生い立ち
こんにちは、私転生者です。
どうして転生したのかっていうと私は特に何もやってません。
死因はトラックに突っ込まれてですけど、別に神が失敗したとかではなくただの脱法ドラッグを吸って
ラリった運転手がガードレール突き破って歩道に入ってきただけですので。
そういえばあの時巻き込まれないように吹っ飛ばした少女はどうなったのかしら?
生きてるとうれしいんだけど。
ああ、勘違いしないようにね。
私は自己犠牲の精神を発揮して少女を助けるために
トラックの前に突っ込んで逝ったっていうわけじゃないから。
トラックが完全に私の方に突っ込んできて避けれそうになかったからたまたま巻き込まれそうだった少女を吹っ飛ばしただけだから。
私はそんなにきれいな人間じゃないし。
まあ、私が死んだときの話なんてどうでもいいか。
重要なのはなんで転生したかってことだね。
それがね、完璧に神の暇つぶしらしいんだよ。
この世界に私の魂を送って反応を見て楽しむんだって。
女の神だったからよかったものの男の神だったら私自殺してたね。
プライバシーとか全然ないし。
お風呂の最中だろうがトイレの中だろうが神にとってはどこでもいっしょだからね。
周りから視線を遮る為の板だって神にとっては遮蔽物になりゃしない。
実際私が裸だろうが何だろうが関係なく暇だっていって神が何度か念話してきたからね。
何度っていうか何十回、いや何百回かな?もしかしたら千超えてるかも。
いや絶対超えてる。
あの神一日に最低一回は念話してくるからね。
その一回が長いのなんの。最悪一日中念話繋げたまんまっていうこともあったし。
まあ、いい暇つぶしにはなってるけど。
そんな感じにうざい神だけど念話のたびに私は律儀に会話している。
話を無視したら相当うざいいってこともあるけど転生する前に会った神の姿が子供だったっていうこともある。
それになんだかほっとけないんだよなあ。
最初にあった時のさみしそうな表情とか見ちゃうと・・・・・・。
まあ、そんなこんなで俗にいう剣と魔法の世界に転生した私だけど神様からチートとかはもらってない。
なんでも「記憶を持ったままこの世界に転生させるのだって結構な神力使うのにその上で特典とかつけられないよ。」と言うことらしい。
どうも彼女は見た目通り幼いらしい。
と言っても幼いというのは神基準でとうの昔に人間の寿命はとうの昔に超えてるって言ってたけど。