休日にイケメン様はいらない3〜沙夜side〜
お久しぶりです。
遅くなってしまい申し訳有りません。
はぁ…。
どうしてこんな目に遭わなきゃ行けないんだろ。
なんで私の隣ではイケメン様が引きつった笑いを浮かべているのかな。
なんでその変なイケメン様の向こうからこんなにも殺気をあびせられているのかな。
神様、私、なにか悪いことしましたか?
…えぇ、わかってます。
ストーカーしてましたよ?
でも、私がストーカーをしたくなるような世界に転生させたのは神様じゃないですか。
いや、ほんとにそうなのか知らないけどね。
まぁ今の私はそんな訳の分からん現実逃避の一つや二つはしたい気分ってことなのです。
金森先輩がひきつった笑いを浮かべている理由はほんとにわかんないけど。
人をこんなことに付き合わせといて、失礼な人だなぁ。
「さ、サヤカ。」
「なに?勇先輩。」
だから何故そこで詰まっちゃうのかな。
これじゃあ私がすっごく怖い彼女みたいじゃん!
「ちょっといいか?」
「え、うん。」
「石原、ちょっと待っててくれ。その程度の分別くらいあるだろ?」
お、上手い。
「えぇー!…はやくしてよ!」
石原さんを一時的に退けてまでどうしたんだろ。
金森先輩に手を引かれて少し離れた上で耳に口を寄せてくる先輩に、一体何を言われるのかとドキドキする。
「勇先輩?」
「サヤカ、これからどこに行けばいいんだ?」
「は?」
え、何?
決めてないの?
じゃあ行くかなんて言って歩き出すからどこかいい場所でもあるのかとついてきてたのに、全くの無計画だったの?
「何も考えずに歩いてたんですか…?」
「なんか、テキトーにどうにかなるかと思って。」
「なるわけないじゃん!」
「す、すまん」
「馬鹿なの?アホなの?」
「悪かったって…」
「考え無しにも程があるよ!」
「し、仕方ねーだろ?!デートなんてしたことないんだからよ!!」
「へ?」
今なんて?
デートなんてしたことない?
こんなイケメンなのに?
こんな見た目なのに?
「うっそぉ…」
「なんだよその反応は!!」
「え、だって、えぇー」
このイケメン様は本当に設定盛りだくさんだな!
キャラ詰め込みすぎでしょ!
「お前はどうなんだよ!」
「いや、あるはずないじゃん。私みたいなモブ女がデートなんてしたことあるはずないじゃん。」
何を当たり前のことを聞いてるのさ。
「は…?モブ…?…あーまぁいい。でも、それならお前も人の事いえねーだろ!」
「は?イケメン様と一緒にしないでよ。」
まず基本スペックが別物なんだから。
「イケメン様…?え、それ俺の事か?」
はぁあ?
さっきからなんなんだこの人。
「先輩以外誰がいるって言うの?いい加減にしてよ、石原さんがイライラしだしてるじゃん。」
とばっちりを食うのは私なんだぞ。
「え、あ、あぁ…」
ん?
「何をモゴモゴ言ってるのさ!それよりもどこいくか早く決めないといけないんでしょ?」
「そ、そうだな。どこがいいとこあるか?」
「うーん…公園?」
これなら石原さんみたいな人なら途中で疲れて帰ってくれるかもしれない。
「公園?あの少し広いとこか?」
「多分そこであってるよ。ちょっとアスレチックとかあるとこあったよね?」
「あるにはあるが、お前そこで大丈夫か?」
「え?…あー」
そっか、私運動できない子設定だった。
んーでも、先輩だし平気な気がする。
体育被ることなんてないし、第一今日のこれが終わったらほぼ関わることもないし、今日のことは秘密なわけだから先輩が誰かに言う心配もない。
先輩にそんな話をする友だちがいるとも思えないし!
「うん、大丈夫だよ!心配しないで!」
「なんかその笑顔ムカつく気がするんだが…」
「気のせいだよ。」
怖っ!
なにその勘野生の動物?
さっさと移動しよう、勘づかれる前に!
「それよりも、ほら、行こーよ。石原さんが怖いし、ね!」
「…そうだな。」
まだ釈然としない顔をしている先輩を押し切って移動を始める。
ふぅ、なんとかなって良かったぁ!
「は?ここでデート?」
「あ、あぁ。」
公園に着いた私たちに呆然とした顔で聞いてくる石原さん。
私の予想通りになってくれるかな!
「ふーん、あんた運動できんの?」
「えっと、一応。勇先輩には叶わないけど。」
ね?
…と視線で牽制を含めて軽いハートでもつきそうな感じで軽く金森先輩に微笑みかけながら言ってみる。
なんか思ったより気持ち悪い出来になった気がする。
やっぱりこーゆーのは桜ちゃんみたいな美少女だからできることなんだな!
私みたいなモブがやってもイタイだけだわー。
「は、はは、まぁ俺と比べたらなぁ。」
ツイとさりげなく視線を外しながら答える先輩にやっぱりなーと思う。
気持ち悪いもの見せてすみませんねー。
「石原さんは?こーゆーの好き?」
さーて、どんな反応してくれるのかな?
嫌だったら帰ってくれていいんだよ?
「まーね。」
え?!
「そ、そっかぁー。」
先輩の服の裾を引っ張って合図を送る。
ちょっと、ちょっと先輩?いいかな?
「石原、待っててくれ。」
気づいてくれたらしい。
ちょっと石原さんから距離を置いてまたコソコソと話す。
「え、あの人まさかの運動する系の人なの?」
「あれ、言ってなかったか?あいつバスケ部なんだ。」
「聞いてないよ!聞いてたらこんなとこ選ばないよ!もっと早く帰ってくれそうなとこ選ぶよ!もっと早く言ってよぉー!!」
まぁ見た目やらなんやらで勝手に判断した私も悪いけど!
「す、すまん。もしかしてそれを当てにしてたからここに来たのか?」
「まぁ一応ね。デートスポットなんて知らないのは確かだけど。」
「そ、そーなのか。…大丈夫か?」
「ま、それなら仕方ないから諦めてくれるまで恋人ごっこ続けるしかないね。」
あ、またイライラしだしてる!
さっきよりも早いなぁ。
「いや、そうじゃなくてー」
「大丈夫だから!早く行かないと、またイライラしてるよ。行こ!」
何やら言い募る先輩の言葉を遮って手を引っ張る。
…公園とか久しぶりだぁ。
普段運動できないフリしてるしこんな見た目だから勘違いされやすいけど、私は決して体を動かすのが嫌いじゃない。
むしろ好き。
だから若干テンションが上がっているのだ。
気をつけなきゃなー。
でも、せっかくの休日潰されてるんだし、ちょっとくらい楽しんだっていいよね?
「石原さん、勇先輩から聞きました。バスケ部なんですよね?なら、一緒にアスレチックしませんか?」
ついでに、こんなめんどくさい事態を招いてくださった彼女にいじわるしちゃおーっと。
「別にいいけど。」
やだなー、石原さんってば、潰してやろうって気を隠しきれてないよ。
そーゆーのは隠す方がいいんだよ?
「はい、よろしくお願いしますね!」
ニッコリと笑って答える。
勇先輩が何故かまた引きつった笑いを浮かべていた。
ありがとうございました!
本当は2までぐらいで終わらすつもりだったんですが予想以上に長くなっております。多分4で終わらせます。金森先輩は個人的に書いてて楽しいのでつい長くなってしまいました。もう少し付き合ってください。
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誤字脱字報告ありがとうございます!
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