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彼女の世界
「ね…眠い」
「舞華 まーた、言ってる。あんたの口癖絶対それよ。」
ぶー。うるさいなぁ。眠いものは眠い!仕方がないってものなんじゃない?
「えりのん、だってさぁ~」
「うるさい!どうせ、ろくでもない理由なんでしょ!?あんたのために割く時間は一秒たりとも今のところないわ!ってか、あんたは勉強しないわけ?」
そうなのだ。今クラスの皆は一生懸命机にかじりついて後10分もせずに始まるテストに向けている最中なんだ。
「だってさぁ~。今さら詰め込んだ知識なんて宛にならないし、付け焼き刃じゃない?」
「うっわ。腹立つ、その発言!今勉強必死子いて頑張ってる全人類に謝れ!」
「そんなこと言ってる暇あるんだったら、さっさと勉強すれば?」
「はぁ!?もういいわ。勉強する!!」
「頑張れ~」
えりのんにジト目でにらまれた気がするけど無視無視。ぼんやりと、私は窓を眺める。
あぁ、似たようなことあったなぁ。
思い出したくないことを また、思い出した。
いつになったら忘れられるんだろう?
毎日こう思う。けど、わかってる
私は彼たちを忘れられない。




