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☆爆誕☆お兄ちゃん☆

タイトルで遊びたくなる病気です

いきなり現れた金森先輩に衝撃を受ける。

え、何この人なんでいきなり来たの求めてないんだけど。

やっと会えたなとか言われましても私としてはいきなりもいきなりビックリドッキリなんですけど?


「あ、あの…なんですか?なんでここにいるんですか?何しに来たんですか?今私あなたの相手してあげれるほど暇じゃないんですけど」


「久しぶりに会ったってのにまた随分な言い草じゃねぇかよおい」


「久しぶりも何もそんな頻繁に会う間柄じゃないじゃないですか、むしろなんで私に関わってくるんですか、暇なんですか?」


てゆうか早く手を離して欲しい。

私は力じゃ男の人には勝てない。もしかしたらハイスペックだし桜ちゃんにだって負けるくらい力はない。

逃げられないっていう状況がじわじわと恐怖を運んでくる。


「お前……まぁいいか。そんなことより、俺はお前に話があって来てんだよ。ちょっと付き合えや」


「…だから、私は暇じゃないんですってば。だいたい私みたいな地味なやつに、何の用だって言うんですか」


話を聞いてないのかこの人は。

だいたいほんとになんで私に用なんてあるのよ、もう彼女のふりも要らないでしょう?


「…ここで話していいのか?」


「は……?」


意味のわからないことを言われた。

なに?何を話そうとしてるの?


「うわっ」


さらに引っ張られて先輩との距離が近くなるそして先輩は耳元でぼそっと呟いた。

私の胃を凍らせるような一言を。


「その地味な私って、作ってんだろ?」


まるで獲物を追い詰めることに対する愉悦のようなもののこもった声、視線。

だめだ、これはだめだ、怖い。

体が固まる。世界が歪む。過去の幻影に襲われる。

足元がおぼつかない、まるで地面がスポンジになったみたい。

誰も認識できない、今の私が認識できるものは恐怖だけ。

真っ暗な世界に沈みそうになった時だった。


「おい!大丈夫か?!沙夜!!」


温かい声がした。私はこの温かさを知っている。

そうだ…確かあの時感じた、思った、この温かさは確か…そう…


「お兄ちゃん……」


私を傷つけない、お兄ちゃん。

そう思った瞬間パッと意識が浮上する。

いつの間にか立っていられなくなっていたらしい体は誰かに受け止められていた。

覚えのある腕の中から恐る恐る顔を上げると、私を守ると言ってくれた人がそこにいた。


「………」


なんだか微妙な顔をしている。

どうしてそんな顔してるの?

まだ少しぼんやりとした頭で考えるけれど上手く働いてないのか原因が思いつかない。


「なんでそんな顔してるの?お兄ちゃん」


ますますへんてこりんな表情を浮かべている。

もしかして何かあったのかな?


「ねぇ、どうしたの?」


何も答えない様子に不安になって体を起こす。

熱を測ろうと手を伸ばそうとした時、横からその手をつかまれた。


「か、神月さんこそどうしたの?大丈夫?」


とっても可愛い可愛い子、私、この子もよく知ってる。

だって、いつも一緒にいたんだもん。

でもおかしいな、なんでそんな名前で呼ぶの?

違うよ、私の名前…私の、名前は……ううん、違わない、神月だ。

あれっ?私、今何を考えてた?

だんだん頭もスッキリとしてくる。

そして正しく自分の状況を理解し始めた。

私が今いるのおそらく受け止めてくれたのであろうバーミリオン君の腕の中である。

さっき起き上がろうとしたので完璧によりかかってはいないけれど依然としてすっぽりと収まっている。

さすが私!コンパクト!なんて自虐に走りたくなってくる。

だって、私、さっき、変なことを口走った。

バーミリオン君を、お兄ちゃんと呼んでしまった…!

先生をお母さんって呼ぶより恥ずかしい…!

そりゃあ変な顔もされるわけですね!!


「あ、あの…ごめんなさい…!」


穴があったら埋まりたいとはまさにこの事だよ!!

ショックで上手く力が入らないけれどいつまでもこの体勢でいるのは耐えられなくてフラフラとした足で立ち上がろうとした。

しかしそれは何故かバーミリオン君によって阻まれてしまう。


「え、いや、あの、私立てるから…」


「そんなフラフラしてるくせに何言ってる。体調が良くなってないのに学校に来たんだな…」


うぅ…なんか叱られてる…?

いやでも体調は別に元々悪いわけじゃ…


「沙夜、無理はするな、休め。心配になるだろ」


「…はい」


か、母さんみたいに私を気遣う目で叱らないで…!

逆らえないじゃないか…!


「あのー…その、さっき、のあれは…その」


「……気にするな」


お兄ちゃん呼びはスルーしてくれるようだ。良かった!


「そういえば、名前…」


今までずっとお前だったのに、沙夜って呼ばれた気がする。


「あぁ…あーゆー場合は名前の方がいいと思って。史也がそう呼んでいたしいいと思ったんだが…ダメだったか?」


「ううん、別にいい。ありがとう、また助けられた」


「いや…前のは俺のせいだし…」


え、そんなふうに思ってたの?

別にバーミリオン君に責任は無いのないのになぁ。


「………ところで、いつまでその格好でいるわけ?」


不意に上から声をかけられた。

そういえば…確かに私の今の体勢は…


「あああごごごごめん!すぐのくね!」


「いや待て!だから体調悪いくせにすぐ動くな!」


しかしまたしてもバーミリオン君に邪魔される。

心配はありがたいけど今の体勢は宜しくないのよ!

自分だけじゃなくて周りをよく見たらみんな驚いちゃってるじゃん!

膝を着いて私の手を優しく握ってくれている桜ちゃん。相変わらずの天使だよね。

何故か手を虚空にさ迷わせている金森先輩。なんだかすごく驚いてるみたい。

そして、声をかけてくれた、紫藤くん。な、なんだか怒ってる…?

少し残っていた恐怖がじわっと湧いてきて知らずバーミリオン君の腕を掴んでいた。

すると頭にポンと手が置かれた。


「大丈夫だから、そんなに不安がるな」


「…うん」


あ、安心感がすごい。

っていうか、なんでこんな状況になってるんだろう。いや、私がまた倒れかけたのはわかってるんだけど…何でここにバーミリオン君がいるの?

そもそもなぜこんなに優しくしてもらえているんだろうか。ついこの間までとてつもなく敵視されていたのに。

やっぱり昨日倒れたから?それにしたってこんな変わる?もしかしてあれかな、いつの間にか桜ちゃんのこと好きになっててアピールためとか?!

いやいやさすがに現実味がなさすぎる。


「えーーっと…」


いくら考えてもわかる気がしない。

こうなったら直接聞くのが一番手っ取り早いのよ!


「なんでそんなに優しいんですか…?」


「へ?なんでも何も、病人に優しくしない道理はないだろ。それに、俺は男だ。おまえはすぐ倒れちまうようなか弱い女子なんだ。守るのが当たり前だろう」


そんな当たり前知らないよ。

だって私はモブなんだよ?ヒロインならわかるけど、なんで私が。


「その当たり前、初めて聞きました」


「へー、お国柄ってやつかね。とにかく俺にとってのあたりまえはこれなんだ。だからおとなしく守られてろ」


ひぇぇ、むずがゆい。

そんなセリフ初めて言われたよ!このイケメンめ!

初めてもしれない。この世界のイケメンが残念じゃないパターンは初めてな気がする!

まさかの王道イケメンはバーミリオン君だったなんて!

あ、私もうだいぶ落ち着いてる。

きっともう大丈夫だ。


「ありがとう、バーミリオン君。おかげでだいぶ落ち着きました。もう大丈夫です、立てます。」


「ん、顔色もだいぶ良くなってるな。」


今度は落ち着いて伝えたからかバーミリオン君も納得してくれた。

ゆっくりと立ち上がってめまいもないことを確認する。

まぁこれって体に不調があるわけじゃないからね、これからが不安ではあるけれど。


「本当にありがとうございました。ご迷惑をおかけしてしまいごめんなさい」


「迷惑とかじゃないから気にすんな。それよりも、何で敬語なんだ?」


え?あ、そっか私家であったとき思いっきりためで話してたっけ。

昨日はとか余計なこと言われる前にごまかさなきゃ!素がばれるのはよろしくない!


「あ、えと、敬語って少し癖みたいなものなんだ!学校だとためで話すことのほうが少ないし気が動転してたからなのだからあんまり気にしないで!」


「ふーん、そーゆーもんか」


そうそうそーゆーもん!

あぁこれ一度バーミリオン君に家のこと内緒にしてもらえるようにお願いしなきゃ…

いいタイミングとかあるかな…

いや今はそれどころじゃないんだった。

だって私は学校の廊下でやらかしたのだ。当然この場にいる面々のこともあって大注目の的である。

もう一度しっかりと状況を確認する。

私の目の前には何やらスマホをいじっているバーミリオン君。

その隣には何か考え込んでいる紫藤君。

そして左のほうでいつの間にかさまよわせていた手はおろしたようだけどいまだ呆然としている金森先輩。

右目を向けるとこれまたあっけにとられている様子の桜ちゃん。

桜ちゃんのすぐ後ろに騒ぎを聞きつけて駆け寄ってきてくれたのであろう琉理ちゃんがいた。

もちろんこのはではでしい一行はそこらじゅうの生徒の視線を集めている。

一番つらいのはその中心が私であるということだ。しかもなかなかにやらかしている。

いくら頭が回らなかったからって私のバカ!

目立たずにいようって決めたのに!初日から大失敗じゃないか!

これも全部金森先輩のせいだ!

どうやってこの場を納めたらいいんだろう。いつまでもこうしているわけにもいかないのに!


「おい沙夜、LINE出せ、交換するぞ」


「え?」


今なんて?LINE交換?かつて今までここまで直球に交換しようと言われたことはあっただろうか。

いやいやそもそも


「なんで…?」


今LINEを交換するような流れだったっけ?


「何かあったときにすぐ連絡が取れるようになるためだ。どっかで体調が悪くなった時に困るだろう」


あ、え、そこまで面倒を見てくれるおつもりで?!

でもこれ別にどこかで急に倒れるようなものじゃないんだけどな。でもそんなの説明できないし…

でもこれ以上彼らと関わるのはちょっと…!


「いやその、たぶん大丈夫だと思うから、そこまでしてもらうのは申し訳ないし、さ」


そう言ってバーミリオン君の顔を恐る恐る見上げる。

うぅぅ眉間にしわが寄っているー!

恐怖とかそーゆーのはないんだけどなんだか心もとなくなるというか……もしかして私、嫌われるのを恐れてる?

まるで悪いことをしてしまったのがお母さんにばれたときみたいな気持ちだわ。

えぇぇ何それだめだよ私にそんな資格ないんだから!


「はぁ…」


た、ため息!ため息つかれた!

でもこれが正当な扱いだもんね、よーしどんとこい、別に平気だし!


「あのな、沙夜」


「は、はい」


「そんなこと考えなくていい。たぶん大丈夫とか、そんな信憑性のない大丈夫は初めて言われたぞ。申し訳ないとか思う必要もない。これは俺が望んでしていることだから、気にしなくていいんだ。どうしても気になるなら、何か別のことで返してくれたらいい」


…なにそれ。

何でそんな反論の余地のないようなこと言うの?何でモブにそんなに優しくするの?

私目立ちたくないのに、目立つべき人間じゃないのに。

でも、その優しさをうれしいと思って、ほっとした自分が一番なにそれだ。

交換するだけなら平気かな、本当に体調が原因じゃないわけだし、連絡することもほとんどないもんね。


「うん、わかった。ありがとう。…ほんとに、ありがとう。」


「あぁ、そうやってお礼を言ってくれるほうがよっぽどいい」


わ、笑った!

全然違う顔なのに、すごくお母さんに似てる気がする。

だからお兄ちゃんなんて呼んじゃったんだ…こーゆーのふつうはお母さんと間違える気はするけど。

昨日もしお兄ちゃんがいたらこんな感じかななんて思っちゃったからかな。


「よし、交換できたな。何かあったら連絡しろよ?お兄ちゃんと、約束だからな」


スマホを見ていたらそんな言葉が投げかけられた。

今度はいたずら気な笑顔だった。むしろ笑顔とかって表現じゃなくてこれはニヤリって感じだ!


「か、からかわないでよバーミリオン君!」


「いやだってまさかお兄ちゃんって呼ばれるなんてなー」


そういって肩を震わせている。


「わ、笑うなー!」


「すまんすまん……ふ、ははっ!」


「わああひどい!」


スルーしてくれたと思ったのに!

軽くたたいてやろうと思ってあげた手を横からつかまれた。


「ねぇまって、これどーゆー状況なの」


「紫藤く…あ」


私、またやった。

だめだ!自分をコントロールできてない!

どうしようどうしようどうしよう!!!

みんな驚いてる、きっとまた敵を増やした!

私の精神が不安定すぎるんだ、だめだよ私。私は強くないとだめなんだから!

考えろ、私は地味子。私はどうするのが正しい?


「…ごめんなさい、体調がすぐれなくて気がふれていたみたいです。バーミリオン君とは昨日プリントを届けていただいたときに少し仲良くなったんです。危ないところを助けていただいたので。もう大丈夫かと思っていたんですが…朝から動き回るのはよくなかったみたいですね。今日は自分の席でおとなしくしていることにします」


周りがいつもの私に少し安堵しているのが分かる。

だってざわめきが少なくなったもの。

そうよ、私はモブなんだから、これが当たり前なの。


「桃井さん、話はまた今度でいいかしら?」


「え、うん」


「ありがとう」


あぁやっぱり桜ちゃんはかわいい。


「金森先輩、何の用事化は存じ上げませんがそちらもまた今度でいいですよね」


「あ、あぁ」


金森先輩はいまだボケっとしながらも返事を返してくれた。

正直言って話したくないけど話さないわけにもいかない。

私が思っているより周りは正解に近づいてしまっている気がする。これも私がまだ弱いせいだ。

なにごとも用意周到に、警戒を怠らないようにしていかないとダメなんだ。


「琉理ちゃん、今日はできる限りそばにいてもらってもいい?」


「あ、当たり前だよ!沙夜を守るのは私なんだから!」


やっぱり琉理ちゃんは優しい。

これでひとまず今日のところは桜ちゃんと二人きりで話されることはないわ。

近くにいればどうにかできる。


「もうすぐ先生もいらっしゃいますね、皆さんもご自分のクラスに戻られるほうがよいでしょう。ご心配をおかけしました。それでは」


誰にも余計な一言を挟ませずその場を立ち去る。

人の記憶って案外適当だからね。

ほころびを見せなければ今日のこともいつかは風化する。

さてさて、事態は思ったよりも深刻です(深刻にしたともいうけどそれはもう起こったことだから!考えるだけ無駄だから!)。

対策を考えなきゃ。収まるまで耐えるなんてのじゃ遅すぎる。

原因もそれによっておこることもはっきりしてる。

ならどうにかする方法だって見つかるはず!前世に振り回されるなんてばからしいもん!

なぜなら私はモブ!そーゆー設定は専門外ですから!

ありがとうございました!

最近友人から脳死状態をいーぶいという、ってゆう有益な情報をいただきました。(何でいーぶいなんですかね?私はポケ〇ンしか出てこないんですが)

何が言いたいのかといいますと、作者は今いーぶいです。脊髄反射で書いています。

色々詰め込んだらぐちゃぐちゃになりました。展開も予想と違います。

何でこうなったんでしょうか。割と頻繁に起こる現象です。

まぁちょっと沙夜ちゃんのいろんなものが垣間見えたりバーミリオン君がお兄ちゃんになったりこれからの展開を動かすためのあれやそれの回でした。

何か気になることや気に食わないことがあったら気軽に教えてください。

確かにそうだわって思ったらほぼ全文書き直すことになったとしても書き直します。

一応押さえたい所は抑えて書いてる感じですからね。

こんないろいろとやばい作品に付き合ってくださる読者の皆様ありがとうございます。

皆様のおかげで作者は何とかやっています。

ですが次の回はちょっと疲れた作者がとちくるって番外編的にギャグ回書き出したりするかもしれません。

どうかご了承ください。

いつもありがとうございます。これからも頑張りますので、宜しくお願い致します!

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