紫藤君新属性発覚
なんか漢字だらけのタイトルになりました。
やって来ました、放課後ー!
今日は私の秘密を握っている紫藤君に呼び出されているよ!
うわぁい、憂鬱だぁ!
「…はぁ」
うん、無駄にテンション上げても虚しいだけだわ。
なんで私がイベントに参加しなくちゃいけないのよー!
イケメンはヒロインとイチャイチャしててよ!
モブはそれを見て癒されればそれで満足なんだから!
てゆーか、紫藤君キャラ変わってない?
もしかして無邪気キャラなのはヒロインの前でだけなの?!
それはそれで素敵です。
私を巻き込んでなかったらね!
「あぁー、行く気になれないよー。」
最近そんなこんなで忙しくって構ってあげれてない琉理ちゃんが拗ねてきちゃってるしさー。
なんかどっかで爆発しそうな危うさがあって怖いんだよね…。
ちなみに今は屋上で現実逃避中である。
教室に居ると先生が絡んできたり、桜ちゃんに話しかけられたり、視線が刺さってきたりしておちおち自分の世界に入れもしないのだ。
「ちょっとくらい遅くなってもいいよね…。」
先生の手伝いがとか言っとけばいいよね。
あ、LINE交換させられたし、それで連絡しとこうかな。
よし、そうしよう!
「うんと、先生の手伝いで遅れます…っと。」
ぬお!
もう既読ついた!
早いな!
ヴーヴー
「へぁ!」
通話来たー!
これでなきゃダメなやつだよね…。
「は、はい。なんの用でしょうか。」
『いやね、なんか遅れるとか連絡来たからさ。』
ふぬあああ!
耳元で紫藤君の声が…!
ス、スピーカーにしよう。
これはやばい。
「えっと、それがなにか?」
『手伝いってさ、誰の手伝いを、どこでしてるの?』
「え、来るつもり?!」
こわ!
適当な事言って誤魔化そう。
「いや、よく知らない先生がちょっと困ってたから手伝ってる感じだから、ちょっとよく分からない。たぶんその先生の準備室だから。」
こ、これなら流石の紫藤君も来れないでしょ!
『ふーん、準備室ね。先生の手伝いなら仕方ないよねー。』
「そ、そうそう!仕方ないから-」
『ただし、本当ならね。』
「え…?」
お、おぅふ。
嫌な予感がヒシヒシとするぜ!
「ど、どうゆう-」
『俺の目には、屋上でなんか悶えてる変な子が見えるんだけど?』
「へ?!」
『どうゆうつもりなのかな?沙夜?』
「どうゆうつもりなのかな?沙夜?」
「ふなぁー!」
背後に立っていたのは紫藤君だった。
い、いつの間に?!
「な、なんで…!」
「君の教室に行こうと思ったら、屋上に行く階段に髪の長い子の後ろ姿が見えたから、もしやと思ってね。」
そんな前から?!
なんて性格の悪い…!
てゆーか、教室に来ようとするとか、何考えてんの?!
「なんか一人で百面相してたね?おもしろくって、笑いこらえるの大変だったんだよ?」
「な、な!」
うわあああ!
こ、このドS!
この人絶対ドSだ!
あの日見えた悪魔の羽は間違いじゃなかった!
「さ、最低!性格悪すぎ!」
「嘘ついて人を待たせようとした君が言えることかな、それ。」
ぬぐう。
それはそうだけど、そうだけどさぁ!
「おもしろいから見てたら、急にスマホ弄り出すからなんだろうと思ったら遅れるとか言い出すもんだからさ。」
く、くそう。
私は自分で自分の首を閉めてしまったのか…!
「で、どういうつもりなわけ?秘密ばらされたいの?」
「す、すいませんでした。やめてください。」
この悪魔ー!
桜ちゃんの前で見せる無邪気キャラが恋しいよ…。
「ま、とりあえず森に行こっか。」
「はい…。」
「俺に嘘ついた罰はどうしよっかなぁ。」
「そんなのあるの?!」
「あったりまえじゃん。」
こんなドS属性が隠れてるなんて思わなかった!
私は最もバレては行けない人にバレてしまったのではないだろうか…。
今更後悔が襲ってくるよ…。
「さーって、どうしよっかなぁ。」
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