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第一幕 コーデリア

 プラチナブロンドの髪に白い肌。そして生家特有の魔力により発色される紅い瞳孔と薄桃色の虹彩を持つ娘。パメラディア伯爵家の特色を濃く現した彼女を見たものは「まさに妖精のようだ」と口々に褒め称えていた。


 彼女はコーデリア・エナ・パメラディア。

 四人兄妹のパメラディア伯爵家の末子であり、次女である。


 彼女はこの世に生を受けた時から賛美の中育てられ、いつかは年の近い王子に嫁ぐのではと囁かれていた。コーデリアがまだどんなに幼くとも、さらに本人に一切その気がなくとも、だ。


 そう、コーデリアには王子に嫁ぐ気など一切なかった。この国の貴族、それも指折りの伯爵家の女子として生まれ、それがどれほど名誉な事か教えられているにも関わらず……むしろそれが使命であるように言われているにも関わらず、だ。


 だがコーデリアには「自分は普通ではない」という自覚が有った――なぜなら”前世の記憶がある”等という時点で、自分は”普通の人間”とは程遠いのだろうから。だから常識と異なっていてもこの判断は間違っていないと確信していた。


 そう、コーデリアは前世の記憶を持っていた。


 コーデリアが前世を思い出したのは3歳の頃である。はやり病の熱にうなされ、意識が朦朧としていた時に突然『ニホンジン』であった自分の記憶が次々と浮かんできたのだ。その結果、脳が悲鳴をあげたのか十日程生死の境を彷徨う羽目になったのだが……そうして記憶を取り戻したことこそコーデリアには自分の命を救うことになったと言って良い。


 なぜなら記憶が蘇った事により、コーデリアは自分が前世でプレイしていたゲームの中に出てくる『冷徹な利己主義者、コーデリア』だと知ってしまったのだから。確かジャンルは【真の愛を求めるちょこっとシュミレーションRPG】というよくわからないものだった気がしないでもない。もっとも、あまりRPGだった記憶は無い。


 ゲームの中のコーデリアとは酷く厭味ったらしく、それでいて小物らしい人物だった。お姫様気質でプライドが高く、身分が低いものを見下し利用しようとする。そんな彼女は王子に惚れこんでおり、同じ伯爵家ながら庶子として生まれ長らく市井で暮らしていたヒロインを蔑んでいた。分かりやすい例を挙げるなら『礼儀知らずの常識知らず』と、嬉しげに罵っていたことだろうか。非常に見目麗しく小鳥と戯れる姿が似合いそうな”コーデリア”は『私のために鳴けない小鳥はいらないわ』と歪な笑顔と選ばない手段で常にヒロインを陥れようと企てていた。

 その徹底さはあまりにも細かしいことも含まれており、ゲームファンからはお嬢様ではなく『シュウトメ』もしくは『女王様』と呼ばれていた。

 当然ながら”コーデリア”は王子に選ばれることは無く、ヒロインがハッピーエンドを迎えるのが王道の流れである。もっとも、これはルートにもよるのだが、いずれにしても『コーデリア』が選ばれることは無い。

 まさに自業自得の三流悪役と言えるのだが、コーデリアはその過程で発狂し自分で自分を殺めてしまう。王子とヒロインが仲良くなっていく中で、何とか王子を振り向かせようとコーデリアが起こした事件……魔術を用いて混乱を起こし、そしてそれを鎮めることにより自分の株を上げようとした……が、きっかけだ。本編に影響したかと問われるとそうでもない事件なのだが、彼女の所業で一族にも処罰が下されたことはそれとなく本編でも触れていた。

 そのように育てた家もどうなのかというところだが、まさに迷惑極まりない娘である。


 コーデリアは愕然とした。なんという転生をしてしまったのだ、と。


 だが不幸中の幸いというのだろうか、記憶が戻ったばかりのコーデリアはまだ3歳。まだまだ純真で歪でもなく、貴族としては比較的普通のお嬢様のはずである。悪行にも覚えがない。菓子のつまみ食いだってしたことが無いくらいの「良い子」である。


 従ってこの後も人生に対し高望をせず、王子と関わらなければ最悪の未来は回避できるはずである。生き抜くためだ。将来必ず王子妃を目指すよう言われるだろうが(むしろすでにそのような空気は感じているが)、絶対にこれだけは譲れない……何があっても王子回避は厳守しなければならない事項だ。不安の種は少しでも排除する。さもなくば命が危ない。


 こうして3歳のコーデリアは熱にうなされながらも固く、固く決意した。


 だが、だ。人生を王子回避のみに捧げるなど一体何の楽しみがあるのだろう?それはあまりにもったいない人生の使い方ではないのか?コーデリアは数日ののち、その疑問にぶつかった。

 王子が別の女性と結ばれ、自分がルートを無事はずれ平穏に生きてゆく。手段を選ばねば――それはゲーム内のコーデリアのように陰湿なものでなくとも、例えば王子と会話の好みを合わせないということだけでも達成できるだろう。こちらが王族の誘いを断ることができずとも、王族がこちらの願いを却下することは難しくないだろう。王子も趣味の合わない娘をわざわざ王妃に据えようとは思わないはずだ。王家の嫁など国内外から選べるのだから。もちろん顔を合わす事はあるかもしれないが、気を使い、可能性を可能な限り接触を排除していれば問題は少ないはずだ。


 だが穏やかな生活で何も自分に残っていないのであれば、それは大きな問題である。回避に全力を注ぐにしても、余暇が全くないということは無いはずだ。人生は回避がゴールではない。回避は絶対に通らねばならない通過点にすぎないのだ。


 ならば――他に何をしよう?


 そう考えながらコーデリアはふと鏡を見、一つの答えを見つけてしまった。


(コーデリアは、可愛い。将来も美少女と言っても問題なかったはずだわ)


 3歳という年齢では愛らしくあれど美少女というには早過ぎる。けれど後々美しく育つだろうことは”コーデリア”であれば確約されるだろうし、そもそも両親が美男美女である。兄姉も揃って見目麗しいのであるから、年齢を重ねることで美しさに変化することはほぼ明らかだ。


(それなら――)


 コーデリアには是非試してみたい事が浮かび上がった。

 それは――思わず振り向きたくなるほどの美しい容姿をもつ事になった自分を磨きあげる事である。

 まるで子供らしい考え方ではないのだが、自分を磨くならば早い方が良い。思い立ったら即日行動。外見もそうだが姿勢や仕草、その他雰囲気から醸し出される美しさというものはこれから学んでいかなければならないことだ。絶対に容姿に釣り合う気品を身につける――そう決意したのだ。


 そうしてコーデリアは勤勉な幼子としての道を歩み始めた。

 だから病気にかかる前と治癒後で周囲に尋ねることや望むことに変化が生まれたわけなのだが、それも「お嬢様は利発な方」「日々成長なさっている」ということで片付き、訝しがられることは無かった。尤もコーデリアの変化に気づいたのは使用人や家庭教師であり、もともと交流の少ない家族らはコーデリアの変化に気づくこともなかったのだが。


 それでもその様子は何となく家族――家長であるパメラディア伯爵にも伝えられていたらしい。


 コーデリアが自称”令嬢修行”を初めて約一年。

 四歳になったころ、父親がいつもより強い命令でコーデリアに「お前は将来王家に嫁げるよう努めなければならない」という旨のことをハッキリと口にした。


 高位貴族の令嬢であれば、ここは父の命に従う事こそ道理だろう。

 だが、コーデリアとしてはどんなに『理想の令嬢』と離れようが、ここで首を縦に振るわけにはいかなかった。

 だから必死で父に向かって直訴した。


 率直にいうとパメラディア家は子供の戯言など相手にするような家では無い。年の離れた姉と違い、王子と同年代のコーデリアであれば将来は王子の妃、それも正妃の位を得られるのではないか、得られないはずがないと期待される程の家柄である。実際に先々代の王妃はパメラディアの出身である。


 しかし父親からその話を聞いた時にコーデリアは「いや!!」と大きく叫んだ。全く以て冗談では済まない話である。

 焦りの余り取り乱すコーデリアに世話役の侍女も慌てた。侍女の想像通り――いや、それ以上にコーデリアが反発したことに父親は激怒した。そしてコーデリアは頬をぶたれたのだが……その時にコーデリアは真っ赤な目をして言ってのけたのだ。


「コーデリアは将来お父様と結婚するのです!だから殿下に嫁ぐのは嫌です!!」


 一つだけいうと、これは決してコーデリアの本心ではなかった。いわゆる『言い訳』そのものである。


 先にも述べたとおり、コーデリアと家族の交流はあまりない。そもそも家族内での仲はあまり良いとは言えないのだ。兄妹仲はそれなりだが、それもあくまで“それなり”だ。もうすぐ嫁ぐ姉は引きこもる母の代理を務めており忙しそうであるし、兄二人はそもそもあまり家にいることがない。だからあいさつ程度はするので悪くはないが良くもない、そんな風な状況だ。だが伯爵夫妻の仲に至っては恐らく壊滅的なのだろうと想像がつく。なんせ顔を合わせている様子すらないのだから。ただしそれもコーデリアの想像である。コーデリアもまた母親の顔を見たことは数えるほどしかないし、父親にしてもこのように『話がある』時しか会わないのだから。


 だからコーデリアもそこまで父に入れ込む想いが有った訳がなく……どちらかと言えば『あまり見た事ないけど同じ家に住んでいるらしい人』というくらいの認識の人にそう伝える理由なんて、何とか場を凌ぐという為でしかなかった。だが使えるものなら何でも使う。


 後々考えれば他に良い方は有ったと思うのだが、この時は時間もなかった事もあり他に言う事が思いつかなかった。

 だが、この言葉は意外にも頑固なパメラディア伯爵には実に有効なモノとなった。


 先程までは怒気を隠していなかった伯爵が表情を失い、丸くした目で呆然とコーデリアを見ている様子は、後にも先にもその時だけだ。


「そ、そうか……」


 そう気まずそうに言った伯爵はその後そそくさと姿を消してしまった。これにはコーデリアも侍女も驚いた。いつも厳格な伯爵が対応に困ると言った様子を隠しもしなかったのは初めてだったからだ。


 その行動が『初めて自らの子に懐かれ嬉しかった』という理由だった事をコーデリアが知ったのも、それを聞いて「え、この人この歳して何て可愛い考えなの!?」と思ったのも『お父様のお嫁さんになりたい事件』から二日程経ってからのことだった。以来コーデリアは事ある毎に父親に『お父様大好きです』アピールを仕掛けた。実際に可愛かったので。だがコーデリアが父親を可愛いと思う以上にコーデリアは父親に可愛がられた。


 他の兄姉も一緒に居る時はコーデリアの前でも厳格なままの父であるが、二人で話をする時には明らかに言葉が違っていた――具体的に言うといつもの父親からは想像できない、少しおどおどしつつも不器用な笑みを乗せているのである。初めに父親大好きです宣言をした時は決して本心では無かったが、コーデリアは今になって『お父様のような方がいらっしゃったら速攻で結婚申し込みたいわ』と思ってしまっていた。


 だがそんな『大好きなお父様』フィルターをかけても『お父様は少しばかり私に甘すぎるのではないか』と徐々にコーデリア自身でも感じるようになってきた。


 一番初めにそれを痛感したのは8歳の時だ。


 その頃のコーデリアが一番興味を惹かれるのは薬草であった。

 パメラディアの魔力特性には植物の性質を高める能力が含まれている。だからこっそりと下校中の小学生よろしく庭で花の蜜を吸った時、その甘さに驚いた。どうやら触れて念じるだけで簡易魔術が使える能力が備わっているらしい。


 そこでコーデリアは『もしも植物の性質を伸ばす力が本当にあるのなら、もっと有効な薬草を扱えば凄い薬が出来るのではないか』と考えた。あくまでも『すごい薬ができるかもしれない』という大まかな予想であったのだが、それでも書庫でこそこそと本をあさったり、庭と路地の境界に何らかの野草は無いかと調べたりする程度には興味深い事柄だった。これは前世でも草花を取り扱っていたということも起因していたのだが、それよりも『凄い品を作れる可能性がある』という事自体に惹かれてしまった。それにもしも能力があるのなら、それを余すことなく使わなければ勿体ない。


 そんなコーデリアはある日ぽろっと仕事中毒で万年肩こりの父親に『お父様のお体に良いものがあるかもしれませんから将来は薬草の研究をしたいと思います』と話したのだが、その娘の言葉に感動した父親はなんと娘にガラス張りの温室を一棟プレゼントする約束を口にした。流石にコーデリアもこれは冗談だと思った。だが10日後には本当にプレゼントされてしまったのだから驚きである。この国に温室はないはず……そう思ったが、どうやら設計・監修ともに父親であったらしい。温室はありとあらゆる最新技術を駆使し建設された建物であった。そして工期が僅か10日というのも、建築に関する最新魔法を惜しみなく駆使した結果であるらしい。そしてこの建設のために父親は初めて年次休暇と言うものを使ったらしい。あるのか、この世界にも年休。そうコーデリアは遠い目をしながら思ったのだが、流石に想定外の可愛がりっぷりである。そしてあまりに早過ぎる将来の準備である。8歳の子供に対しプレゼントするには余りに高価なものである。


 ちなみに電気やガスがないこの世界では魔力を消費し電化製品に似た魔法道具を使う事が出来る。だがその高価さはニホンの電化製品の比では無い。金銭換算すればドライヤー一つで軽自動車1台くらいが相場だろうか。どの魔法道具も耐久力は電化製品どころではなく長持ちするが、それは同時に新型が出ないということである。だから種類も非常に少ない。少しでも変わり種の魔法道具があればその値段は天井知らずだ。故に温室なんて高度な魔法道具を利用した建築物の値段は到底コーデリアの想像が及ぶ範囲ではない。喜ぶより先に立ちくらみがしたのはコーデリア自身の責任ではないはずだ。


 だが貰った建物は使わなければ勿体ない。勿体ないのは嫌いだ。


 まだまだ先の事と思っていたコーデリアは急な展開を前にまずは何の研究から始めようと考え……先ずは前世でハーブと呼んでいた野草を取り扱うことにした。それにはこの世界の化粧品事情というものが絡んでいたし、多少なりとも前世で研究を行っていたからということがある。父親のための研究をしたいと言ったのも嘘ではないが、将来の自分が困らない為の布石である。


 書庫に有った本で知ったことであるが、この世界では主にクルミに似た外観をした固い殻を持つ木の実から精油を精製することがとても多いらしい。だがそのままでは刺激が有るため香油や香水には不向きで、魔力を掛け合わせることで肌にも良い効果を与える品物を作り上げられる……と、200年ほど前に発表されて以降ずっとその製法が守られているらしい。


 だが製法が発見されてからの200年、それらは進化してこなかった。一番の原因は精製に耐え得る木の実の種類が多くない事、また収穫量も一本の木に対して数キロと極端に少ないこと、その木自体が非常に育ちにくいと言う事等が関わってきている。そして何より、精製にあたり必要とされる魔力注入の難易度が非常に高いことも関連している。


 魔法道具を利用する場合と違い、直接魔力を木の実に与える高度な技術が必要である。だが実は香りある木の実と魔力の親和性が低いため、最初の魔力注入のみ魔法道具の利用が不可能で直接流し込むしか手段が無い。従って精製できる人間自体が稀になる。職人になるには創造性云々よりも作れるか作れないかが問題となってくる。故に価格は高止まり。効用も種類も限定的であるにも関わらず、上位の貴族で有ってもなかなか手に入れ難い代物となっていた。一部では『手に入らないからこそ価値が有る』と言われているのだが……そんな状況であるから香水の代わりにバラのポプリを忍ばせ代用している貴族も少なく無い。ただしそのポプリとして扱われているものも薔薇の精油が存在していない為にただのドライフラワーという状態らしい。つまり本当に気休め程度の効果しか及ぼしていないのだ。


 だが手に入りにくい木の実とは対照的に、魔力の波に癖がないハーブは今まで見向きもされてこなかったようである。魔力との親和性も高いハーブが何故無視され続けたか……その理由は、何と言っても『野草だから』だろう。料理に使う一部のものを除き、この世界ではハーブを『特に改良研究されたこともない雑草』としか認識していない風潮が有った。だからその香りを楽しむ等、貴族は考えていなかったのだ。そもそもこの世界では料理に使うものも含めやや奥まった山にしか香りのあるハーブは生えていない。他では育たないという事はないようなので、料理用のものはふもとでも栽培されてはいる。だが基本的に草花は居心地の良い土地の魔力に依存し易いらしく、人の手が入らなければほぼ単独の土地でしか根付かないとのことだ。


 それだけ貴族の生活になじみが薄いハーブをコーデリアが知ることができたのも、偶然に近いものがあった。

 そもそもバジルなど食用のものが有る事は料理の香りから気付いていたのだが、他の草花がどこに存在しているか、いや、それ以前に現存しているかということは屋敷の中では分からなかったのだ。残念な事に山ほど知識が詰まっている書庫にもハーブに特化した本は見つけられなかったのだ。

 だからコーデリアは意を決してこっそりと料理長に料理に使っている香草の事を聞きだし……そのついでとばかりに他に香る草は無いのかとしきりに尋ねた。料理長には門外漢の分野だったようだが、知り合いを頼ってコーデリアのために情報を集めた。その結果コーデリアはこの世界にも自分が知るハーブが多く自生している事を知り得た。そして更に料理長に頼み、この世界ではまだ食用とされていないミント等を手に入れ、魔力との親和性の高さを実感したのだ。料理長が居なければコーデリアとてハーブの情報を集めるのに苦労しただろう。しつこいようだがまだまだ子供。情報網にも限界がある。


 何はともあれ、コーデリアはこれをチャンスと捉えた。扱いやすい薬草での生産に成功すればコストが大きく下がり、ひいては流通価格をある程度下げる事が出来るだろう。もちろん高級思考を持たせるためには一定の価格はキープしなければならないが……それも品質により等級を設ければ何とかなると考えられる。何より目新しいものが好きなのが貴族と言うもの。コーデリアしか作れない精油を作り上げれば、必然的にコーデリアにコンタクトを取ろうとするのは目に見えている。知り合いは多い方が後々役に立つだろう。例え自分が使わない人脈で有っても、父親が使う可能性だって有り得る。


 せっかく美しく生まれた自分を磨く物であり、今後の武器になるかもしれない人脈を作るこの可能性をコーデリアが逃す理由はなかった。


 こうして、コーデリアの挑戦は幕を上げた――。










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