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第16日 変わり目

作者: 夜乃 ユメ

物事には様々な変わり目があり、善悪問わずして変化は存在する。その中でも懐旧を感じ、言い知れぬ、それまで耐えたことから解放されたことに対しての祝福をするかのような変わり時というものを、日中の暑い中から日が落ちた後の急激な冷却によって空気が変化する瞬間に感じることがある。特に初夏前や初夏に入りたての梅雨明けに多く、子供の頃には漠然と過ごしていた日々が、一瞬だけ脳内に蘇る。暑いところが苦手な私も、その瞬間だけは暑い日中を耐え抜いた褒美を受け取っているようで、何やら達成感を得ることができる。私が得意ではない暑い日に好感をもてる瞬間の一つだ。


 変化する物事はこの世の中に数えきれないほどに存在するわけだが、変化していることそのものよりも、変化が今まさに起こっている瞬間には魅惑的なものが存在しているし、私はその得体のしれない魅力的塊に興味が尽きない。梅雨明けから初夏への変化途中もそうであるし、氷が水へと変化しているその一瞬一瞬にも、元あるものが無くなり、別のものが生まれるという奇妙な変化も、全て不思議で飽きさせない。


 何かが底を尽きることがあろうとも、変化をしている瞬間というのはきっといつでもどこでも起こっていて、ひょんな瞬間にそれらに気づき、見入っていくことの楽しさや、高揚はいつまでもなくしたくない感覚だなと、夏の日が落ちる度に思う。

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