表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/23

お風呂と呼ぶべきか呼ばざるべきか、それが問題だ

「ではお嬢様、もう応接間に移っておきましょう。」

まだ来ないとは思うけど万が一にお客様を待たせるわけにはいかないから。

まあ知らせが来てから全然時間が経ってないから大丈夫だけど。

お嬢様はまだ子供だからドレスとかも複雑なのはほとんどないし、

化粧とかもほとんどせず香水ぐらいしかしない。

だからメイドである私が着替えの手伝いをしないですんでいる。

ほんとは着替えの手伝いもメイドの仕事だからサボりになるけど「娘の意志をできるだけ尊重してあげてください」って奥方様からも言われてるからね。

いくらでも解釈の仕様はあるよ。



お嬢様がドアを開けて出k的たから応接間に移動しよう・・・・・・の前にちょっと待った。

お嬢様はいつも通り香水のきつい匂いをさせてるけどそれは今日はいただけない。

人間は私のように特異なもの以外は鼻がそんなによくない。

けど今日いらっしゃるのは獣人連合からのお客様。

獣の因子を含んでるから嗅覚も結構いい、という情報だったはず。

だったらこの香水は私と同じできつい匂いに感じるはず。


「それでお客様の前に出る気ですか?」

「何よ?なにか私のコーディネートに文句でもある?」

服装じゃなくて匂いです。


「今日いらっしゃる方は獣人連合からのお客様です。」

「それは聞いてるわよ。だから何よ。向こうの服装に会わせろとでも言うつもり?

 私は公爵家の娘だからそういうのを着ると色々とうるさいのよ。」

もしかしなくてもこれは全然わかってませんね。

というよりこれほんとにどうしましょう?

この状態でお客様の前に出すわけにはいかないし。

仕方ない。香水のにおいを落とすためにまるっと洗っちゃいましょう。

幸いこっちには魔法があります。

濡れた髪もすぐに乾かすことができるので今からお風呂に入れてもだいじょうぶ・・・・・・じゃない。

さすがにお風呂を入れてる時間はありませんし魔法で水を無理やり動かしてお嬢様を洗いましょう。

そうと決まれば急ぎましょう。


「お嬢様、私の部屋に来てください。」

「何?お客様が来るんじゃないの?」

「良いですから、とりあえずついてきてください。」

「何よ、わかったわよ。」

お嬢様、しぶしぶいう事を聞いてやるっていう顔してますけど、

私がこんなにあせってるのはあなたのせいなんですからね。






「さて、じゃあ服を脱いでください。」

部屋に入ってからお風呂場にお嬢様を連れてきて服を脱ぐよう急かします。

「えっ、ちょちょっとあんたそういう気があったの?冗談はよしてよ。

 私はノーマルなんだから。」

何を考えてるかはだいたいわかりますし私についてどう思ってるのか一言言いたいところですが今は時間が惜しいので実力行使です。


「お嬢様、失礼します。」

そう一言断ってからお嬢様の服を文字通り剥ぎ取りにかかります。


「ちょっ、やめっ、やめなさい、さっ叫ぶわよ。」

動揺してる好きにさっと取ろうとしたのですが今叫ばれて大騒ぎになったらお客様の来るまでに支度が間に合いそうにありません。

それはだめですのではたまた実力行使です。


「失礼します。」

叫ぼうと大きく息を吸ったところで肺のあたりを下から押し上げるように掌底を入れます。

それで一気に肺の中の空気を押し出されたお嬢様は叫ぶことができません。

痛くはないように押す感じで入れたのですが急に空気がなくなって苦しそうです。

これは失敗したかもしれません。

次からは口の中に手を突っ込む方で行きましょう。

とりあえずお嬢様が苦しんでいる隙に服を全部はぎとりました。


「ではお嬢様、息を止めておいてください。」

「げほっげほっ、へっなにが?」

さっきからお風呂に貯めていた水に液体の石鹸(もどき)を操ってお嬢様の体にまとわりつかせます。

それからその水の中にちょっとした渦を何個か発生させて十秒数えます。

そのあとに石鹸(もどき)の入ってない水で洗い落します。

するとなんと体がもう洗えているのです。


まあ、実際は細かいところは洗えてませんが。

もともとの目的が香水のにおいを落とすことなので良しとしましょう。

石鹸(もどき)は自然の葉っぱとかから作ったものなので獣人の方にも大丈夫でしょう。

ちなみに製法は神から教えてもらった。

「もうなんなのよ。」

精神的に疲れたのかお嬢様はお風呂場の床にへたり込んでしまいます。

とはいえお客を迎えるのはこれからです。大変なのはこれからだというのに大丈夫なのでしょうか?

風魔法と火魔法のかけ合わせのドライヤーのすごいばん的な魔法で神を一気に乾かしながら思います。

ちなみにこの魔法便利は便利ですけど髪が傷みそうだから普段は使ってません。


「ではお嬢様、新しい服を持ってきますので。」

先ほどまで来てた服はお嬢様が抵抗したのでしわだらけです。

ですからクローゼットから新しい服を引っ張り出してこなければいけません。

まあ、幸いというか当たり前というかお嬢様の服はたくさんあるのでかえには困りません。

適当に選んできましょう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ