

 

 「ん、準備OKかな。」


 ...はっ!ここで問題発生!

 ここから出たら私とポニーテールの少女が同一人物ってばれるじゃん。

 仕方ない、窓から出よう。

 幸いここは二階。しかもすぐ近くに大きな木がある。

 簡単に中庭に降りれそうだ。

 窓から下を見る。うん、まだ誰もいないね。

 窓枠に足をかけて跳ぶ。木の枝をつかんで勢いを殺してからの着地!

 百点満点だね。

 そーいえば、今まで他より少し運動ができる程度に思ってたんだけど、前世を思い出してみるとこの身体能力ってちょっと異常だな。

 ゲーム世界の補正でもかかってるのかな?

 ま、いっか。悪いことないし、むしろ良いことだもんね。

 さぁて、イベントのある、食堂にいこーっと!

 

  食堂で桜ちゃんはこの学校のイケメン集団こと生徒会に出会うんだ。

 チャラ男のくせに生徒会書記の白川先輩によって桜ちゃんの情報が生徒会に流れたことが原因でね。

 よくよく考えてみると変な話かもしれないけど、ゲームだし、そゆうものなのさ。

 お、桜ちゃん発見ー!尾行開始!

 あぁ、まだしょんぼりしてるよー。

 でも、もうすぐで食堂だし、きっと元気になってくれるよね。

 ふぅ、やっと食堂に着いたよ。この学校広すぎな気がするよ。

 桜ちゃんは大好きな和食定食を、私は大好きなオムライスとワッフルを頼んだ。ふわふわは最強である。

 桜ちゃんとテーブルを一つ挟んで斜め後ろに座る。いい場所をとれたぞ。

 生徒会はまだっぽいから食べてよっと。

 うーん!おいしー!

 夢中になってパクパクと食べていたら、なんか周りがざわざわしてる。主に男子が。

 あー、桜ちゃんがいるからか。美少女だもんね、その気持ちわかるよー。

 にしても、生徒会遅いな。

 ゲームではすぐなのに、これが現実との差か。

 ワッフルも食べちゃお。

 これも最高!

 

 「ふぅ、おいしかった~。」


 今の私は満面の笑みを浮かべていることだろう。

 桜ちゃんも食べ終わって、スマホいじっちゃてる。

 まだかなー。お皿かたずけよ。


 「おばちゃん、おいしかった。ごちそうさま!」


 さーて、早く席に...ん?

 急に騒がしく...って、来た?!

 生徒会だ!

 大急ぎで席に着く。スマホを見る振りをして桜ちゃんの方を盗み見る。


 「桜ちゃん!」


 「あ、やっと来たんですか白川先輩。」


 生徒会が接近!

 でもやっぱり桜ちゃんと白川先輩が仲良くなってる気がする。気のせい...だよね?

 

 「で、その後ろの人たち誰ですか?聞いてないと思うのですけど。」


 「あぁ、こいつら?生徒会だよ。捜すの手伝ってくれるんだー。」


 「え、そうなんですか。ありがとうございます。」


 えっと、捜すって言った?


 「それでさー、結果なんだけど、全くわからなかったんだよねー。」


 「全く?」


 「全く。全校生徒に、一応卒業生も写真出して捜したんだけど、それらしい子は見あたらなかったよ。」


 「ポニーテールとは限りませんよ。」


 「わかってるよ。鏡越しとはいえ、顔だって少し見たしね。」


 わー!やっぱり私だー!

 変装がうまく働いてて、ばれてはないみたいだけど。

 まぁ、何とかなるよね?


 「はぁ、仕方ないですよね。ありがとうございました。」


 「これからも頑張るよー。」


 諦めてもらってもいいんだけど。


 「はい。そちらのみなさんも、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。」


 「あ、あぁ。えっと...」


 「あ!自己紹介まだでしたね。白川先輩からある程度聞いてると思いますが、桃井桜っていいます。一年です。よろしくお願いします!」


 これは、ゲームでもあった自己紹介イベントだ。

 ここで生徒会たちはかわいくってイケメンにも媚びない、すてきな桜ちゃんに惹かれはじめるんだよね。

 

 「俺は生徒会長の黒木春人(クロキハルト)だ。三年だ。よろしく。」


 キャー!黒木生徒会長登場っ!

 大人っぽいけど実はわがままで自己中なギャップのすてきな人です!


 「僕は藍野創也(アイノソウヤ)です。三年で副会長をしています。よろしくお願いします。」


 あー、一番苦手な人だ。

 優しそうだけど、実はかなりのドSで、結構人気キャラだったけど、腹黒いところが私は好きじゃなかった。

 なんでだっけ?なんか、嫌いな人に似てた気がする。

 あいつ見てると胃が痛い。

 そして、前世を思い出そうとすると頭が痛い。

 もー最悪っ!だいっ嫌いだ!

 でも、変だな。あいつの名前、青野創也(アオノソウヤ)だったと思うんだけど。

 藍野ってどっかで聞いた気が...。


 「あ、あの、藍野ってもしかして、先生とお知り合いだったりしますか?」


 あ、そうだ!ナイス、桜ちゃん。

 先生だよ先生。私のクラスの担任の!


 「はい。聡先生は僕の叔父です。」


 マジかっ!そんなの知らないよ、なんで?

 ゲームとそっくり同じではないってことなのかな。


 「やっぱり!私のクラスの担任の先生なんです。」


 「そうですか。叔父をよろしくお願いします。」


 「いえ、こちらこそ。」


 桜ちゃーん!そんなやつと話さなくっていいよー!


 「おーい、次の自己紹介していい?オレは緑川涼(ミドリカワリョウ)。会計で二年ね。よろしく。」


 おぉ!さすが緑川先輩だ!

 ゲームでも空気の読める優しい人だったもんね。大好きだったなぁ。

 

 「えっと、ボクは水城真(ミズキマコト)です。二年です。えっと、庶務です。よろしくお願いします。」


 あ、水城君!先輩だけど年下みたいにかわいくて、つい君付けで呼んじゃうんだよね。

 これで全員か。

 生徒会は全員主要キャラだからね。

 ほかにも何人かいるけど、やっぱり中心は生徒会だと思うよ。


 「みなさん、よろしくお願いします!一緒に頑張って捜しましょう!」


 あ、そういえばこの人たちの目的は私捜しだったな。

 もうすぐ昼休み終わるし、ばれる前に逃げようかな。

   ガタッ!


 「ぇ」


 そっと席を立ったとき、私が立ったことで必然的に後ろに下がったいすに誰かがぶつかった。


 「あ、ごめん。」


 その誰かが謝ってくれている。

 でもそれどころじゃない。

 中腰になった私と、音に反応してこっちを見た白川先輩と目があってしまった。


 「いたーー!!」


 やばーい!早く逃げなきゃ!

 

 「見つけた!あの子だ!捕まえて!」


 「本当ですか?!あのポニーテールの子ですか?!」


 「うん!そうだよ。」


 うわー!人が多くて逃げにくい!

 くっ!仕方ない。


 「な、なに?!」


 近くのあいていた机に足をかけて、私は跳んだ。

 人の波を飛び越える。

 着地地点は食堂のドアの前!


 「危ないよー!どいてー!」


 叫んで場所を作ってもらう。

   タトンッ

 よし!成功!!

 唖然とする彼らを置いて、私は食堂を後にした。

 ありがとうございました。

 ペースが遅くなってしまうかもしれませんが、頑張りますので

 これからもよろしくお願いします。

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